- 『グッド・ドクター 名医の条件』シーズン2 第9話「共感力とは」
- The Good Doctor Season2 Episode9 "Empathy"
※ネタバレしています。
『グッド・ドクター 名医の条件』シーズン2 第9話「共感力とは」のあらすじ
脳梗塞を起こしたジョージが病院に運ばれてくる。脳梗塞の原因はホルモン抑制剤のリュープリン。ジョージは性的な衝動を抑えるためにどうしてもホルモン抑制剤が必要だと訴える。ジョージは小児性愛者だった。
ジョージはホルモン抑制剤が飲めないならと自分で去勢しようとして失敗。ジョージは今すぐに去勢してほしいと訴えるが、健康な臓器を摘出することにメレンデスは否定的だった。
精神科医や泌尿器科の専門家に去勢するか判定してもらい、数か月後に摘出するか決めることになるが、病室から逃げ出したジョージは走行する車に飛び込んで自殺する。
一方、少年院で暴行を受けて病院に来たビリーには昔、父親にバットで殴られ、額が陥没したあとがあった。
ビリーに共感したアレックスはなんとか陥没を修復したいと思う。しかし、リムやショーンは高額でリスクもあり、医学的な必要はないと判断する。
しかし、ショーンはビリーの眼窩底骨折のオペの最中に、アレックスの言葉をヒントに額の陥没に乳房のインプラントを挿入するアイデアを思いつく。 リムも賛成し、インプラントが挿入され、ビリーは陥没が治り、大喜びする。
しかし、ショーンはインプラントを挿入する際に眼球心臓反射が起きて、ビリーが死にかけることになったことを打ち明け、治そうとしたのは間違いだったと思っていた。
その後、アレックスはビリーの引き出しから自殺するために ためていた鎮痛剤を発見。額の陥没を治したショーンは本当にビリーの命の恩人だと知らせ、ショーンにも共感力はあると教えるのだった。
院長のアンドリュースは新しい外科部長を発表するというが、アンドリュースがそのまま部長職にとどまることが発表される。 新しい外科部長候補だったメレンデスとリムはバーで一緒に飲むのだった。
ショーンは記憶障害が起きているグラスマンの運転免許証を没収。ショーンは、リアに車の運転を習うことに。 リアは車の運転を手術に例えてショーンに教えていく。
ショーンは混乱しながらも、少しずつ運転を覚え、グラスマンを車で病院へ送っていくのだった。
『グッド・ドクター 名医の条件』シーズン2 第8話「それぞれの物語」前回のあらすじと感想はこちら≫『グッド・ドクター 名医の条件』シーズン2 第9話「共感力とは」の感想
患者は小児性愛者だった
脳梗塞で運ばれてきたジョージは実は小児性愛者…。 ホルモン抑制剤のリュープリンで衝動を抑えていたのでした。
リュープリンは子宮内膜症や前立腺がんの治療に使われる薬だそう。男性ホルモンのテストステロンを減少させる作用があり、小児性愛(ペドフィリア)の性的衝動の抑制に使用されることもあるそうです。
リュープロレリン
リュープロレリン(Leuprorelin または Leuprolideは GnRHアナログであるペプチドの一つ。アミノ酸配列は、Pyr-His-Trp-Ser-Tyr- D-Leu-Leu-Arg-Pro-NHEt(Pyr = ピログルタミン酸)である。)商品名 リュープリン 。 リュープロレリンは 下垂体の GnRH受容体に対する ...
子どもに性的衝動を持つなんて…。それも薬で抑えなければならないほど強いというのが、おそろしいですね。 しかも、姉の子どもまでその対象になっているというのが、恐怖…。
ジョージはそんな自分を心から嫌悪し、衝動を実行に起こさないように必死に努力していましたが、子どもには絶対に近づけたくない。まだ治療しようとしていたのはましだったのかもしれないですが、やはり社会的にも倫理的にも受け入れがたいのは確かですね。
そもそも、なぜ子どもにそんな衝動を持ってしまう人が出てくるのか疑問が。小児性愛は病気で、脳のセロトニン異常が原因だとも言われているそう。
去勢を望むジョージ。しかし、専門家の判定が待てずに自殺してしまうことに。 ショックを受けたクレアとレズニックですが、レズニックは「これが社会にとって損失かどうかよくわからない」とつぶやくのでした。
ジョージが自殺したことで被害にあうかもしれなかった子どもは安全に。でも、もしすぐに去勢していたらジョージは普通に生活できていた可能性も。人が死んだことで、その人が社会の利益や損失になるかどうか決めてしまうのは怖い考えにも思えますね…。
どっちにしてもモヤモヤと気持ち悪く、複雑な結末でしたね。
額が陥没しているビリー
少年院で暴行されたビリーを担当することになったショーン。 自閉症で共感するのが苦手なショーンは共感力について考えることに。
アレックスは額が陥没しているビリーの話にすっかり同情。 父親にバッドで殴られて額が陥没したという話がひどすぎますね。野球チームが負けた八つ当たりで息子のビリーをバットで殴るなんて、れっきとした犯罪。死んでいてもおかしくなかったはず!
しかも、ちゃんとした治療を受けさせずに陥没したままになってしまったようです。
ビリーが少年院に入れられたのは大麻で。カリフォルニア州では2018年から大麻は合法になったそうです。医療用だけでなく、嗜好用のものも合法だというのが驚き。もはやタバコみたいな感覚なのでしょうか…。
ビリーは頭の陥没のせいで目をつけられ、散々な目に遭ってきた模様。 眼窩底骨折の手術のついでに、乳房のインプラントを挿入して陥没を治すことを思いついたショーン。頭に乳房のインプラントを挿入するというのが、奇抜で面白いアイデアですね。
陥没が治ったビリーは大喜びでしたが、実は手術中にビリーは死にかけたことが判明。
ビリーが死にかけたという眼球心臓反射は、眼球付近の手術を実施した際に、徐脈や不整脈、最悪の場合、心停止をきたすことのある反射のことだそう。 そんな反射があるなんて! 心臓と離れた手術でも神経が影響し、心臓が止まるリスクがあるとは人体は不思議ですね。
死ぬリスクがあったと陥没を治したのは間違いだったと思うショーンでしたが、ビリーは自殺する気だったことが判明。 ショーンが修復法を思いついたことで、ビリーは自殺を思いとどまることに。壮絶な生い立ちのビリーにはこれから幸せになってほしいですね。
共感が苦手だと言っていたショーンでしたが、ビリーの生い立ちを聞いて、心の底ではちゃんと共感していたようです。
外科部長はアンドリュースのままに
新しい外科部長が発表されると思いきや、院長のアンドリュースがそのままとどまることに。なんとも拍子抜けな発表。
賭けのオッズではリムが一番有力でしたが、結局、メレンデスもリムも外科部長の座を逃すことに。
ショーンだけがアンドリュースに賭け、一人勝ちしたようです。まさかの大穴に賭けていたショーン! 手にした賭け金は結構な金額になりそうでしたね。
ショーンは運転を習う
ショーンは記憶障害が起きているグラスマンから免許証を取り上げることに。免許を奪われて、自立心も奪われたと怒るグラスマン。 免許の返納を拒むお年寄りも同じような気持ちなのかもしれないですね。
ショーンは運転免許証を取ろうとリアに運転を習うことに。運転を手術に例えて教えるのが独特な方法でしたね。
ショーンが運転する赤い車はシーズン1 第11話「思い出の作り方」で、リアと一緒にドライブ旅行に行ったときと同じで、ドラマ『刑事スタスキー&ハッチ』に登場する赤いフォード・グラントリノのようです。
問題にぶつかりながらも次第に運転に慣れていくショーン。サッカーボールを追いかけて少年が飛び出してきたときにはヒヤっとしました。 転がってきたサッカーボールは落としたメッツェンと同じだと気付いたショーン。メッツェンは手術で使うハサミのことだそう。
ショーンはグラスマンを車で病院へ送っていくことに。 ショーンの運転はまだぎこちないですが、免許証がなくなったグラスマンを病院へ送ってあげるのがやさしいですね。
苦手なことを乗り越えて、運転もできるように。 リアの助けもあり、ショーンはどんどん成長しているようです。
『グッド・ドクター 名医の条件』シーズン2の登場人物・キャスト
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ドラマの中で流れた曲
- Leave Today - BRAIN TAN
- Whole Wide World (Unpeeled) - CAGE THE ELEPHANT