『刑事ルーサー』シーズン1 第3話「いけにえの子羊」あらすじと感想 ネタバレ注意!

海外ドラマ『刑事ルーサー』『刑事ジョン・ルーサー』
  • 『刑事ルーサー』シーズン1 第3話「いけにえの子羊」
  • Luther Season1 Episode3

※ネタバレしています。

『刑事ルーサー』シーズン1 第3話「いけにえの子羊」のあらすじ

32歳のカーステン・ロスが自宅から誘拐される。家には赤ちゃんがいたが無事で、家の壁じゅうに血文字が残されていた。

10年前もグレース・アレンが同じような状況で誘拐され、その後、血を抜かれたグレースの遺体が捨てられていた。 当時、警察はルシアン・バージェスが犯人だという匿名のタレコミをうけ、バージェスのカルト教団におとり捜査官としてリチャード・ヘンリーを潜入させていた。

しかし、ヘンリーは警官だとバレており、バージェスは縛ったヘンリーに、監禁されているグレースの生きている写真を見せると「お前が近づけるのはここまでだ」と目の前で燃やしていた。 キレたヘンリーはバージェスを半殺しにし、マスコミにたたかれることに。そのせいで、警察は今回、バージェスに近づくこともできないのだった。

そんな中、ゾーイの恋人マークが女の子たちに襲われる。襲わせたのはアリスだったが、マークはルーサーの仕業だと思い込む。 ルーサーは苦情担当のマーティン・シェンクに無期限の停職処分を言い渡されそうになるが、アリスがマークを脅し、ルーサーの関与はなかったと証言を撤回させる。

バージェスは20年前にもプレシャス・アキングバーデを殺していたことが判明。10年前のグレース・アレン事件で書かれた血文字はプレシャスの血だった。 血文字は左利きの者が書いたはずだが、バージェスは右利き。ルーサーはバージェスが経営するオカルト専門の本屋で、バージェスが実は左利きだと確信。

おとり捜査官のヘンリーが見せられたグレースの写真には三日月形の光が差し込んでいたという話と、プレシャスやグレースの遺体が運河や水路の近くに捨てられていたことから、バージェスが犯行を行っているのは船だとルーサーは推理する。

プレシャスの遺体が捨てられたバーミンガムの運河を通れる細長い船を絞り込んでいくと、ルイス・ギャラントが所有していた船が浮上。 ギャラントはバージェスとケンブリッジの友人で、バージェスがコカイン所持の罪をかぶり、刑務所行きになっていた。

ギャラントは、バージェスに船をタダで渡し、イシス号として新しい登録番号の偽造も手伝っていた。 係留場所はセント・キャサリンズ・ドックだと判明するが、書類はすべてブライアン・サマーズ名義でバージェスにはつながらない。

ルーサーはアリスにバージェスを逮捕するにはどうすればいいか相談。アリスは支配せずにはいられないバージェスを利用し、ゲームのルールを変えればいいとアドバイスする。 ルーサーは令状を取らずに船に乗り込み、冷凍庫に閉じ込められているカーステンを助けようとするが、すでにカーステンは死んでいた。

ルーサーはリプリーに応援を呼ばせず、相棒のイアン・リードと共にバージェスを罠にかけることにする。 ルーサーはバージェスを襲い、血を採取。 次に、イアンがバージェスに電話し、ルーサーが証拠を仕込んだと教え、金を要求。

バージェスは自分の採取された血が犯行現場に仕込まれたと思い、船に戻り、掃除を開始。 実はルーサーが仕込んだのはバージェスの血ではなく、ただのステーキ肉の血だった。 罠にハマり、犯行現場に戻ったバージェスは逮捕される。

ルーサーはベニーに頼み、アリスが女の子にマークを襲わせるように頼んだところを監視カメラの映像から探してもらう。 ルーサーはアリスに変な関係はもう終わりにしようというが、アリスは聞く耳を持たない。

アリスの思惑通り、マークをぶちのめしてもゾーイは戻ってこないと思っていたルーサーだったが、ゾーイはルーサーの部屋で待っていた。 ルーサーはゾーイとキスし、ベッドに倒れこむ。 その様子をアリスは見ていた。

『刑事ルーサー』シーズン1 第2話「帰還兵の暴走」前回のあらすじと感想はこちら≫

『刑事ルーサー』シーズン1 第3話「いけにえの子羊」

女性が誘拐され、壁には血文字が

今回の事件は猟奇的な誘拐殺人事件。 犯人が分かっているにもかかわらず、手を出せないのがもどかしいですね。

10年前も同じ手口で赤ちゃんの母親を誘拐していたバージェス。 警官のフリをして家に入り込んだバージェスが、興奮を隠しきれずに舌を突き出し、顔を舐めあげるのが気持ち悪すぎる…。

赤ちゃんを殺すと脅し、カーステンを誘拐したバージェス。赤ちゃんを脅しに使うのが卑怯…。 その後、壁じゅうに血文字を。

「奈落の底を恐れるな 我こそ奈落の底 汝はわが愛の熱と至福に涙するであろう」という悪魔崇拝の言葉を壁じゅうに血で書き残していたバージェス。 わざわざ誘拐現場に残って文字を書くというのが自信満々ですね。

しかも、血文字を書くのに使った血は10年前に殺されたグレースのもの。新鮮な血だと言っていましたが、グレースの血は冷凍保存されていたようですね。 20年前にも、プレシャスの血を抜いて殺していたバージェス。10年ごとに、犯行を繰り返していたようです。

カルト教祖の犯人

30歳のときに、カルト教団を創設したバージェス。 自分を教祖にしたカルトを作るなんて、やっぱりどうかしてる…。

アレスター・クロウリーに影響されたというバージェス。 アレスター・クロウリー(アレイスター・クロウリー)は実在したイギリスの魔術師だそう。

アレイスター・クロウリー

( Aleister Crowley 発音、 1875年 10月12日 - 1947年 12月1日)は、 イギリスの オカルティスト、、著述家、登山家。オカルト団体を主宰し、その奔放な言論活動と生活スタイルで当時の 大衆紙から激しいバッシングを浴びた。スピリチュアル哲学の セレマ思想を提唱して「 法の書 ...

しかも、そのカルトは体液にパワーがあると信じ、いろんな方法で体の中に取り込ませる儀式を行っていたのでした。 考えただけで気持ち悪いし、病気になりそう…。

そんなおぞましい行為をしているカルトに1年3か月も潜入していたヘンリーが気の毒に。 グレースの写真を見せられ、キレたヘンリーはバージェスを半殺しに。後悔しているのはバージェスを殺さなかったことだというのが、ルーサーに似ていますね。

カーステンを冷凍庫に監禁し、血を抜くバージェス。どうやら血を飲んでいるようでしたね…。 そして、血を抜き終わるとすべての空気穴をふさいで、冷凍庫のスイッチをオンに。 生きたまま冷凍するのが、ひどすぎる…。

マスコミを利用するバージェス

ルーサーはバージェスがやっているオカルト専門の本屋へ。本屋というよりもギャラリーっぽい雰囲気のお店。そこには、悪趣味な犯罪者の品々が…。

ヨークシャーの切り裂き魔ピーター・サトクリフが直筆で書いた詩は500ポンド。日本円にすると約6万円~7万円に。

ピーター・サトクリフ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 この記事には暴力的または猟奇的な記述・表現が含まれています。 免責事項 もお読みください。 ピーター・ウィリアム・サトクリフ( 英語: Peter William Sutcliffe、 1946年 6月2日 - )は、1975年7月から5年間に渡り、13人を殺害、重軽傷7人を出した イギリスの ...

自画像付きの手紙は750ポンドも!

犯罪者の物にこんな値段がつくなんて、悪趣味。 コレクターもいそうですが、惨殺された被害者のことを思うとやりきれませんね。

「ペーター・キュルテン デュッセルドルフの吸血鬼」

ペーター・キュルテン

ペーター・キュルテン( Peter Kürten, 1883年5月26日-1932年7月2日)は ドイツの 連続殺人犯。 デュッセルドルフの吸血鬼 (ドイツ語: Der Vampir von Düsseldorf ) という異名を持つ。 強姦、 暴行、 殺人を行い、1929年1月から11月までの デュッセルドルフの凶行で有名。名前を英語読みし、 ...

「リチャード・トレントン・チェイス サクラメントの吸血鬼」

リチャード・チェイス

この記事には暴力的または猟奇的な記述・表現が含まれています。 免責事項 もお読みください。 リチャード・トレントン・チェイス(Richard Trenton Chase、 1950年 5月23日 - 1980年 12月26日)は、 アメリカ合衆国の無秩序型 連続殺人者。被害者を射殺した後、腹を切り裂き、ヨーグルトの容器で血をすくって飲んだ事から、「 サクラメントの 吸血鬼 」との異名をとる。

など実在の殺人鬼の本を取り扱うバージェス。

暴力を思い描いて、性的に興奮するという「犯罪性愛 ハイブリストフィリア」が存在するということにぞっとしますね。 「犯罪性愛」は性的倒錯の1つでもあるそうです。

実際に囚人や犯罪者を追いかけ、恋愛感情を持つプリズン・グルーピーというのが存在しているそう。 確かに凶悪犯が獄中結婚したという話はよくありますね…。

バージェスに本をキャッチさせ、実は左利きであることを確認したルーサー。 バージェスにサイン代として250ポンドも払ったかいが…。逮捕されたことで、バージェスのサイン本の価値が上がりそうなのが、皮肉。

バージェスは自分が警察に狙われる「いけにえの子羊」だと記者会見。マスコミまで自分の思い通りに動かし、自分を守る武器として利用するのにイライラしますね。 自叙伝のタイトルも「いけにえの子羊」。自分がさも被害者のようなふりをしているのが、憎たらしいですね。

バージェスのことをアリスに相談

バージェスに近づけないルーサーは同じサイコパスのアリスに相談。 感情がないのではなく、感傷がないというアリス。

殺人犯ということでバージェスもアリスも一緒くたに見るルーサーでしたが、アリスは「全く違う種族」だと反論。

アリスにとってバージェスは「見せびらかしたくてたまらないただの子ども」。 サイコパスで同じに見えるアリスとバージェスですが、アリスにとってはバージェスはただの雑魚のようですね。

バージェスの欠点を指摘し、ゲームのルールを変えればいいとアドバイスするアリス。 殺人犯のサイコパスのことは、同じく殺人犯のサイコパスに聞くのが一番のようです…。

捜査にアドバイスするアリスは、まるで「羊たちの沈黙」のハンニバル・レクター博士のようでしたね。

犯人を罠にかけるルーサー

ついに犯行現場の船を突き止めたルーサーたち。しかし、誘拐されたカーステンはすでに死亡。 ここから、ルーサーはバージェスを逮捕するために型破りな手に!

部下のリプリーは法に反すると大反対。しかし、苦情担当のシェンクには秘密にしてくれたのでした。

サングラスに耳あて付きの毛糸の帽子をかぶり、バージェスを襲うルーサー。 ここだけ見たら、ルーサーはとんでもない悪人に見える!

その時に出たバージェスの鼻血を採取し、事件現場に仕込んだと思いきや、計画はそれだけではありませんでした。 相棒のイアンにバージェスに電話させ、バージェスが犯行現場に戻り、証拠隠滅するところを取り押さえたルーサー。

イアンがバージェスに電話したときには、てっきりイアンが金に目がくらんだ悪徳警官かと思いましたね。 これも作戦のうちでびっくり。

しかも、犯行現場に仕込んだ血もバージェスの血ではなく、ステーキ肉の血。 わざわざルミノール反応で血痕をさがしに来たバージェスは逮捕。 犯行現場の船とバージェスがつながり、今度こそ言い逃れできなくなったのでした。 まんまとルーサーたちの罠にハマったバージェス。

それにしても、「どうしてもっと敬意を払えないんだ」と人前で殴られたことに激怒するバージェスがナルシストすぎる…。 被害者には敬意すら払わなかったくせに、人に敬意を払えと要求するなんてどうかしてますね。 自分が特別だと考えるナルシストなサイコパスそのもの。さすがカルト教団の教祖…。

バージェスを逮捕するために、規則を破ったルーサーたち。 被害者のために何としても犯人を捕まえようとする気持ちもわかるし、警官なら規則を守るべきだというのも理解できる…。 倫理観や道徳観を揺さぶられる内容ですね。

苦情担当のシェンクに目をつけられてしまったらしいルーサーは、これから大丈夫なのでしょうか…。

マークを襲わせたアリス

アリスは女の子たちにゾーイの恋人マークを襲わせ、その映像をルーサーに送ってきました。 そのせいで、苦情担当のマーティン・シェンクに無期限の停職処分を言い渡されそうになったルーサー。 まさかアリスがルーサーのために、こんなことまでするとは…。ルーサー大好きなアリス!

しかし、ルーサーのためと言いながら、ハエの足をもぐような感じで、ジョンをいじめて遊びたかったというのが、サイコパスそのもの!

「もしあなたに愛想を尽かされたんだとしたら、私 立ち直れない」とまでルーサーに言うアリス。ルーサーをからかってるのか、本気なのか怖い…。

ベニーに頼んで、アリスが女の子にマークを襲わせるよう頼んだところを見つけさせたルーサー。 キング・クリムゾンを聴きながら、ワールド・オブ・ウォークラフトというゲームをマリファナを吸いながらやっていたというベニーは一体何者!?

しかも、監視カメラの映像からすぐにアリスを見つけ出したベニー。「甘い言葉に乗せられんなよ」という警告までしていったベニーなのでした。

写真を見せ、「変な関係はもう終わりにしよう」とアリスに切り出したルーサー。まるで別れ話みたい…。 しかし、アリスにそんな脅しが効くはずもなく、「近いうちにまたね」と言われてしまうのでした。

ルーサーのため、ゾーイとよりが戻せるようにマークを襲わせたアリス。 「人間の心ってのは、そんなに単純じゃない」と反論したルーサーでしたが、部屋で待っていたゾーイとベッドイン…。

人間の心はアリスが考えていたように、単純だったようです。 しかも、ベッドインするところまで見ていたアリス…。

ルーサーに執着するアリスが、今度は一体どんな手に出てくるのかも気になりますね。

ドラマの最後に流れた印象的な曲は、イギリスのロックバンド Muse(ミューズ)による ニーナ・シモンの「Feeling Good」という曲のカバーです。

Muse - Feeling Good (Video)

Watch the music video for "Feeling Good" now! Get Muse's album ORIGIN OF SYMMETRY here: http://smarturl.it/getmuseoriginofsymm http://muse.mu http://instagram.com/muse http://twitter.com/muse http://tumblr.muse.mu http://facebook.com/muse © 2008 WMG

『刑事ルーサー』の登場人物・キャスト

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ドラマで流れた曲

  • Feeling Good - Muse

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