- 『S.W.A.T.』シーズン2 第13話「アンコール」
- S.W.A.T. Season2 Episode13 "ENCORE"
※ネタバレしています。
『S.W.A.T.』シーズン2 第13話「アンコール」のあらすじ
ロサンゼルスの5大企業ドウィット・インベストメント、マッカーシー建設、キナリ・インポート、カルドー製薬、ウェイランド・ファイナンシャルからそれぞれ5人の従業員が誘拐される事件が発生。 その誘拐事件を起こしたのは、3か月前に取り逃がした誘拐犯たち「解放連合」だった。
誘拐時に撃たれた誘拐犯の1人 ベイヨ（ドナルド・キャンベル博士）はボスのシンキューを恐れ、自殺。 「解放連合」のリーダーはシンキューと名乗り、税金逃れをしている5大企業に税金として5億4000万ドルをビットコインの匿名口座に振り込めと要求する。 サービス料の1700万ドル以外はチャリティ団体に分配するという。払わなければ、人質を殺すと脅すシンキュー。
5大企業のCEOたちは、時給労働者である従業員のために金を払うかどうかでもめ、CEOの1人ドウィットは勝手に会見し、「解放連合」を非難してしまう。
ドウィット社の従業員で誘拐されていたヨナスは爆弾ベストを着せられ、CEOのドウィットに直接メッセージを伝えるように命令されていた。ホンドーとディーコンは爆発前にヨナスから爆弾ベストを脱がせ、間一髪で逃げることができる。
ヨナスによると監禁場所では油圧式のくい打ち機の音がしたという。ドウィット社との距離でさらに絞り込むと、最近、現金で購入された古い工場が浮かび上がる。 しかし、すでに工場に人質はおらず、誘拐犯の一味ケイト・スタインがいるだけ。 ケイトによると狙いは人質ではなくCEOたち。 CEOが集まる会議室は向かいのビルから銃撃される。
スワットが向かいのビルに突入し、マスクをして銃を持った犯人を撃とうとするが、ディーコンはブレスレットから犯人の格好をさせられているのが人質たちだと気付く。 シンキューは人質をスワットに撃たせようとしていた。
ホンドーは自分の抑えきれないイラ立ちをみんなにぶつけてしまったと謝る。 ルカはリフォームが完了した家をみんながリラックスして過ごせる場所にしたいと思っていた。
ビルで誘拐犯たちは逮捕され、シンキューも確保されたはずだったが、本当のシンキューは逮捕されていなかった。 シンキューはホンドーに電話してきて、本当の目的はメンバーを逮捕させ、裁判などでマスコミを使い、「解放連合」の信念を広めることだと告げ、次のショーもあるとほのめかす。
『S.W.A.T.』シーズン2 第12話「メキシコ潜入」前回のあらすじと感想はこちら≫『S.W.A.T.』シーズン2 第13話「アンコール」の感想
再び誘拐事件が発生
シーズン2 第7話「遺産」で、誘拐事件を起こした犯人たちがまたしても、誘拐事件を起こすことに。
前回は、パトリシア・ハーストを誘拐したSLAをまねしていた犯人たち。今回も、SLAのリーダーだった「シンキュー」と名乗る誘拐犯のボス。 過激な左翼集団SLAも反資本主義や富の平等を主張していたそうです。
シンバイオニーズ解放軍
シンバイオニーズ解放軍（シンバイオニーズかいほうぐん、Symbionese Liberation Army：SLA）は、 反資本主義・ 貧困層解放を掲げる アメリカの 左翼 過激派組織。 共生解放軍とも呼ばれる。 パトリシア・ハースト 誘拐事件でその名が知られるようになったが、 1975年 に壊滅した。 人種差別の撤廃や富の平等を主張したが、その実態は FBIも知らなかったような少人数集団（
誘拐の最中に足を撃たれて逃げ遅れたベイヨ（ドナルド・キャンベル博士）は自殺。シンキューはかなり恐ろしい人物のようですね。
大企業の従業員を誘拐し、階級格差を示す「解放連合」。 大企業の重役を誘拐すればいいのにと思ったら、そんな目的もあったんですね。 税金逃れをしている大企業に納税を迫る誘拐犯たち。 海外に金を隠していたことが明らかになった「パナマ文書」を思い起こさせますね。
世界に衝撃を与えた「パナマ文書」わかりやすく解説すると...
地中海のマルタ共和国で10月16日、パナマ文書をもとに政府を追及していた女性ジャーナリスト、ダフネ・カルアナ・ガリチアさん（53）さんが自動車に仕掛けられた爆弾で 殺害された 。 世界中に衝撃が広がっているが、そもそも「パナマ文書」とはどんなものか。ポイントをまとめた。 ■タックスヘイブンを通した取り引きを暴露 パナマ文書を公開しているサイト ...
5億4000万ドルをビットコインの匿名口座に振り込めと指示。5億4000万ドルは日本円にするとおよそ440億円以上…。もはや想像もできないとてつもない金額に。
そのうち、1700万ドルはサービス料として、ちゃっかり自分たちのものにするシンキュー。 富の平等を訴えたいらしいシンキューも、金は欲しいようです。
現在、世界の富の80％以上は、1％の富裕層に集中していると言われているそう。まさにディストピアの世界が現実に…。 ただでさえ格差が広がっているのに、海外に資産を隠されて税金逃れをされちゃ一般人はたまったもんじゃないですね。
富の偏在は何とかしなければいけない問題ですが、誘拐して、人を殺すような過激なことまでして、富を分配しようとするのはやりすぎ。 義賊気取りのシンキューたちですが、結局、弱い立場の従業員が犠牲になりそうに。
それにしても、CEOたちの金を払うか払わないかの議論が醜かったですね。 現実にも、あんな風になりそう…。
特にドウィット・インベストメントのCEOは誘拐犯たちを挑発するようなことを会見で言う始末。 こんな会見をするなんて、営利誘拐のスペシャリストを雇ったと言っていましたが、本当にスペシャリストだったのでしょうか…。 犯人たちの神経を会見で逆なでしたドウィット。
ドウィット・インベストメントの従業員ヨナスはそのせいで爆弾ベストを着せられてしまうことに。 しかも、CEOのドウィットはヨナスが殺されそうなのに、直接会おうとせず、真っ先に避難したようです…。 CEOのドウィットが卑怯で、真っ先に自分の身を守る典型的な人物でしたね。
みんなにイラ立ちをぶつけてしまうホンドー
ヨナスのおかげで、監禁場所が古い工場だと判明。 工場の壁を爆破するのに使ったのはシート状の爆弾だったようです。シート状の爆弾まであるなんてびっくり。
ホンドーのことを知っていた犯人のシンキュー。 警察を内部から変えようと入ったホンドーが最近うまくいかずイラついていることにも言及。痛いところをつかれたホンドー。「目的は同じ。やり方が違うだけだ」と言われてしまうことに。
自分でも分からないイラ立ちを抱え、スワット隊員たちにも怒鳴り散らしてしまうことが多くなったホンドー。 夜もよく眠れない日が続いているようで心配です。 でも、八つ当たりしたことを素直に認め、みんなにきちんと謝るのは誠実なホンドーらしいですね。
一方、ルカは家のリフォームが完了し、新居祝いをしようとしますが、誰1人集まらず…。 ルカが家を買ったのは、自分のためではなく、みんなが心からリラックスできる場所を作りたかったからというのが感動的。
そんなルカの気持ちに応えて、ストリートたちは思い出のピンボールマシン「ポリス・アクション」をプレゼント。 ルカの家も警官のたまり場だったバー「チャーリー」のように、スワット隊員がほっとできる憩いの場になりそうですね。
ディーコンはお金のため働き詰め。 どんどん追い詰められ、精神的にもきつくなっているのが、見ているだけで気の毒に。
ヒックスの市長への頼みで、スワットの予算削減がなくなりそうなのは朗報。 金銭的な危機を脱することができるといいですね。
実は捕まっていなかったシンキュー
過激な「解放連合」はメンバーたちに違う名前を名乗らせるなどカルト的。 カルト教祖のチャールズ・マンソンや、集団自殺した人民寺院のカルト教祖ジム・ジョーンズのようだと指摘するホンドー。
ケイトや高学歴らしいメンバーたちはすっかりシンキューに洗脳されてしまっているようです。
前回と同じように人質をスワットに殺させようとするシンキュー。 ディーコンがおそろいのブレスレットに気付かなれば、犯人に間違われて銃撃されるところでしたね。警察やスワットを悪者にしたいようです。
シンキューも逮捕され、一件落着かと思いきや、本物のシンキューは野放しのまま。 メンバーが逮捕されるのも計画のうち。 一歩先を行く、ずる賢い犯人ですね。
逮捕されたメンバーを自分たちの信念を広めるメガホンとして利用するというのが、意外な作戦でした。 確かに簡単に捕まりすぎでしたね。
ショーを楽しむシンキュー。次のショーまでインターミッションを楽しんでとわざわざ電話で伝えてきたシンキュー。 劇場型の犯罪を映画や演劇のように楽しんでいるようです。 果たしてシンキューは次にどんな計画を立てているのでしょうか…。
『S.W.A.T.』の登場人物
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