- 『S.W.A.T.』シーズン3 第18話「汚名」
- S.W.A.T. Season3 Episode18 "STIGMA"
※ネタバレしています。
『S.W.A.T.』シーズン3 第18話「汚名」のあらすじ
バックと連絡が取れず、心配するホンドーたち。バックの家は荒れており、携帯電話の履歴から自殺防止のためのライフラインに電話していたことが分かる。
ホンドーたちは手分けしてバックを捜索する。バックは警備会社を辞め、元妻のジェニーにはレコードを置いていった。
バックを捜索する中、立てこもり事件が発生。ホンドーたちのチームがレストランに突入し、強盗を逮捕する。しかし、強盗は2人組でもう一人のアーロン・ダービーは逃走していた。
ダービーは覚せい剤を使用し、麻薬代欲しさに強盗に入っていた。ダービーの家に突入すると、そこには隣の家に住む女性のIDが。 隣の家には押し入った跡があり、1歳児の赤ちゃんと母親が無残に殺されていた。
ダービーに殺された親子を見て、愕然とするスワット隊員。 ダービーがいとこの家にいるという情報が入り、ホンドーたちは急行。発砲しながら逃走するダービーを逮捕する。
バックのカードを追跡した結果、バックはダイナーにいることが判明。その近くの湖で自殺しようとするバックをディーコンが説得しようとする。
そこに、ダービーを逮捕したあとに駆けつけたホンドーとストリートも合流し、死ぬ決意をしたバックを必死に説得する。 ホンドーとディーコン、ストリートは、バックが自殺するのをなんとか思いとどまらせることができた。
バックは精神科医の治療を受けることに決まる。
そして、前回、ホンドーに命を救われたオセラ・ベイカーは、100万ドルをホンドーが選んだ団体に寄付したいという。 ホンドーは50万ドルをロス市警の自殺防止基金に、残り半分をニシェルが運営するコミュニティセンターに寄付するように頼む。
スワットのメンバーはカウンセリングを受け、それぞれに気持ちを打ち明ける。
ディーコンはバックを見たとき、去年、自分も自殺を考えたことを思い出し、勇気を出して、カウンセラーにそのことを打ち明ける。 ディーコンはこれからもカウンセリングを受けようと考えるのだった。
『S.W.A.T.』シーズン3 第17話「ホテルLA」前回のあらすじと感想はこちら≫『S.W.A.T.』シーズン3 第18話「汚名」の感想
バックは自殺を決意していた
スワットのメンバーが次々とカウンセリングを受けているので、バックが自殺してしまったのかと思いましたね。
バックの家の中は、ひどく荒れ、たくさんの酒瓶が。さらに、自殺防止のためのライフラインにも電話していました。
つながる前に電話を切っていたバック。勇気を出して助けを求めていたようです。電話をかけたということは、心の奥では自殺を止めてほしかったんでしょうね。
バックの元妻ジェニーは、バックが以前から悩みを抱えていたと話すのでした。酔い潰れないと眠れないというのが、考えただけでつらいですね。 眠ったままジェニーを逮捕しようとして、暴力的になったことも
。眠っていても気の休まるときが なかったようです。
元妻の家に思い出の曲であるマービン・ゲイの「黒い夜」のレコードを置いていったバック。
この曲が流れれば、どこでも踊ったという、陽気な一面も持っていたバックが、あんなに追い詰められてしまったとは…。
ヒックスが話していたいつも冗談を言っていた警官も自殺。息子の5歳の誕生日に自らの命を絶ったというのが衝撃的ですね。普段、どんなに明るくても、闇に飲み込まれてしまうことがあるようです。
高い酒を飲み、貸倉庫にあったバイクでどこかへ行ってしまったバック。 自殺も飲酒運転の事故に見せかけられるという発想が恐ろしいですね…。
親子が殺される
一方、レストランでは立てこもり事件が発生。覚せい剤を使用するジャンキーが人質をとっていました。
覚せい剤を使用していて、行動が読めないというのが最悪…。しかも、強盗は2人で1人は逃走。
逃走したダービーは隣の親子を惨殺していました。 赤ちゃんの顔を撃ったというのが、ひどすぎて、その残忍さに憤りが。
母親は自分の子を守ろうと、背中を何度も撃たれていました。 そんなことができるなんて、もはや人間じゃないですね。
タンが親子を殺したダービーを殺してやりたいと思うのも当然ですね。 車に衝突して逮捕されたダービーでしたが、もっとひどい目に遭っても構わなかったのに。
バックの自殺を止める
ダービーが逮捕され、バックを救いに。
警官の殉職率より自殺率の方が高いという事実がショッキングですね。
アカデミーで感情を表に出すなと教え込まれるため、感情を隠すの上手くなりすぎ、ひとりで抱え込んでしまう人が多いからのようです。
しかも、警官はきっと人間を信じられなくなるようなひどい現場を何度も何度も目の当たりにするはず。 最悪の場合は自殺に至ることに。
自殺の原因も1つではなく、複合的な要因がいくつも重なっているというのが、難しいですね。
いくつもの問題が積み重なって追い込まれる人たち。 バックは自分の生きる意味を見失っていました。 「ちゃんと生きているようなふり」をする意味もなくなったという言葉が深い絶望を表しているようでしたね。
体も心もボロボロだったバック。 うつでは、体の痛みや重さも感じる症状が出るそうです。
自殺することで楽になれると視野狭窄になっているバックを必死に説得するホンドーたち。 「バックのいない世界で生きていなくない」と言い、自殺を思いとどまらせることができました。
みんなに必要とされていたバックは、まわりの支えと治療を受けて、回復していけそうですね。
ディーコンも去年、自殺を考えたと告白。弱い部分を見せないように一人で抱え込むのではなく、誰かに相談することが大事なようです。
誰かが悩んでいたら、異変を無視せずに、ちゃんと寄り添えたらいいですが、自殺まで追い込まれ、複雑に絡み合う問題に正面から向き合うのは、なかなか難しそうです。 スワットのカウンセリングのように、深刻になる前に専門医に気軽になんでも相談できるような環境が整えられるといいですね。
前回、ホンドーが助けたオセラ・ベイカーは100万ドルを寄付するとやってきました。
ホンドーはロス市警の自殺防止基金とニシェルが運営するコミュニティセンターに半分ずつ寄付をしてくれるようにお願い。 助けが必要な人のところにお金が寄付されて、救われる人が大勢いそうですね。