- 『グッド・ドクター 名医の条件』シーズン1 第13話「7つの理由」
- The Good Doctor Season1 Episode13 "Seven Reasons"
※ネタバレしています。
あらすじ
くも膜下出血で運び込まれた男性は、6年前も倒れており、リムが手術を行う。男性は自己免疫疾患で、他にも脳に動脈瘤が見つかる。 動脈瘤の手術をしなければ死に至るが、妻のテッサは意識のない夫にかわり、夫は「不自由になってまで生きたくない」と言っていたと手術を拒否する。 しかし、妻のテッサは夫からDVを受けており、死なせようとしていた。
クレアは妻のテッサを説得し、手術に同意させるが、手術中に血圧が上昇。 動脈瘤破裂と、血圧が上がった原因は薬を飲んでいないからだった。クレアはテッサが薬の中身をすり替えていたと疑うが、実はDVに気付いていた息子のペイトンが薬の中身をすり替えていた。 動脈瘤の血管内塞栓術の手術は成功。テッサと息子のペイトンは待合室から姿を消していた。
一方、ショーンとジャレッドは左手にやけどを負ったナージャ・モディの治療を担当することになる。 ナージャは肺にもひどい炎症が。 気管支鏡検査を行うことになるが、メレンデスは検査の時に、気管支壁に穴を開けてしまう。
ショーンはメレンデスのミスだと報告。メレンデスはジェシカと婚約を解消したことで動揺してミスをしたのではないかと法務部の調査を受けることになる。
ナージャはやけどや煙を吸った話に矛盾があり、ショーンはナージャがウソをついていると思う。 ナージャは吐き気まで訴え、メタノール中毒にも、冠不全にもなってしまう。 ショーンはやけど、肺の炎症、メタノール中毒、冠不全の原因は、硫酸ジメチルだと指摘。 硫酸ジメチルは化学兵器の製造にも使われるため、ショーンはナージャがテロリストだと決めつける。
一方、ジャレッドは冠不全は破れた気管支からの細菌感染によるものだと主張。 メレンデスはジャレッドの診断を選び、抗生物質の投与を指示。しかし、ナージャの心拍数は上昇。ジャレッドはすぐにステロイドに切り替え、ナージャは助かる。
ナージャはテロリストではなく、硫酸ジメチルで香水を作っていた。製薬会社から硫酸ジメチルを盗んだ弟を守るため、ウソをついていたことがわかる。 硫酸ジメチルで気管支壁が薄くが薄くなっており、メレンデスのミスではなかったことも証明される。
クレアはセクハラの常習犯であるコイルが昇給し、異動したことに怒りを覚える。 クレアはコイルにセクハラされた女性クリスティンと会う。
ショーンはリアが住んでいた34号室に新しい隣人が引っ越してきたことを知る。 グラスマンは約束通りショーンに干渉しないことを決め、あえてショーンを突き放す。
ショーンはリアとのドライブ旅行を車の芳香剤のにおいで思い出すのだった。
『グッドドクター 名医の条件』シーズン1 第12話「思い出の紡ぎ方」前回のあらすじと感想はこちら≫感想
動脈瘤の患者は妻に暴力をふるうDV夫だった
動脈瘤が破裂して運ばれてきた男性は、実は妻のテッサに暴力をふるうDV夫だったと判明。 「不自由になってまで生きたくない」と言っていたと手術を拒否し、夫を死なせようとしていたテッサ。 そんなに簡単に死なせることを決断するなんて、変だと思ったら、夫は妻にDVを。死なせたくなるのも当然ですね。
ショーンはクレアから話を聞き、テッサが夫を愛していないことを見抜き、「愛しているなら、その人を死なせないために人は何でもする」と発言。 愛する弟を亡くしたショーンの心の叫びのようでしたね。
ウソをつく理由は7つあると思うショーン。 理由その6は、「何かを避けるためのウソ」。 理由その3は、「誰かを守るためのウソ」。 ウソをつく理由を分類しているのが、ショーンらしいですね。
息子のペイトンにはDVのことを隠しきれていると思っていたテッサ。しかし、ペイトンはDVに気付き、薬の中身をすり替えていたことが判明。隠せていると思っても、子どもは色々なことを見抜いていました。 母親を守るため、薬の中身をすり替えていたペイトン。暴力を振るわれる母親をほっておけなかったんでしょうね。
「自分で思ってるよりもずっと強い」とクレアに励まされ、息子まで巻き込んだことを知って、テッサはついに息子を連れて夫から逃げることにしたようです。
待合室は空っぽ。リムが言っていたように、テッサの夫には死んでも誰も悲しむことのない寂しい空っぽの待合室が残されただけ。 DV夫には孤独な老後と死が待っているだけになったようで、いい罰ですね。DVが治療できればいいのに…。
クレアはコイルにセクハラされた他の被害者クリスティンを見つけ出しました。コイルはセクハラ常習犯のくせに、昇給したのが許せないですね。
コイルにも正義の鉄槌が下される日が近そう。クレア1人ではだめでも、力を合わせれば、コイルをやっつけることができそうですね。
グラスマンはショーンを突き放す
無断欠勤したショーンと人種問題を利用して復職したジャレッドは、手にやけどを負ったイスラム教徒の女性ナージャ・モディを担当することに。
ナージャは肺にも炎症が。炎症を調べるための気管支鏡検査では、メレンデスが気管支壁に穴を開けてしまい出血。 気管支鏡検査の最中に、メレンデスが婚約者のジェシカと別れたことを持ち出すショーン。こんなときに傷口に塩を塗るようなことを言うのはやめてあげて!
気管支壁に穴を開けたのは、メレンデスのミスだとショーンは報告。 まずはグラスマンに報告すべきか相談したショーンですが、自分で決めるようにグラスマンは指示。
干渉しないという約束を守っているグラスマンですが、毎週月曜日のショーンとの朝食をわざとすっぽかしたり、友達になりたいというショーンのお願いを拒否したりと、ショーンとは大きく距離を置くことにしたようです。
口を出したくなるタイプのため、あえて突き放すことにしたようですね。でも、こんな風になってしまうなんて寂しい…。
ナージャはテロリスト!?
ナージャにはメタノール中毒も。メタノール中毒といえば、失明することもあるというのが有名ですね。イスラム教徒はお酒禁止のため、解毒剤として体内にエタノールを入れることを拒否。 ホメピゾールが解毒剤として使われることに。
メタノール毒性 - Wikipedia
メタノール毒性はメタノールによる中毒である[1]。症状は意識レベルの低下、身体能力の貧弱化、嘔吐、腹痛、呼吸による特定の口臭[1][2]。早い場合は曝露から12時間後に視覚障害になりえる[2]。長期的な症状には失明や腎不全があげられる[1]。少量の誤飲により毒性及び死亡にいたる場合がある[1]。
心臓の冠不全まで起こしたナージャ。硫酸ジメチルを扱ったことが原因だというのが、ショーンの診断。 硫酸ジメチルは発がん性が高く、化学兵器にも使われるとショーンは、ナージャが教師でテロリストの可能性が高いと指摘。
硫酸ジメチル - Wikipedia
腐食性・発癌性が強く、皮膚などに付くと危険であるため、防護手袋を着けるなど取り扱いには十分な配慮が必要である。
軽々しくテロリストと言い始めるショーン!
「人は相手を読むとき個人的偏見に左右されている。偏見を排除すべき」だと言っていたショーンですが、ショーン自身にも偏見があったようですね。
アラブ系であるだけで、日常でもテロリストだと先入観を持って見られているナージャはショーンに失望。
お店に入るのを拒絶されたり、自分が乗る飛行機のフライトを人が変更するのを見たり、人に悪態をつかれるというひどいことをされてきたナージャ。アラブ系やイスラム教徒というだけでテロリストのレッテルを貼られてしまうのが、おそろしいですね。大多数のイスラム教徒はテロとは無縁なのに…。
ナージャは香水を作っていただけだった
ジャレッドは細菌感染の可能性も指摘。しかし、抗生物質の投与で悪化し、正反対のストロイドに切り替え。 感染症なら抗生物質、炎症ならステロイドという選択は、ドラマ『ドクター・ハウス』でもよく出てきましたね。
感染症なのにステロイドを投与したら、免疫系が抑制され、感染が増悪し、死ぬことに。しかし、硫酸ジメチルが原因だったため、ナージャの命は助かりました。
テロリスト説に固執していたショーン。 硫酸ジメチルが原因だということはあっていましたが、ナージャはテロリストではなく、硫酸ジメチルで香水を作っていただけ。 弟が、働く製薬会社から硫酸ジメチルを盗んだことを知られないようにウソをついていたのでした。
ショーンの早合点でテロリストとして通報されなくてよかったですね。 硫酸ジメチルは発がん性が高く、かなり危険な化学薬品のようです。香水を作るのにも、取り扱いに注意するか、もっと安全な薬品を使ったほうがよさそう。
検査で気管支壁に穴を開けたことも、硫酸ジメチルで気管支壁が薄くなっていたことが原因で、メレンデスのミスではなかったと判明。
婚約を解消したジェシカとメレンデス。別れを告げたジェシカはよりを戻したそうでしたが、別れたのは間違いじゃなかったというメレンデス。うわべはクールに見えるジェシカも、つらい思いをしていたようです。 同じ病院で働き、これからも顔を合わせなければいけないのは、なかなかつらい状況ですね。
においでリアを思い出すショーン
リアが住んでいた34号室には新しい隣人が引っ越してきました。34号室をたびたびノックしていたショーン。内心、リアが戻ってくることをどこかで期待していたのでしょうか…。
アメリカで有名な木の形の芳香剤「リトルツリー」を買ってきて、においでリアとのドライブ旅行を思い出すショーン。 「リトルツリー」には色々な香りがあるそうで、松の木のにおいのものを買ってきたようですね。
ドライブ旅行のように、リアとショーンはまた楽しいひと時を過ごせるのでしょうか…。
ショーンの新しい隣人ケニー役を演じているのは、エミネムのモノマネなどで知られるコメディアンのクリス・デリア(Chris D'Elia)。俳優としても活動し、Netflixのドラマ『YOU ー君がすべてー』シーズン2にもキャスティングされています。
新しい隣人ケニーはショーンと仲良くなるのでしょうか…。
『グッド・ドクター 名医の条件』シーズン1の登場人物・キャスト
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ドラマの中で流れた曲
- Broken - PATRICK WATSON
気になったセリフをPick Up
「正しいことをすれば、物事は少しよくなると思う。力を合わせてやれば望みはある。」
"Doing the right thing can make things a little better especially if we do it together."同じくコイルにセクハラされたクリスティンに会ったクレアのセリフ。コイルもようやく自分のセクハラの責任を取ることになりそう。
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