- 『グッド・ドクター 名医の条件』シーズン2 第5話「ロバの歩かせ方」
- The Good Doctor Season2 Episode5 "Carrots"
※ネタバレしています。
『グッド・ドクター 名医の条件』シーズン2 第5話「ロバの歩かせ方」のあらすじ
ショーンは泡だっている尿を発見し、患者のウェイドに膀胱鏡検査をすることに。ウェイドは炎症性の腸の疾患「クローン病」が原因で、膀胱と腸の間に通り道ができ、空気と細菌が流入して尿が泡立っていたのだった。
ウェイドは過去に体重が170キロあり、胃のバイパス手術を受けていた。クローン病のため胃のバイパスをもとに戻す必要があるが、ウェイドは夫のスペンサーに太っていた過去を知られたくないと主張する。しかし、アレックスは夫のスペンサーにウェイドには秘密があると教えてしまう。
ウェイドは絞扼性イレウスとなり、緊急手術が必要に。手術は成功するが、夫のスペンサーはウェイドの太っていた頃の写真を見て、知りたくなかったと口にする。 秘密がなければ結婚がうまくいくと思っていたアレックスは元妻に電話するのだった。
長年の拒食症で栄養不良状態が続いて僧帽弁に異常が起こり、心臓の僧帽弁逆流症を起こしたルイーザ。 オペに耐える体力をつけるため食事をして、体重を増やす必要があった。鼻からチューブを入れ、栄養を取るようにするが、ルイーザは耐えられず自分でチューブを抜いてしまう。
クレアはまだ実験段階の脳深部刺激(DBS)による拒食症の治療を提案。しかし、メレンデスは症例が少なく、人格が変化するリスクもあることから、すぐに僧帽弁のオペをすることを決定する。 しかし、クレアは患者にリスクも含め、脳深部刺激(DBS)による拒食症の治療をルイーザに話してしまう。ルイーザは脳深部刺激を試してみたいという。
クレアは審査委員会でプレゼンし、ルイーザも拒食症を治したいと訴える。審査委員会のアオキとメレンデスはオペをすることを認め、ルイーザの側坐核に電極をを留置する脳深部刺激(DBS)のオペは成功する。
ルイーザは手術後、さっそく食事をし始めるが、脳深部刺激(DBS)のせいで息子のグレアムへの愛情が変わったのではないかと不安を感じていた。
クレアはメレンデスが却下したにも関わらず、それに背き、患者に脳深部刺激(DBS)の話をしたことで、今後、クレアはメレンデスのオペに参加できなくなる。
ショーンはグラスマンが早く退院できるように、歩かせようとする。ショーンはグラスマンが好きなチョコチップマフィンを餌に歩かせようとするが、逆にグラスマンを怒らせてしまう。
ショーンはグラスマンの友達デビーがお見舞いに行くように頼み、デビーに連れ出されたグラスマンはようやく歩くのだった。
ショーンはリアと一緒に暖炉のあるアパートに住もうとしていたが、リアは一緒に暮らすことで友情を危険にさらしたくないと反対。 しかし、仕事が忙しいショーンには一緒に住んでいないとなかなか会えないと、最後には友達として一緒に住むことを決める。
『グッド・ドクター 名医の条件』シーズン2 第4話「愛するがゆえに…」前回のあらすじと感想はこちら≫『グッド・ドクター 名医の条件』シーズン2 第5話「ロバの歩かせ方」の感想
結婚には秘密も必要!?
ウェイドの尿が泡立っていることを発見したショーン。 ウェイドは膀胱と腸の間に穴が開いていたのでした…。まさかそんなところに穴が開くなんて。穴が開いた原因はクローン病。 クローン病は原因不明で、日本では難病に指定されています。
ウェイドは昔、体重が170キロもあり、胃のバイパス手術を受けた過去が。夫のスペンサーに太っていたことを知られたくなかったウェイド。確かに、友達のことを「ぶよぶよカップル」とからかっていたら、言い出しにくいですね。
ショーンは夫のスペンサーにバレないように、傷痕が1つしか残らない単孔式腹腔鏡手術を提案。 「あなたの夫をだませます」というショーンはまるで浮気のアリバイ作りをする友達みたいでしたね。
アレックスも、リムもバツイチであることが判明。 アレックスは秘密があると結婚は破綻すると考え、夫のスペンサーにウェイドには秘密があると漏らしてしまうことに。
一度も結婚したことのないショーンが、 アレックスとリムに「結婚は複雑だ。だから2人とも失敗した」と上から目線で言うのが面白いですね。
胃のバイパス手術のことを知ってもウェイドのことを変わらずに支えようとするスペンサーでしたが、太っていた過去は知りたくなかったとアレックスにこぼすことに。 愛し合っていても、すべてを知らないでいたほうが、うまくいくこともあるようですね。
それが分かったアレックスは元妻に電話したようです。アレックスの元妻はフィルと浮気していて、それをアレックスが目撃してしまい離婚することになった模様。 浮気されたことに気付かずにいれば離婚せずに済んだと思っているのなら、アレックスにはまだ未練がありそうですね。
拒食症を脳深部刺激(DBS)で治療
長年の拒食症で栄養状態の悪いルイーザは、僧帽弁逆流症に。 極度の栄養失調のせいで心臓の手術にも耐えられない可能性が。
うつ病ではなく、摂食障害が精神疾患の中でも最も死亡率が高いというのに驚きました。餓死してしまうまで食べられなくなるというのがおそろしい病気ですね。
鼻からのチューブで栄養を取る方法も失敗。頭の中でずっと「この袋の中にたんぱく質が60グラム 脂質が40グラム 全部で1200キロカロリー入ってる」と声がするというのが、おそろしい。 きっと食事のときも、どの食べ物が何カロリーかずっと計算せずにいられないはず。 食事を楽しめないなんて、つらすぎますね。
審査委員会でルイーザが語った言葉には涙が出そうに。「自分を殺そうとしてる。それを自分ではどうしても止められない」という言葉が衝撃的。
ルイーザも拒食症を長年、努力して治療しようとしていましたが、そのどれも効果はなかったようです。 そのうちの一つのTPNというのは、高カロリー輸液のことだそう。
高カロリー輸液
高カロリー輸液(こうカロリーゆえき、Total Parenteral Nutrition、TPN)は 輸液の一種である。1960年代後半に開発された。高濃度のブドウ糖を含むことが多く、中心静脈経路から投与が原則となる消耗性疾患や消化器疾患などで長期間、経口摂取が出来ない時に使用する。IVH(Intravenous Hyperalimentation)とも呼び、在宅で高カロリー輸液を受ける時は 在宅中心静脈栄養 (HPN: Home Parenteral Nutrition) とも呼称する。 1997年に、死亡を含む重症例が相次ぎ、厚生省がビタミンB1を投与するという通達を出した。 1968年、米国の外科医スタンリー・ダドリック(Stanley J.
クレアは拒食症を治療するため、脳深部刺激(DBS)を提案。 脳深部刺激はパーキンソン病の症状を改善させるためなどに行われているそうです。
脳深部刺激療法
Deep brain stimulation; 脳深部刺激療法(のうしんぶしげきりょうほう、 英: DBS)とは、何らかの病変により、 脳の一部が機能不全を起こしている患者の脳に適切な電気的または磁気的刺激を継続的に送りこむことによって、症状の改善を図る治療法である。 1995年頃にフランスのリモザンによって考案され、 パーキンソン病・ ジストニア・ てんかん・ トゥレット障害等の 不随意運動や、重症の うつ病、 強迫性障害、 遷延性意識障害といった、脳の病変に起因するさまざまな疾患について、薬物療法での改善が見られなかった例を対象にアメリカなどで治験が続けられている。日本ではパーキンソン病や 振戦 の治療に関して2000年より保険適応が認められている。
強迫性障害やうつ病、依存症にも効果があるという脳深部刺激。精神疾患も脳の病気のようですね。 しかし、脳に電極を埋め込む手術にはリスクも。人格が変わってしまうというのは一番怖いリスクでしたね。
摂食障害を克服する代償として、子どもに愛情が湧かなくなる可能性も。 そのため、手術前に息子のグレアムに何度も愛していると言っていたルイーザが切ないですね。
手術は成功し、ルイーザは食べられるように。普段、当たり前にお腹が空いて食事を食べていることが、こんなに幸せなことなんだと改めて実感しますね。 しかし、その結果、ルイーザは息子のグレアムへの愛情が湧かなくなってしまったようです。
それでも、母親が死ぬよりはよかったのかも…。 息子を愛していた記憶はずっと残っているはず。でも、やっぱり複雑ですね…。
グラスマンを歩かせようと「ニンジン」を用意するショーン
ショーンは入院中のグラスマンを歩かせようと躍起に。 グラスマンをロバに例え、ニンジンの代わりにチョコチップマフィンを餌に歩かせようと画策。 マフィンを餌に歩かせようとするなんて、子ども扱いすぎる…。
グラスマンを思いやる気持ちは本物だということは分かりますが、空回りしてしまうことに。 しかも、持ってきた餌のマフィンが他の人に食べられてしまうのが笑えますね。
最後は、デビーにお願いし、グラスマンを歩かせるのに成功。デビーはシーズン1 第17話「笑顔の価値」でグラスマンとデートしていた女性。 今回もクラシックカーの話題で盛り上がっていましたね。
ショーンとリアは一緒に住むことに
リアとショーンは一緒に住むかどうかで、もめることに。 リアはショーンと付き合う気はなく、友達でいたいと宣言。 リアにとっては、あくまでもショーンは友達だったんですね。
それでもいいからと、どうしてもリアと一緒に住みたいショーン。 「都合のいい友達になれる」と説得。 「都合のいい友達」という言葉は誤解を招きそうでしたね。
最後はショーンの粘り勝ちとも言えそう。一緒に住むことで、忙しいショーンに会えるとリアも納得することに。 これにはショーンも大喜び。ついにリアとルームメイトになれましたね。
でも、リアが本当に他の人と付き合うことになったら、ショーンはつらい思いをすることになりそう…。 リアが心配したように、友情が壊れないといいですね。
太っていた過去を隠されていた夫のスペンサー役を演じているのは、『スキャンダル 託された秘密』で大統領首席補佐官サイラスの夫で記者ジェームズ・ノヴァック役で知られるダン・ブカティンスキー。
Dan Bucatinsky
Daniel Bucatinsky (; born September 22, 1965) is an American actor, writer and producer, best known for his role as James Novak in the Shonda Rhimes drama series , for which he won the Primetime Emmy Award for Outstanding Guest Actor in a Drama Series in 2013.
拒食症のルイーザを演じているのは、『24 -TWENTY FOUR-』のCTU職員ミシェル・デスラー役で知られるレイコ・エイルスワースです。
『グッド・ドクター 名医の条件』シーズン2の登場人物・キャスト
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