『主任警部モース』シーズン2 第1話(通算4話)「消えた装身具」のあらすじと感想・曲 ネタバレ注意!

海外ドラマ『主任警部モース』
  • 『主任警部モース』シーズン2 第1話(通算4話)「消えた装身具」
  • Inspector Morse Season2 Episode1 "The Wolvercote Tongue"

※ネタバレしています。

『主任警部モース』シーズン2 第1話(通算4話)「消えた装身具」のあらすじ

イギリスのオックスフォードに観光にやって来たアメリカ人のツアーグループ。その中の1人、ローラ・ポインデクスターが心臓発作で亡くなる。ローラがアッシュモーリアン博物館に寄贈するはずだった価値のあるウルバーコートの留め具が盗まれていた。

その後、ウルバーコートの留め具の展示を担当していたアッシュモーリアン博物館の美術専門家ドクター・シオドア・ケンプが殺され、川で発見される。 そして、ケンプが起こした事故で下半身が不自由だったケンプの妻マリオンは薬を飲んで自殺。 ケンプの愛人だったツアーガイドのシーラ・ウィリアムズは、ケンプの死とマリオンの自殺にショックを受ける。

モースは行方不明になっているローラの夫エディが、ローラの死や留め具の盗難、ケンプの死に関わっていると推理する。 しかし、、ローラの死とケンプの死は関係がなかったことが判明する。

ローラは心臓が悪く、ホテルの部屋に入るとすぐに心臓発作で倒れて死んでいた。便宜上ローラと結婚したエディは留め具の保険金50万ドルを手に入れようと留め具を盗み出し、川に捨てていた。 エディは生き別れになっていた娘のフィオナに会いにイギリスに来たのだった。

一方、ケンプを殺したのは、建築史に詳しいセドリック・ダウンズだった。ケンプはセドリック・ダウンズの妻ルーシーと浮気。セドリック・ダウンズはノートを取りに自宅に帰った時、女たらしのケンプと妻のルーシーがベッドにいるのを目撃。激怒したセドリック・ダウンズはケンプをコートハンガーで殴りつけ、身を守ろうと立ち上がったケンプはシーツに足を取られて倒れ、暖炉の角に頭をぶつけて死んだのだった。 そして、裸のままのケンプを川に捨てていた。

その後、犯行を隠すため妻のルーシーはケンプの服を入れたスーツケースをパディントン駅の手荷物一時預かり所に預け、預かり札を持っていた。 ルーシーは浮気を許せなかった夫のセドリック・ダウンズにパディントン駅の電話ボックスで殺されたのだった。

セドリック・ダウンズはオックスフォードの駅に妻のルーシーを迎えに来たふりをしていたが、実は妻のルーシーを殺して戻ってきたところだった。 川からはエディが捨てた留め具が見つかり、モースは川を眺めるのだった。

『主任警部モース』シーズン1 第3話「死者たちの礼拝」前回のあらすじと感想はこちら≫

『主任警部モース』シーズン2 第1話(通算4話)「消えた装身具」の感想

歴史あるオックスフォード

アメリカからの観光客がホテルで死んだことから始まった今回の事件。1つの事件ですべてがつながっていると思いきや、別々の事件でした。

ツアーガイドに文句ばかりつけるジャネットは、団体旅行の中に1人はいそうな小うるさい人でしたね。クレーマーぽかったですが、イギリスの歴史には詳しかったようです。 結局、ジャネットは一緒に来たフィルまで愛想を尽かされてしまうのでした…。

プロテスタントを処刑したことからブラッディ・メアリー(ブラディ・メリー 血まみれメアリー)と呼ばれたメアリー1世が火あぶりの刑にしたトーマス・クランマー カンタベリー大主教、ニコラス・リドリー ロンドン主教、ヒュー・ラティマー ウースター主教。 火あぶりの刑にされた場所はオックスフォードだったんですね。歴史の勉強になりました。

セドリック・ダウンズが説明を間違えたり、詰まったりしていたのは、人を殺した動揺が残っていたからのようです。

ちなみに、ストラトフォード・オン・エーボンはシェイクスピアの故郷だそう。「眠るそれだけのこと 眠ってしまえばおしまい」はシェイクスピアの『ハムレット』から。

留め具が盗まれる

ホテルで亡くなったローラの死は、心臓発作で自然死。ホテルの嘱託医に突っかかるモース。「会うたびに思考力が落ちとる」と言われても、やっぱり監察医はマックスじゃないと駄目なようです。

ローラの死で、夫のエディは留め具が盗まれたことにして、保険金を手に入れたいという誘惑にかられ、留め具を川に捨てていました。 エディはシャーリー・ブラウンと散歩に出かけていたり、ハワード・ブラウンもローラとの浮気を疑われていましたが、結局、ブラウン夫妻にやましいことは何もありませんでしたね。

ハワードは妻にウソをついて、鉄道博物館を見にいっていただけ。妻のシャーリーもそのことに薄々気付いて、自由にさせているようでしたね。

それにしても、ハワードが持っていたビデオカメラの大きさにびっくり。 昔は家庭用でもあんなに大きいビデオカメラで撮っていたようですね。

アッシュモーリアン博物館はアシュモレアン博物館とも呼ばれ、オックスフォードに実際にある博物館だそう。

アシュモレアン博物館

アシュモレアン博物館( Ashmolean Museum of Art and Archeology)とは、 イギリスに所在する世界最初の 大学博物館である。正式名称:アシュモレアン美術・考古学博物館。最初の建物は、イギリスの政治家で 錬金術の研究者で アンティーク収集家の エリアス・アシュモールが 1677年 オックスフォード大学に寄贈した「 驚異の部屋 」の収納のために建てられた。 ...

テムズ川沿いのウルバーコートで発見されたバックルの留め具は、アングロサクソンの古い宝石の片割れということで大変な価値が。 ローラはその留め具を寄贈する気で、イギリスに持ってきていたのでした。 「留め具」ということで、あまり価値のあるものという感じはしませんでしたが、歴史的にはとても価値のあるものだったようです。

エディは盗んだ留め具を川に捨て、保険金を手に入れようと画策。その後、行方不明になったエディは娘のフィオナと会っていたのでした。 娘にお金を遺してやりたいと思ったようです。

川からはエディが捨てた留め具が発見。これで博物館にあった展示物と1100年ぶりに一緒になり、展示されることになりそうですね。

ケンプが殺されたのは不倫が原因だった

ローラの死や留め具の盗難とは無関係だったケンプの死。 ケンプに最後に会ったのが、モースだったことから監察医のマックスには「自分を逮捕しろ」と言われてしまうことに。マックスとモースのやり取りがいつも面白いですね。

ケンプの愛人だったシーラは、モースに負けない酒豪ぶり。G&Tとも言うジン・トニックを飲み干すシーラ。 勤務中に飲むモースも、今回は意外にも飲まないのでした。

ケンプには妻のマリオンが。ケンプのせいで下半身が不自由になったマリオン。ケンプの浮気は許していたようですが、ケンプが死に自殺。強がっていたようですが、心の奥では夫を愛していたようで、気の毒に…。

愛人のシーラと別れたケンプは、セドリック・ダウンズの妻ルーシーと関係していたのでした。 セドリック・ダウンズにアメリカ人観光客の講義を任せ、その間に妻のルーシーとベッドインしていたケンプ。しかも、セドリック・ダウンズの自宅で…。 浮気するのも許せませんが、せめてホテルをとればよかったのに、浮気相手の自宅で寝たのが運の尽き。

ケンプが裸だったのは、ルーシーと浮気している最中だったからでした…。 ルーシーも殺人の隠蔽に加担。ケンプの服をスーツケースに入れ、パディントン駅の手荷物一時預かり所に預けに。 ルイスの言葉がモースのひらめきをうむことになりましたね。

セドリック・ダウンズは妻のルーシーも殺害。浮気した妻を許せず、「死ねば永遠に愛していける」と殺したのでした。 浮気が原因で人が大勢死ぬことに…。

「今度の事件にも愛が隠されている」と言っていたモース。モースが引用した「愛を失ったって思ったその時だ 彼は新しい愛に出会い そして…」はHarry Grahamの”A Bachelor Gay” という曲の歌詞の一節だそうです。

事件の真相がわかり、「人生は様々だな、ルイス。それぞれが生き、そして愛が生まれる。まさに人生は一編の愛の詩だ。そうだろう?」と語るモース。浮気の悲惨な結末を見ても、そう言えるモースはロマンチストですね。

「ビール瓶の底で魚を見てる男がいたら、それが多分私だよ」と言うビール好きなモース。 眠気に負けたルイスに大音量でオペラを聞かせても起きるどころか、子守歌にしかならなかったのが面白かったですね。

『主任警部モース』の登場人物・キャスト

『主任警部モース』の登場人物・キャストの紹介はこちらへ≫

ドラマで流れた曲

  • Flow, my Tears - John Dowland & an unknown librettist
  • トロイアの人々(Les Troyens)』 H133, Act III, Allegro Moderato - エクトル・ベルリオーズ

『主任警部モース』のエピソードリストと主な登場人物・キャストの一覧 はこちらへ≫

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