『グッド・ドクター 名医の条件』シーズン1 第17話「笑顔の価値」あらすじと感想 ネタバレ注意!

  • 『グッド・ドクター 名医の条件』シーズン1 第17話「笑顔の価値」
  • The Good Doctor Season1 Episode17 "Smile"
アメリカ版 海外ドラマ『グッド・ドクター 名医の条件』

※ネタバレしています。

あらすじ

15歳のグレッチェンはメビウス症候群で表情筋を司る神経に麻痺があり、笑顔を作ることができない。アンドリュースとショーン、アレックスがグレッチェンを担当することに。ももの筋肉を神経や血管を含めて切り取り、頬に移植する手術を行えば、笑えるようになるが、ショーンは手術にはリスクもあると指摘する。

グレッチェンは保険が効かない高額な手術を受けることをためらうが、アンドリュースは保険会社のジムを脅し、手術費用の85%が保険でカバーされるようにする。

グレッチェンの手術は成功するが、麻酔から目覚めない。グレッチェンは低酸素脳症で脳死状態かと思われるが、アレックスはグレッチェンがコリンエステラーゼ欠損症で麻酔剤のサクシニルコリンを分解できず、麻酔が効いたままになっていることに気付く。グレッチェンは目覚め、笑顔が作れるように。笑顔は伝染し、グレッチェンの父親、アレックス、アンドリュース、ショーンもうれしさで心からの笑顔になる。

メレンデス、レズニック、クレアは医師の指示を無視し、抗生物質を飲まずに術後感染症になったルーシーを担当する。しかし、実は術後感染症になったルーシーは偽者で本名はベアトリス。盗まれた保険カードでルーシーになりすまして、治療を受けていたいたことが判明。

本物のルーシーのほうは、帯状疱疹後神経痛だと数々の病院へ行き、鎮痛剤をもらっている薬の依存症だと判明する。 レズニックは依存症のルーシーにリハビリに行かせる。 治療の甲斐なく、ベアトリスは多臓器不全で亡くなってしまう。

ジャレッドは魚の皮 ティラピア・スキンでやけどの治療をしたセレズが気になる。感情転移かもしれないとショーンに相談したジャレッド。ショーンはリアにアドバイスされたときの言葉「知恵のひらめきを得るのに必要なのは、具合が悪いと言って休むことだ」をジャレッドに贈る。 ジャレッドはセレズの治療をショーンに任せ、セレズをデートに誘う。 ジャレッドにはデンバー記念病院からの採用通知が届く。

ショーンの隣人ケニーはショーンのテレビを勝手に持ち出し、仲間とポーカーをしていたが、ショーンは馴染まないと締め出されてしまう。

グラスマンはショーンに引き合わされた病院の売店のデビーとクラシック・カーの話で盛り上がり、意気投合。 デビーとディナーを楽しむが、グラスマンはうまく言葉が出てこなくなってしまい、救急車を呼ぶことになってしまう。

『グッドドクター 名医の条件』シーズン1 第16話「治せない痛み」前回のあらすじと感想はこちら≫

感想

笑うことのできないグレッチェン

グレッチェンは笑うことができないメビウス症候群。 表情筋が動かせない病気があるなんて、世の中には想像もつかない病気がたくさんあるようです。

ショーンは笑顔の重要性がわからず、死ぬリスクがあることを強調。 塞栓、出血、二次的麻痺、顔の非対称、脳障害、脳梗塞とずらずらとリスクを列挙。こんなことを手術前に言われたら、どんな人も尻込みしてしまいそう。

しかし、グレッチェンが気にしていたのは高額な手術費用。医学的には必要ない任意の手術のため、保険ではカバーされず、全額自己負担になることを心配していたのでした。

「私は障害があるから強くなれる。もう逃げるのはやめにする」と言っていたグレッチェンですが、元警官のアレックスは本心を見抜いていました。表情が出ないグレッチェンからも本心を読み取るなんて、さすがですね!

アンドリュースは保険会社のジムに掛け合い、費用のおよそ85%の4万3750ドルの支払いを取り付け、保険でカバーされるように脅しも交えて交渉。 4万3750ドルということは、手術には500万円以上かかることに。保険なしじゃ破産しそう…。 保険が効くようになってよかったですね。

手術は成功したものの、麻酔から目覚めないグレッチェン。ショーンはこんなときにアンドリュースに後悔しているか聞いてしまうのでした…。 追い打ちをかけるようなことを言わないであげて!

脳死状態かと思われたグレッチェンでしたが、アレックスはコリンエステラーゼ欠損症で麻酔剤のサクシニルコリンを分解できず、麻酔が効いたままになっていることを指摘。 目覚めない原因が判明し、グレッチェンは無事に回復。自分で笑顔を作れるのは3か月先ですが、一足早く耳につけた神経刺激装置で笑顔を作れるように。

グレッチェンの笑顔は、「デュシェンヌ・スマイルじゃない、本物の笑顔じゃない」と不満げなショーンでしたが、グレッチェンの笑顔を見て、喜ぶ父親やアレックス、アンドリュースの笑顔は本物! ショーンもつられて笑顔に。笑顔は伝染するという仮説は検証できたようです。

それにしても、グラスマンやジャレッドに笑顔の伝染を検証しようとショーンが顔に貼り付けた笑顔で近づいてくるのが不気味!  腹話術の人形みたいで怖い…。

デュシェンヌ・スマイルというのは、19世紀フランスの神経学者デュシェンヌ・ド・ブローニュが表情の研究をしているときに発見された笑顔のことだそう。 口角が上がり、目の端にしわができる笑顔がデュシェンヌ・スマイルと呼ばれるそう。自然に出る表情で、自分で作ろうと思ってもなかなかできない笑顔だそうです。

ルーシーになりすまして治療を受けていた患者

クレアとレズニックは抗生物質を飲まずに術後感染症なったルーシーを担当。しかし、術後感染症なったルーシーは実は偽者でなりすまし犯だと発覚。抗生物質を飲んでいなかったのも盗んだ保険のカードで処方薬を受け取りたくなかったから。

ただの医師の指示を無視する困った患者ではなく、なりすまし犯だったのが驚きですね。

さらに本物のルーシーは鎮痛剤の依存症。本物のルーシーも、偽者のルーシーもうそつきなのは変わりませんでしたね。

帯状疱疹後神経痛で家族にも疎まれているという話で同情してしまいましたが、鎮痛剤の依存症だったとは…。

とりあえず本物のルーシーに出した鎮痛剤はジェーン・ドゥ名義に。 ジェーン・ドゥとは女性の身元不明の遺体などに使われる仮名のこと。男性の場合はジョン・ドゥが使われています。

名無しの権兵衛 - Wikipedia

これは「名無しの権兵衛」と同じく、名前不明の人物を指して名づけられる場合もあるが、「名無しの権兵衛」が俗語の域を出ないのに対して、「ジョン・ドウ」は訴訟において仮名として用いられることもある。同例としてリチャード・ロウ (Richard Roe) がある。身元不明の死体に「ジョン(ジェーン)・ドウ」が使用されることもあり、 ...

偽者のルーシーの本名はベアトリスだと判明。息子の大学の学費を払うため、保険をあきらめるしかなかったというベアトリス。なりすましは犯罪ですが、根っからの悪人とは思えないですね。治療の甲斐なく、多臓器不全で亡くなったベアトリスが気の毒。 息子さんのことも思うとつらいですね。

クレアの問題のある母親について口にするなど嫌なところが目に付くレズニックですが、依存症のルーシーにリハビリに行くように助けたり、ベアトリスが亡くなった時も泣きそうになるなど、やさしい面も。

実は、レズニックの母親はジョンズ・ホプキンス大の循環器内科医で、父親は病理学者。まわりに甘く見られないため、タフな育ちだと思わせていたのでした。 ジョンズ・ホプキンズ大学と言えば、全米屈指の名門医学部。他人がうらやむような、恵まれた育ちでも、それなりに苦労があるようです。

ジャレッドは患者のセレズと再会

ジャレッドは第6話「決断と結果」で、魚の皮のティラピア・スキンでやけどの治療をしたセレズを診察。

お互いに惹かれあうジャレッドとセレズ。 ネットで感情転移について調べていたジャレッドにショーンは「個人的な問題を解決するのにインターネットが役に立つとは思えない」と指摘。 確かに的を射てる…。

モーガン・レズニックに相談するのだけはやめたほうがいいと、ジャレッドとショーンの意見が完全に一致するのが、面白いですね。

ショーンはジャレッドの相談に乗り、ジャレッドはセレズをショーンの患者に。 「病気で休むといい」と的外れなアドバイスをしたかに思えたショーンでしたが、ジャレッドは病院を休んで、セレズとデートへ行くことに。セレズと距離を置く気かと思ったら、デートの誘いでびっくり。患者じゃなくなれば、堂々と付き合えますね。

報われない愛しか経験したことがないというジャレッドが、今度は愛し愛される関係を築けるといいですね。 ジャレッドにはデンバー記念病院からの採用通知も届いていました。今の病院を去ることになるのでしょうか…。

隣人のケニーに締め出されるショーン

隣人ケニーから牛乳をもらったショーンですが、まさかの飲みかけ。

さらに、ケニーとショーンでピザナイトのはずが、他の仲間とポーカー。しかも、ショーンのテレビを勝手に持ち出して自分の部屋に! 

挙句の果てに、ショーンが買ってきたピザを奪い、ショーンを締め出し。ひどすぎる!!

馴染まないとまで言われたショーンはもっと怒るべき。さすがにこれじゃ利用されているだけ。アレックスが心配した通りになってしまいましたね。

ちなみに、ケニーがショーンのテレビで勝手に見ていたのは、マーチ・マッドネス。 マーチ・マッドネスとは、全米大学体育協会(NCAA)が主催する男子バスケットボール大会のことだそう。

新しい友達ができたはずだったショーンでしたが、最悪の人でしたね…。リアが恋しい。 図々しいケニーを撃退することはできるのでしょうか…。

グラスマンは言葉が出てこなくなってしまう

ぎこちない関係のままのショーンとグラスマン。ショーンはお互いに気があると見抜いたグラスマンとデビーをくっつけようと画策。

2人ともユダヤ人だというのはショーンの勘違い…。 ヘブライ語の挨拶「シャローム」と言ったり、ユダヤのお祭り プリム祭の話を無理にしようとするグラスマンとデビー。 マッツァというのは、ユダヤ教の過ぎ越しの祭りで食べられるパンのことだそう。

グラスマンとデビーが盛り上がったのは、クラシック・カーの話。2人とも相当なクラシック・カー・マニアのようです。素人には何を言ってるかわからない…。

グラスマンが一緒に行こうと誘っていた「ぺブルビーチ・コンクール・デレガンス」とはクラシック・カーなどの車の美しさを競うコンクールのことだそう。

楽しいデートで盛り上がっていたグラスマンでしたが、「お会計」という言葉が出てこなくなったようで、「滑り止め」としか言えなくなってしまいました。 脳の病気になってしまったグラスマン…。 ショーンとの仲も元通りになりそうだったのに、心配ですね。

『グッド・ドクター 名医の条件』シーズン1はあと1話。 シーズン1では、どんな結末が待っているのでしょうか…。

『グッド・ドクター 名医の条件』シーズン1の登場人物・キャスト

『グッド・ドクター 名医の条件』シーズン1の登場人物・キャストの紹介はこちら≫

ドラマの中で流れた曲

  • Tough (feat. K.S. Rhoads) - AMY STROUP

気になったセリフをPick Up

「君の笑顔の価値は誰にも否定できない。いじめっ子や保険会社、このマーフィー先生にもだ。私の意見ではこれは医学的な必要がある手術だ」

"No one can put a value on your smile not bullies, not an insurance company, not even Dr.Murphy. In my opinion, this surgery's medically necessary."
アンドリュースのセリフ

グレッチェンを説得するアンドリュースのセリフ。表情がないせいで「不機嫌顔のグレッチェン」とあだ名をつけられ、社会的に孤立していたグレッチェン。笑顔を作れるようになれてよかったですね。

『グッドドクター 名医の条件』シーズン1のエピソードリストと登場人物・キャストはこちらへ≫

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