『HOMELAND/ホームランド』ファイナルシーズン シーズン8 第11話「英語教師」あらすじと感想 ネタバレ注意 !

海外ドラマ『HOMELAND/ホームランド』
  • 『HOMELAND/ホームランド』ファイナルシーズン シーズン8 第11話「英語教師」
  • HOMELAND Season8 Episode11 "The English Teacher"

※ネタバレしています。

『HOMELAND/ホームランド』ファイナルシーズン シーズン8 第11話「英語教師」のあらすじ

逮捕され、裁判のためアメリカに送還されたキャリー。 ソールの手配でキャリーは釈放されるが、裁判ではヘリの情報をロシアへ漏らしたとして、アメリカ大統領や特殊部隊の隊員たちの殺人ほう助の罪で起訴される。

キャリーはロシアからヘリのブラックボックスを取り戻しパキスタンとの戦争を止めるため、自爆テロでケガを負い、アメリカの病院で治療を受けたジェナに協力を求める。 ロシア政府内にいるソールの協力者を明かすことがブラックボックスの取引条件だと知ったジェナは、ソールにすべてを話そうとする。しかし、ソールにキャリーは重要なことを見失わないと言われ、考え直す。

ジェナは1986年にソールが東ベルリンの語学学校で勧誘したアンドレイ・クズネツォフの亡命記録をキャリーに提供。 クズネツォフの亡命後、諜報活動の成功が続いていた。

今はサーナウという名前で証人保護を受けているクズネツォフに話を聞きに向かうキャリー。語学学校の生徒たちはクズネツォフの亡命のせいで全員銃殺されていた。 キャリーは東ベルリンの語学学校の写真に写りこんだ英語教師の女性に注目。

キャリーがにらんだ通り、英語教師の女性がソールの協力者だった。

1986年、英語教師の女性は生徒が銃殺されたことに憤り、ソールに情報提供者になると持ちかけていた。 最初は信用しなかったソールだが、CIAだとバレ、連行されそうになった時に助けられ、信じるようになったのだった。

それから、ソールはモスクワの第2総局で通訳を務めることになった女性とは赤い革のタウフニッツ版の本の背表紙の中にメモを隠し、連絡を取り合っていた。 キャリーもその連絡方法に気付くが、女性の名前まではつかめなかった。

パキスタンとの戦争に突き進もうとするゼイベルとヘイズ大統領を押さえ、ソールはパキスタンのタスニームと裏で対話をし、パキスタンとの衝突を避けようと尽力する。 ソールのおかげでパキスタンはジャラールの居場所を教えるが、ゼイベルは圧力をかけた自分たちが正しかったと思い込み、アメリカはジャラールの居場所を爆撃する。

ソールは協力者である通訳の女性に状況を伝えるため、国連でロシア大使に食って掛かる芝居をする。

モスクワにいるグロモフは東ベルリンの語学学校のこともすでに調べ上げていたが、学校の記録は焼き払われ、ソールの協力者を突き止められずにいたのだった。 グロモフは協力者を見つけられないなら、ソールを殺せとキャリーに命令する。

『HOMELAND/ホームランド』ファイナルシーズン シーズン8 第10話「選ばれた男」 前回のあらすじと感想はこちら≫

『HOMELAND/ホームランド』ファイナルシーズン シーズン8 第11話「英語教師」の感想

まさかソールを殺せとグロモフに命令されることになろうとは!  グロモフは最初からここまで計算していたなんて、やはり食えない男でしたね。

ソールのスパイを探り出すキャリー

逮捕され、アメリカに送還されたキャリー。 ソールのおかげで保釈されたものの、起訴内容は殺人ほう助という重い罪でした。

追い打ちをかけるようにグロモフの友人だというシャーロット・ベンソンが接触してくるのでした。不動産業者になりすまし、グロモフとの会合もセッティング。 グロモフと直接会えるのかと思いきや、ビデオ通話でソール殺害を要求されるとは思いませんでしたね。

ヘリの墜落が事故だったと証明するブラックボックスをロシアから取り返し、パキスタンとの戦争を止めたいキャリーは、ジェナに協力を依頼。 キャリーにだまされて特殊部隊の隠れ家を教え、その結果、自爆テロで特殊部隊の隊員が全員死んだことで自分を責めていたジェナ。

キャリーは目的のためだったと割り切れるようでしたが、ジェナはそんなに簡単に人の死を割り切ることはできなかったようです。

キャリーには確かに目的のためなら、どんな手段も正当化してしまう危うさが。諜報員としてはそれが優秀さの証なのかもしれませんが、目的のためなら、どこまでやるのか…キャリーはソールの暗殺命令でその答えを自分に突きつけられることになったようです。

ソールにすべてを話そうと思っていたジェナでしたが、皮肉にもソールの言葉でキャリーに協力することを決意することに。 「重要なことは見失わない」というキャリーのことをほめるソール。

ロシアに寝返ったと疑われたキャリーのことを信用し、高く評価してくれているソールを裏切るようなことまでするキャリー。ソールを裏切ることにもっと悩むかと思いましたが、ブラックボックスを取り返すためなら手段を選ばないのはキャリーらしいといえますね…。

自爆テロもパキスタンの策略だというゼイベルたち

ゼイベルとヘイズ大統領はあいかわらず、危機的状況の実感がないのか、パキスタンとの戦争に突き進もうとしていました。自爆テロで状況はさらに悪化。

ソールが裏での対話をパキスタンとした結果、パキスタンがジャラールの居場所を明らかにしたにもかかわらず、自分たちの成果だと喜ぶゼイベルは愚かすぎて、あきれるばかり。

ジャラールの居場所の爆撃が成功して喜ぶ姿は、まるで後先の影響を考えない子どものようでしたね…。 こんな人たちに国が戦争になるかどうかが懸かっているなんて、おそろしすぎる。 ブラックボックスという証拠があっても、もはや見て見ぬふりをしそうなのも気がかりですね。

ソールのスパイは通訳だった

ソールの秘密の情報提供者を見つけ出すため、1986年にソールが東ベルリンから最後に亡命させたアンドレイ・クズネツォフに話を聞きに行くキャリー。 地雷を踏んでしまったクズネツォフを担いで、助け出したというソール。ソールの若い頃のことは今まで語られてきませんでしたが、現場で活躍した話が新鮮ですね。

ソールの若い頃を演じているのは、『クリミナル・マインド』シーズン10の第13話でもマンディ・パティンキン演じるベテランプロファイラー ジェイソン・ギデオンの若い頃を演じたベン・サヴェージ。マンディ・パティンキンにそっくりでしたね。

東ベルリンの語学学校にいたクズネツォフの亡命にはなんとか成功していたソール。しかし、亡命後、語学学校の生徒が全員、銃殺されたというのが、残酷。 その残酷な仕打ちに憤りを感じ、ソールの情報提供者になったのがグロモフが探すスパイでした。

語学学校の英語教師だった女性こそがソールが秘密にしている情報提供者。 赤い革のタウフニッツ版の本で連絡を取り合っていたというのが、古いスパイ映画のようで、素敵。

ジョセフ・コンラッド著の「密偵」やサッカレー著の「虚栄の市」で連絡を取り合っていたソールたち。

「密偵 (THE SECRET AGENT)」はまさに秘密のスパイにぴったりなタイトルの小説ですね。

ロシア語で「モスクワ」のラベルがある本の背表紙にメモが隠してあることを突き止めたキャリー。 チェルノブイリ原発事故の隠蔽、ゴルバチョフのクーデター、2016年のアメリカ大統領選にロシアが介入した疑惑が持ち上がった「ロシア疑惑」まで、ソールの情報提供者のおかげで明らかになったという設定に。

オルドリッジ・エイムズは1994年にロシアに情報を流していたことが発覚し、逮捕されたCIA工作員。

オルドリッチ・エイムズ

1963年シカゴ大学文学部卒業後、CIA入局。工作官として 1969年- 1972年 アンカラ、 1972年- 1976年工作本部ソ連東欧部、1976年- 1981年 ニューヨーク、1981年- 1983年 メキシコシティー、1983年- 1986年工作本部ソ連東欧部、1986年- 1989年 ローマ で勤務。 ロシア語を解するので、ニューヨークではCIA協力者のソ連人外交官2名を扱った。 ...

ロバート・ハンセンは2001年にロシアに20年以上も情報を売っていた罪で逮捕されたFBI職員。 映画『アメリカを売った男』はロバート・ハンセンのスパイ事件をもとにして作られたそうです。

長年、ロシアに情報を売っていたのになかなか逮捕されなかったというのが驚きですね。しかも、CIAやFBIというアメリカの連邦機関にロシアのスパイがいたとは…。

ソールは情報提供者である通訳の女性に状況を伝えるため、わざとロシア大使に食って掛かる芝居をすることに。 それでも通訳の女性が知っているブラックボックスに関する目新しい情報はなかったようです。

それにしても30年以上もバレずにスパイをしている通訳の女性はすごいですね。 ソールが本部にも内密にしてきたおかげのようです。

しかし、それもキャリーのせいで悲劇的な終焉を迎えることになりそう…。ロシアにアメリカのスパイであることがバレたら、消されてしまうのは確実。

しかも、ソールの情報提供者の名前を明らかにするためにソールを殺すという最終手段まで持ち出してきたグロモフ。 ソールが死ねば、キャリーがその情報提供者を引き継ぐことまで見越していたグロモフは計算高くて、冷酷…。

果たして追い詰められたキャリーはどんな選択をするのでしょうか…。 戦争を止めるにはもはやソールを殺すしか手段がなさそうですが、恩師であるソールを殺すなんて絶対にしてほしくないですね。 次回はついに最終回。キャリーはどんな決断を下すのでしょうか…。

『HOMELAND/ホームランド』ファイナルシーズン・シーズン8ののエピソードリスト 主な登場人物・キャストの一覧 はこちらへ≫

海外ドラマの動画配信サービス
スポンサーリンク

 
この記事をシェアする