- 『グッドドクター 名医の条件』シーズン1 第6話「決断と結果」
- The Good Doctor Season1 Episode6 "Not Fake"
※ネタバレしています。
あらすじ
ショーンとクレア、ジャレッドはERで初めての深夜勤務。そこに、結婚式の送迎バス横転事故で、20人以上のけが人が運び込まれる。院長のグラスマンや外科部長のアンドリュース、メレンデスも応援に駆け付ける。
事故で大腿骨が粉々になってしまった新郎のマルコの脚を切断するか、３Dプリンターで作ったチタンの大腿骨に置き換えるかでマルコの両親と婚約者のソニアは意見が対立する。 両親は息子が死ぬリスクを心配して切断を選ぶが、婚約者のソニアは切断に反対。ジェシカは切断のオペを差し止め、シン判事に双方の意見や医師の見解を聞いて判断してもらうことに。
まだ妻ではないソニアに決定権はなかったが、判事はソニアのほうが今のマルコについてよく知っていると、チタンの大腿骨に置き換えるように決定する。 オペは成功し、マルコの脚も命も救われるのだった。
ジャレッドはバス事故でひどいやけどを負った女性セレズを担当。痛みとやけど跡が残ることを心配して苦しむセレズに、ジャレッドは魚の皮ティラピア・スキンを使った実験的治療を行うことをアンドリュースに提案。ジャレッドは3か月かかる手続きを早めるため、ティラピア・スキンを使った実験的治療をしているサンディエゴ地域病院の熱傷ユニットに寛大な寄付をし、ティラピア・スキンを手に入れていた。
クレアは事故で首に何かが刺さった女性ノーミの妻ジェナがまだ事故現場に残されているのを発見。 硬膜下血腫のせいで頭蓋内圧が上がっているジェナの頭蓋骨にドリルで穴を開け、病院に運ぶ。グラスマンとクレアが脳のオペをするが、ジェナは脳死状態。
今夜の指導医オードリー・リムはジェナが運ばれてきたとき、適切な挿管がされていなかったとグラスマンに報告。 クレアが挿管をミスし、ジェナは低酸素状態となり、脳死したのだった。
ショーンもマルコの出血を自分で作ったREBOA（リボア）で止めるなど活躍。 ショーンはファラー看護師に「愛はいらない？」と聞かれたことを気にしていた。ショーンは弟のスティーヴやウサギを愛していたが、死んだ者を愛することはできず、僕は愛はいらないと言い張るのだった。
『グッドドクター 名医の条件』シーズン1 第5話「偽りの希望」」前回のあらすじと感想はこちら≫感想
結婚式の送迎バスの横転事故
結婚式に向かう送迎バズが横転。おめでたい日になるはずが、花嫁ソニアと花婿マルコの両親は、脚の切断をするか決断を迫られることに…。
バスの横転事故でケガ人が運ばれてくる前は静かだったER。ショーンにとって、コーヒーの香りはレザーのにおい。コーヒーは嫌いなようですね。コーヒーがレザーのにおいという例えが斬新。
次々押し寄せるケガ人に圧倒され気味のショーンでしたが、脚からの大量出血を止めるため、REBOA（リボア）を自作。指示をするうちにショーンのエンジンがかかってくるのが、よくわかりますね。
REBOA（リボア）とはResuscitative Endovascular Balloon Occlusion of the Aortaの略で、大動脈内バルーン遮断のことを言うそう。
ショーンは尿道カテーテルやバルーンカテーテルでREBOA（リボア）を作ってしまうという大胆な策に。それにしても、太ももがえぐれて骨まで見えている患部がグロいですね…。見ているだけで、痛い。 最初は不安そうだったまわりもショーンの処置を見て、感心していく様子がよくわかりますね。
マルコの大腿骨は粉砕しており、切断するしかない状態。しかし、「少しショーンのように考えろ」と言われたクレアは、粉砕した大腿骨をチタンで作った大腿骨に置き換える方法を提案。「ほんの少しだぞ。少しだけでいい」と念を押すメレンデスが面白いですね。しかし、クレアのアイデアだと信じてもらえず、ショーンのアイデアだと思われてしまいました。 メレンデスの言う通り、ショーンのように考えたのに！
ショーンはマルコの脚を切断するしかないと聞いて泣いた家族の気持ちがわからず、困惑。自閉症の人は人の気持ちを推し量ることが苦手なんだそう。 「選択肢が2つなら、死ぬよりは切断のほうがいい」と正論だけど、現実的すぎる考えのショーンなのでした。
両親と婚約者の意見が対立
マルコの両親は死ぬ可能性もあるチタンの大腿骨の置き換えを拒否し、切断を選択。まだ妻ではないソニアはチタンの大腿骨の置き換えて脚を救ってほしいと意見が対立。どちらもマルコのことを愛しているからこその決断で、どちらのことも間違っていると言えないのが難しいですね。
メレンデスの婚約者で、弁護士でもあるジェシカは脚の切断オペを差し止め。親の意見を尊重するか、婚約者の意見を尊重するかでメレンデスとジェシカも対立。 しかし、ショーンには判事に話をさせたくないことだけは完全に意見が一致しているのが、面白いですね。
どうやらジェシカは親との関係がよくないようです。虐待でもされていたのでしょうか…。いざという時のため、婚約者のメレンデスに委任状を渡したジェシカ。親とは相当深い確執がありそう…。
判事が、両親の意見を尊重するか、婚約者の意見を尊重するか判断することに。 そこで出てきたのは、両親も知らなかった、息子のマルコがアルコール依存症のリハビリを受けていたこと。 さらに、両親はマルコが結婚前にソニアを一度だけ裏切ったと暴露。暴露大会になってる…。
判事は今のマルコを知っているソニアの意見を尊重し、チタンの大腿骨に置き換える手術をするように判断を下しました。判事もこんな難しい判断を迫られるなんて大変ですね。
３Dプリンターで作られたチタン製の大腿骨はかっこいい！ 手術も成功し、足先に血が通って赤くなるのが感動的ですね。
マルコとソニアは事故にもめげず結婚することに。結婚直前にとんでもない事故に遭ってしまった2人ですが、幸せになってほしいですね。
魚の皮「ティラピア・スキン」でやけど治療
ジャレッドは事故でひどい熱傷を負った女性患者セレズを担当。焼けただれた皮膚がリアル…。自分のひどいやけどを見て、ホラー映画『エルム街の悪夢』の殺人鬼フレディだと落ち込むセレズ。
ジャレッドはなんとかしてあげたいと、魚の皮「ティラピア・スキン」をつかった実験的治療を提案。 ティアピアとは淡水魚のことで、実際に、ブラジルでティアピアの皮を用いた重度のやけどの治験が行われているそう。 魚の皮をやけどの治療に使うなんて、驚きですね。
淡水魚ティラピアの皮がやけど治療に効果を発揮している
軽度のやけどは放っておいても数日で治りますが、重度のやけどは植皮術で皮膚を移植する必要が出てきます。移植するのは必ずしも人の皮膚だけではなく、豚の皮膚や人工皮膚も利用されています。そんな中で、ブラジルでは「ティラピアの皮」を用いた治療が行われていて、大きな効果を挙げています。
しかも、魚の皮をそのまま皮膚に貼り付けるとは！！ 『エルム街の悪夢』のフレディから、スーパーヒーロー『アクアマン』に大変身。
痛みも軽くなったようでよかったですね。
ジャレッドが短時間でティラピア・スキンを手に入れられたのは、多額の寄付をしたから。そういえば、ジャレッドの父親は不動産開発業をしていると言っていましたね。
けじめがつけられなくなるとアンドリュースはジャレッドに警告。 クールだと思っていたジャレッドでしたが、意外にも患者思いでしたね。
医療ミスで患者を死なせてしまうクレア
クレアはノーミの妻 ジェナを医療ミスで死なせてしまうことに。 ドリルで頭蓋骨に穴を開けることには成功していましたが、挿管のミスで、低酸素状態になり、脳死。
1つのミスがまさに命取りとなってしまうのが、大変な仕事ですね。 ミスをしたクレアを慰めるグラスマン。「部外者にも一切話すな」ということは、この医療ミスは隠ぺいされることになるのでしょうか…。
医者も完璧ではなくミスすることがあるのもわかりますが、残された遺族にとってはかけがえのない家族…。 その患者のことを忘れずに、二度と同じミスを犯さないことが償いになっているようです。
クレアはこのミスから立ち直れるのでしょうか…。
ショーンは結婚することや愛する人がいることがなぜ大事なのかわからず、困惑。 「僕は愛はいらない」と言うショーンですが、弟やウサギのように愛する人を失ってしまうのが怖いから、愛はいらないと言っているのでしょうか…。
『グッドドクター 名医の条件』シーズン1の登場人物・キャスト
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ドラマの中で流れた曲
- I Won't Let You Down - ERIN MCCARLEY
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「君はこれを忘れないだろう。決して忘れない。でも、みんな次はもっとうまくやれるようになるはずだ。そうやって前に進んでいくしかない」"You're not gonna forget this. You never forget. But I don't know, maybe we're better off for it the next time around. You got to find a way to keep going."
医療ミスで患者を脳死させてしまったクレアに対するグラスマンのセリフ。クレアはこのミスから立ち直れるのでしょうか…。
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