- 『グッド・ドクター 名医の条件』シーズン2 第17話「夢の終わり」
- The Good Doctor Season2 Episode17 "Breakdown"
※ネタバレしています。
『グッド・ドクター 名医の条件』シーズン2 第17話「夢の終わり」のあらすじ
病理のレジデントになったショーンだったが、まだ外科医になる夢を諦めきれないでいた。
神経線維腫のケニーは腫瘍が90キロにも及んでいた。腫瘍に太い血管があり、腫瘍を取り除く手術をすれば失血死してしまうと一度は断念。 しかし、クレアはストローにタピオカが詰まったことから、腫瘍へ向かう太い血管を塞栓物質で塞いでから手術をすれば、失血死せずに腫瘍を切除できると思いつく。
腫瘍へ向かう太い血管を塞栓物質で塞いで手術を行うが、腫瘍への血流を断ったせいでサイトカインが放出される塞栓後症候群になってしまう。 メレンデスは血流の問題を視覚化して把握できるショーンをオペ室に呼ぶ。
ショーンは大動脈をクランプすれば腫瘍への血流を減らしてサイトカイン放出を遅らせられるとアドバイス。 クランプを10分おきに外せば、他の臓器も無事。 ケニーの90キロもあった腫瘍はすべて切除される。
一方、リムの友人ローラの赤ちゃんには虐待の可能性が。
赤ちゃんの硬膜下の血腫は取り除かれたが、術前のCT画像には微小な くも膜下出血が見られ、激しく揺さぶられた痕跡だと思われる。 追加のMRI検査で虐待が間違いないと確認され、ローラは警察に連行されてしまう。
ショーンはケニーのオペを見ていて、赤ちゃんの血液分解産物を検査することを思いつく。 検査の結果、虐待ではなく、ローラの赤ちゃんは吸引分娩で硬膜下出血を起こし、2日前に再出血したことがわかる。
ローラに愛を理解していないと言われたリムは、メレンデスと共に院長のアンドリュースに付き合っていることを報告しに行く。
グラスマンは検査の結果、寛解したことが分かり、主治医のブレイズにお礼として宝物のサイン入りボールを贈る。
どうしても外科医になる夢を諦めきれないショーンはハンに「僕は外科医です」と何度も繰り返し訴える。 しかし、その子供じみた振る舞いこそが問題だとハンに指摘される。 ハンは最後のチャンスを与えるが、ショーンは「僕は外科医です」と叫び、クビになってしまう。
取り乱したショーンは大事なおもちゃのメスも折ってしまい、雨の中、病院をあとにするのだった。
『グッド・ドクター 名医の条件』シーズン2 第16話「信じる心」前回のあらすじと感想はこちら≫『グッド・ドクター 名医の条件』シーズン2 第17話「夢の終わり」の感想
90キロの腫瘍
神経線維腫のケニー。 小さなこぶだったものが、半年で45キロを超え、さらに90キロも大きくなり続けたというのが衝撃!
ケニー本人よりも腫瘍の方が大きいとは…。 腫瘍が90キロもあったら、歩くこともできないですね。 しかも、腫瘍には太い血管まで通っているというのが、驚き。
失血死してしまうからと手術不能と言われたケニーでしたが、クレアがアイデアを思いつくことに。 まさかタピオカジュースのストローから思いつくなんて、どこからひらめくかは分からないものですね。
一方、レズニックはハンに熱心にやっているのを見せるために残って調べもの。しかし、ハンにはレズニックのパフォーマンスもお見通しでしたね。
クレアのアイデアでケニーの腫瘍を取り除く手術ができることに。 大勢が見学しているということは、よほどめずらしい症例のようです。
手術中の出血量は成人男性の平均的な血液の量 約5.5リットルを優に超え、8.5リットルにも! 普通なら失血死するレベルをとうに超えてるのにびっくり…。 それだけ腫瘍に血液が流れこんでいたようです。
60単位 確保してほしいとクレアが頼んでいたRBCというのは、「Red Blood Cells 濃厚赤血球」という赤血球を取り出した成分輸血のことだそう。 ケニーの腫瘍を持ち上げるのにクレーンまで使われていたのは、まるで大型動物のオペのようでしたね。
ケニーの手術中に炎症性サイトカインが放出され、容体が急変。サイトカインとは免疫細胞に命令し、コントロールしているもので、炎症性サイトカインは攻撃性があり、ウイルスなどと戦ってくれますが、過剰になると健康な自分の細胞まで攻撃してしまうそう。
今回は腫瘍への血流を断ったせいで炎症性サイトカインが放出されてしまい、ショック状態になってしまったようです。
緊急事態にショーンを呼ぶメレンデス。 ショーンは期待に応え、大動脈をクランプすれば、腫瘍への血流を減らしてサイトカイン放出を遅らせられるとアドバイス。 大動脈を遮断してしまうなんて大胆ですね。
大活躍したショーンですが、オペには参加できず、立ち去るしかないのが、悲しい。
ケニーの巨大な腫瘍はすべて取り除かれました。あんなに大きなものが体にできていたなんて、取り除かれてすっきりですね。
虐待を疑われるリムの友人
一方、リムの友達ローラには虐待の疑いが。
赤ちゃんの世話をたった1人でしているというのが心配でしたが、本当に子どもを愛しているだけでした。 しかし、虐待と間違われて、子どもと引き離される事態に。
「揺さぶられっ子症候群」だと疑われた赤ちゃんのくも膜下出血ですが、それは吸引分娩で起こった硬膜下出血で、2日前に再出血したことが判明。
揺さぶられっ子症候群
揺さぶられっ子症候群(ゆさぶられっこしょうこうぐん、 Shaken Baby Syndrome、SBS)とは、概ね生後6か月以内の 新生児や 乳児の体を、過度に揺することで発生する 内出血などの 外傷。 児童虐待ともなりうるもので、 乳児揺さぶり症候群ないし 乳幼児揺さぶられ症候群 ともいう。 2010年ごろから、児童虐待による死傷事件に関連して「乳児揺さぶり死」という語も出てきており、 ...
間違いだと分かったからよかったですが、危うく母親と赤ちゃんが引き離されそうに。 虐待されている子どもを保護するのはもちろん大事ですが、間違いで虐待と判断され、引き離される親子が出てしまうのは怖いことですね。
ショーンが血液分解産物を検査し、赤ちゃんが外傷を負った時期を特定。そんなことまで検査で分かるのもすごいですね。
ローラが虐待していないことが分かり、赤ちゃんは母親の腕に。
リムはローラに「いつも人を信じ切ることができない」と言われてしまうことに。 バツイチだというリムはカシャルと結婚していたことが明らかになりました。
「傷つくのが怖くて心を許したことがない」とローラには辛辣なことを次々と言われてしまうリム…。
リムとメレンデスは付き合っていることを隠していましたが、ローラの言葉もあり、院長のアンドリュースに報告することにしたようです。
ショーンに目撃されたか気にするリムとメレンデスでしたが、当のショーンは全然気づいてなさそう。 ショーンに交際が気付かれたか遠回しに確かめようとする2人はまるでクイズゲームでもしているようで、おかしかったですね。
グラスマンは脳腫瘍が寛解する
p>グラスマンは最終検査の結果が出るまでイライラ。「この世で限られた人間にしか理解できない感情を味わってる。 言うなればヘミングウェイの世界」という主治医のブレイズ。
イライラする検査結果待ちの感情も、貴重なものだという発想がすてきですね。
ヘミングウェイよりフォークナーの方が好きだというグラスマン。 ウィリアム・フォークナはヘミングウェイと並び称されるアメリカの作家。ノーベル文学賞も受賞しています。
ウィリアム・フォークナー
ウィリアム・カスバート・フォークナー(William Cuthbert Faulkner, 本名:Falkner, 1897年 9月25日 - 1962年 7月6日)は、 アメリカ合衆国の 小説家。 ヘミングウェイと並び称される20世紀アメリカ文学の巨匠であり、南部アメリカの因習的な世界を「 意識の流れ」を初めとする様々な実験的手法で描いた。代表作に『 響きと怒り』、『 サンクチュアリ』、『
ブレイズにお礼をしたいとマッカランのシェリーオーク 25年を贈ろうとするグラスマン。 シングルモルトウイスキーで25年熟成させたマッカランはおよそ20万円はするそう!
グラスマンが贈ったのは宝物のサインボール。大事なものを贈りたくなるほど、変わったグラスマン。 「がんは人を変える」というのは本当だったよう。がんの治療は大変そうですが、得られるものも多くあるようです。
死も覚悟していたグラスマンが寛解してよかったですね。
ちなみに「マジックエイトボール」とは振ると言葉が出る、占いボールのようなおもちゃのことだそう。アメリカでは一般的な物だそうですよ。
解雇されてしまうショーン
ハンは医事委員会のメンバーを脅し、ER隔離の件でメレンデスやリム、ショーンが処分されないように交渉。 したたかな交渉術でしたね。
医事委員会の処分は免れたショーンでしたが、ハンに解雇されてしまうことに。 「上司にイエスと言わせる方法」という記事や、 鋼鉄王と呼ばれた実業家D・カーネギー著の『人を動かす』を読んだショーンでしたが、外科医に戻してくれるようにハンを説得するのは失敗…。
「僕は外科医です」と繰り返し言い、取り乱してしまうショーン。気持ちをうまく言葉にできないようなのが伝わってきて、つらいですね。
図らずもショーンは自分で自分をさらに追い詰めてしまうことに。 ショーンはついに解雇されてしまった模様。
大事な弟からもらったおもちゃのメスまで折ってしまったショーン…。 雨の中、病院を振り返るショーンが切ないですね。
まさか解雇されてしまうとは…。果たしてショーンはどうなってしまうのでしょうか。
『グッド・ドクター 名医の条件』シーズン2の登場人物・キャスト
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ドラマの中で流れた曲
- Got It In You (Acoustic) - BANNERS