- 『刑事ルーサー』シーズン2 第3話(通算9話)「ベドラム・アクシス」
- Luther Season2 Episode3
※ネタバレしています。
『刑事ルーサー』シーズン2 第3話(通算9話)「ベドラム・アクシス」のあらすじ
夜のガソリンスタンドに怪しい男が現れる。犯人の男はしゃがみこんだ後、車のルーフに「ベドラム・アクシス」という方位記号のようなマークをスプレーで書く。 そして、車を破壊し、止めに入った客たちに襲い掛かる。 犯人は客の1人に水鉄砲で塩酸をかけ、もう1人の客を撲殺して逃走する。
犯人はしゃがんだときにサイコロを振って、誰をいつ殺すか殺さないか決めていた。 「ベドラム・アクシス」というマークは1960年代に登場し、上向きの矢印は予測可能性、法と秩序を示し、横向きの矢印は予測できないことや混とんを示すものだった。
犯人の男は手帳とサイコロを振ることでゲームのように次に何をするか決めていた。 ルーサーたちは無差別攻撃通報が入った時に急行し、現行犯逮捕できるように態勢を整える。
犯人の男はナイフでバイク便のライダーを殺し、バイクと制服を奪うと配達先のオフィスビルに入り込み、社員に次々と襲い掛かる。 現場に急行したルーサーたち。逃げたと思われた犯人だったが、犯人はケガをした社員になりすましてビルに残っていた。
逮捕された犯人だったが、身元は不明で、黙秘を貫く。 犯人が逮捕される前に、誰かに電話しようとしていたことがルーサーは気にかかる。
一方、ルーサーは犯罪組織のトビーからライバルのマイケル・サロヤンの組織の規模を知りたいと固定資産リストとサロヤンの手下のリストを今日中に渡すように要求してくる。
ジェニーを殺すと脅されたルーサーは火災報知器を鳴らして署員が避難したすきに、シェンクのコンピューターでサロヤンの資料をコピーする。 その現場をグレイに見られてしまったルーサー。 グレイはリプリーに相談するが、リプリーはルーサーには事情があるはずだとかばう。
ルーサーと一緒に暮らし始めたジェニーは、ルーサーにデヴィッド・ボウイのサイン入り写真をプレゼントに買っていた。 しかし、ルーサーの部屋にトビーが押しかけ、ジェニーに襲い掛かる。ジェニーは抵抗し、ナイフでトビーを殺してしまう。
「ベドラム・アクシス」を残す無差別殺人犯は逮捕されたはずだったが、そっくりな男が地下鉄の駅で同じように人々に襲い掛かる準備をしていた。
『刑事ルーサー』シーズン2 第2話(通算8話)「バネ足ジャックの野望」前回のあらすじと感想はこちら≫『刑事ルーサー』シーズン2 第3話(通算9話)「ベドラム・アクシス」の感想
ガソリンスタンドが不気味な男に襲われる
夜のガソリンスタンドで恐ろしい無差別事件が発生。何を考えているか分からない怪しい男が、いきなり暴走して暴れ始めるのが恐怖! どんなホラー映画よりも恐ろしい展開に。
水鉄砲には塩酸が! 止めようとした客の一人は撲殺されてしまうことに。
表情一つ変えずにガラス越しに近づいてくる犯人の男の目にゾッとしますね。
ずっとガソリンスタンドの中にいるべきだったのかと思ったら、ルーサーの推測によると客の2人が止めていなかったらガソリンスタンド丸ごと吹っ飛ばされていたということも判明…。 関係のない人に何の躊躇もなくバットやハンマーを振り下ろすという神経が理解できない。
実際にこんな風に無差別に襲う事件が急に発生したら、身を守るすべは何もないのが怖いですね。 水鉄砲に塩酸が入っているというのも、最悪の武器…。 もし、犯人が本物の銃を手に入れられていたら、もっと死傷者は増えていたかもしれませんね。
「ベドラム・アクシス」というマークを残していく犯人
ふらっと立ち寄った店でも店員の前で堂々と万引きする犯人の男。逆らったらヤバい雰囲気がひしひしと…。 万引きされただけで、殺されずに済んたことは不幸中の幸いでしたね。何をするか分からない犯人には身の毛がよだちます。
犯人が犯行現場に残していくマークは「ベドラム・アクシス」。
Symbol of Chaos
The Symbol of Chaos originates from Michael Moorcock's Eternal Champion stories and its dichotomy of Law and Chaos. In them, the Symbol of Chaos comprises eight arrows in a radial pattern. In contrast, the symbol of Law is a single upright arrow.
1960年代に書かれたファンタジー小説の著者が考案し、ロールプレイングゲームなどに使われるようになったそう。 上向きの矢印は予測可能性、法と秩序を示し、横向きの矢印は予測できないことや混とんを示すものだそうで、「カオスのシンボル」とも呼ばれているそう。
犯人はロールプレイングゲームのつもりで、サイコロを振って無差別に人を襲っているようです。
店の万引きや車の警報器を鳴らした次は、バイク便のライダーなど無差別に3人をナイフで刺し、次の大きなターゲットのもとへ。 バイク便のライダーになりすまして、まんまとオフィスビルの中に入りこんだ犯人。 オフィスビルに入りこむ方法もまるで、ゲームのようでしたね。
オフィスで無差別にハンマーを振り下ろし、水鉄砲で塩酸をかける犯人。 平穏な場所が突如として地獄に突き落とされたオフィス…。 理不尽さに憤るしかないですね。
しかも、逃げたと思われた犯人はケガをした社員になりすまし、ビルの中に! ルーサーがオープンカーのルーフが微妙に開いていることに気付かなければ、犯人を取り逃がしていたかもしれませんね。
トランクに閉じ込められた人の服を奪って社員になりすましていたずる賢い犯人。 それにしても、社員の格好をして、犯人が何食わぬ顔で紛れ込んでいたなんて、ゾッとしますね。
ついに凶悪な犯人を逮捕できましたが、犯人の正体は不明。顔色一つ変えずに黙秘を貫く犯人の心理が分からない…。 それでも、ルーサーはサイコロを振り、手帳に書かれたスコアカードでポイントが決まることを推理。
ロールプレイングゲームのようにポイントを手に入れるために本当に殺しをしているというのが、もはや理解不能…。 現実とゲームの差が分かっていないのか、それとも分かった上で楽しむためにやっているのでしょうか…。
犯人の名前や身元が分からないのも不気味すぎますね。
犯人は逮捕されたが、そっくりな男が犯行を続けようとしていた
しかも、犯人が逮捕され、悪夢のような事件は終わったと思いきや、もう一人、犯人にそっくりの男が同じような犯行を続行。 犯人の男が電話しようとしていたのは、双子のきょうだいだったようですね。
双子でこんなイカれたゲームをしているなんて…。双子が2人とも病んでる…。
双子の犯人は地下鉄の駅でまた無差別に人を襲いそうです。 果たしてルーサーはもう1人の無差別殺人鬼を捕まえることができるのでしょうか…。
ジェニーと暮らすルーサー
ジェニーと暮らすようになったルーサー。朝食にスクランブルエッグを作ってあげるところはまるでお父さんのようでしたね。 ジェニーと暮らすようになってルーサーも妻のゾーイを亡くした悲しみが少しは紛れたようです。
「寝るっていうよりパワーダウンして待機モードになるだけ」だとルーサーをロボットのように言うジェニー。 スーツを着ていないルーサーとは変わって、柔和な感じに。
それにしても、ジェニーがなりたいという「クールハンター」という仕事は初耳。 最先端な場所へ行って流行っているものをリサーチするという「クールハンター」。それに、呆然とするルーサーの反応は、まさにお父さん。
アニメのスポンジ・ボブのようにバーガーをひっくり返す仕事はしたくないというジェニー。
売春婦からいきなり地道な普通の仕事をするのは、なかなか難しいようです。職探しは簡単にあきらめてしまったジェニーでしたが、デヴィッド・ボウイのサイン入り写真をルーサーにプレゼントするために用意。
確かルーサーはデヴィッド・ボウイのファンらしく、シーズン1 第4話「バンの運転手」では、デヴィッド・ボウイが歌詞を作っていたという「カットアップ技法」でも捜査していましたね。 ルーサーの好きなアーティストのサイン入り写真をプレゼントに選んだなんて、気が利いていますね。
ルーサーを気遣い、トビーにくぎを刺された場所に絆創膏を貼るジェニーもかわいい。 しかし、そんなルーサーとジェニーのほのぼのとした生活も、犯罪組織のトビーにかき乱されてしまうことに。
トビーに無茶な要求をされるルーサー
トビーは縄張り争いのために、ルーサーにマイケル・サロヤンの組織の資料を手に入れろと要求。 ジェニーを殺すと脅し、自分の言いなりにできると散々ルーサーをコケにするトビー。 ルーサーの頬までぶったトビーは命知らずとしか思えない…。
元警官で犯罪組織の一味となったフランクもトビーのやり方に警告するほど。 「ルーサーは協力させられているだけで、汚職警官じゃない。その2つは全くの別の物だ」というフランクの言葉が印象的ですね。警官としてやってはいけないことをしているルーサーですが、ルーサーはあくまで脅されているだけで、私利私欲のために落ちたわけではないですもんね。
でも、傍目には、違いは分からない…。
ジェニーのために、トビーに頼まれた無茶な要求ものみ、火災報知器を鳴らし、サロヤンの資料をコピーしたルーサー。 しかし、グレイに現場を目撃されてしまうことに。あっさり見つかってる!
グレイはリプリーに相談。きっと理由があるはずだとルーサーをかばうリプリーは、心からルーサーを信頼しているようですね。そんなリプリーはグレイから「忠誠心はいいけど素直すぎる」と言われてしまうことに。
犯罪捜査にかけては一流のルーサーですが、危うい面も。いつかリプリーもルーサーの危うさに巻き込まれてしまうのでしょうか…。
ジェニーはトビーを殺してしまう
トビーはルーサーの部屋に押し掛け、1人でいたジェニーに襲い掛かってきました。
8歳のころ、猫の腹を切り裂いたサイコパスのトビー。さらに、本物の悲鳴を聞かないと満足できなくなったという、とんでもないサドヒストだったトビー…。だから、いとも簡単にルーサーの手にくぎを打ちつけられたんですね…。
完全にイカれてる。本物の悲鳴を聞いて喜ぶトビーは怪物。
以前、ジェニーもベッドで痛めつけたらしいトビー。 金を取り出して、またジェニーを買おうとするのが最悪。 しかも、ルーサーとジェニーが関係していると邪推し、侮辱まで。 まったく見下げ果てた男でしたね。
ジェニーに襲い掛かったトビーは、ジェニーが抵抗し、刺殺され、死亡。おそらく今まで散々、あくどいことをしてきたはずのトビーが死んだのは自業自得。 ジェニーがレイプされたり、殺されたりしていなかったのはよかったですが、やっかいなことになりそう…。
ジェニーがトビーを刺したのは正当防衛ということになりそうですが、トビーの祖母は犯罪組織のボスらしいバーバ…。 バーバにトビーを殺したことがバレたら、ヤバいことになりそう。 ルーサーはジェニーを守ることができるのでしょうか…。
エンドロールに流れた曲は、マリリン・マンソン の「Sweet Dreams (Are Made of This)」という曲です。
Marilyn Manson - Sweet Dreams (Are Made Of This) (Alt. Version)
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『刑事ルーサー』の登場人物・キャスト
ドラマで流れた曲
- Sweet Dreams (Are Made Of This) - Marilyn Manson