『グッドドクター 名医の条件』シーズン1 第10話「勇気と犠牲」あらすじと感想 ネタバレ注意!

  • 『グッドドクター 名医の条件』シーズン1 第10話「勇気と犠牲」
  • The Good Doctor Season1 Episode10 "Sacrifice"
アメリカ版 海外ドラマ『グッドドクター 名医の条件』

※ネタバレしています。

あらすじ

世界トップクラスのプロゲーマーでVIP患者ボビー・アトウの肘のじん帯再建手術を手伝うことになったショーンとジャレッド。 くじでハズレを引いたクレアはコイル先生のもとで両脚の筋膜切開をすることになる。

ボビーの肘のじん帯再建手術は成功するが、ショーンは握力が弱いことが気になり、MRI検査を提案。その結果、ボビーには神経鞘腫(しんけいしょうしゅ)というガンが見つかる。

ボビーは3年前にも脚にガンができていたが、ゲームに集中するためガンのことを考えるのをシャットアウトしていた。 ガンは脳幹にも転移し、左半身不随になるリスクの高い手術をすることにボビーは同意。手術中にボビーは、全身麻酔の合併症で悪性高熱症になってしまうが、手術は成功。予想よりも左半身の神経機能障害はひどくはなかった。

ボビーはショーンに「自分に何ができて、何ができないか、誰からも指図はされるな」とアドバイスする。

クレアはエクササイズのやりすぎでコンパートメント症候群になってしまった女性ヘイゼルの筋膜切開をコイル先生に任される。 切開や治療法を任され、褒められたクレアだったが、コイルにセクハラを受ける。クレアはしつこく誘ってくるコイルにきっぱりと不適切だと指摘。

患者のヘイゼルも、投資家の男に「コンセプトは気に入った。でも、足首が太すぎて幻滅だ」と言われているのを聞き、エクササイズをやりすぎていたのだった。

クレアから話を聞いたジャレッドはコイルをロッカーに押し付け、二度とするなと警告。その行為が医師への暴力行為とみなされ、ジャレッドはクビになってしまう。

ジェシカは婚約者のメレンデスに子どもはいらないと告げる。

どうしてもセラピストのメリッサに会わせようとするグラスマンにショーンは抵抗。しびれを切らしたグラスマンはショーンを無理やりメリッサに会わせようとする。ショーンはパニック状態になって、グラスマンを殴り、病院を飛び出す。 グラスマンがショーンの部屋をさがしにくると部屋にあった写真や服が消えていた。

『グッドドクター 名医の条件』シーズン1 第9話「心音のリズム」前回のあらすじと感想はこちら≫

感想

プロのゲーマー ボビーにはガンが見つかる

プロのゲーマーでVIP患者のボビーの肘の再建手術を手伝うことになったショーンとジャレッド。クリスマス・プレゼントだということは、ドラマの中ではクリスマスが近いようですね。

「プロのスポーツ選手で肘の手術」ということで、野球選手?と思ったら、eスポーツのプロゲーマー。

eスポーツとは「エレクトロニック・スポーツ」の略で、コンピューターゲームを用いた競技のこと。市場規模は世界で約700億円。 さらに成長が見込まれる市場で、2017年にはなんと賞金総額26億円以上の大会も開かれたそう!

オリンピックの種目として採用されるかもしれないと注目のeスポーツ。 稼いだ賞金で母親にビーチハウスが買えるわけですね。

ショーンが自閉症だと見抜き、まわりに軽く見られてるとショーンに忠告し、アドバイス。「この世はすべてゲーム」だと言うボビーはショーンに色々といい助言をしてくれましたね。

肘の手術では、手首からじん帯を引き抜くシーンがゾッとしました…。 ジャレッドはアンドリュースにゴマをすり、じん帯再建を一部任せられることに。ショーンも負けじとメレンデスの髪がきれいだとゴマをするも、失敗…。いきなり髪がきれいだと言い出すショーンが面白いですね。

ボビー自身の人生哲学は興味深いですが、まさかガンだったことを隠していたのがびっくり。 ボビーは3年前にガンになり、ゲームに集中するため健康問題や否定的な考えはシャットアウト。みんなが言うようにどうかしてますが、それで世界一になれたのがすごい。

否定的な考えを封じ、死より生に向かって生きるのは理解できる」というグラスマン。しかし、問題から目を背けるポジティブ・シンキングのせいで、ガンは脳にまで広がってしまったようです。

生命維持機能に関わる脳幹にもガンが。最初は手術することもできないと言われたボビー。今日、死ぬことになっても悔いはないと言い切れるのが、世界のトップアスリートらしいですね。

ショーンは清掃員のおじさんにも「あなたは自分の人生に満足していますか? 明日、死んでも悔いはない?」と質問。視聴者にもドキッとする質問ですね。

愛する家族がいて、特に悔いはないと答える清掃員のおじさん。 娘の写真を見せられそうになるとキッパリと拒否するのが、ショーンらしい。

神経外科医のグラスマンは左半身不随になるが、手術はできるとボビーに説明。

食べる 飲み込む 話をすることも難しくなると言われても、手術を選ぶボビー。「生きてたら、リハビリして出直す。俺はゲームをあきらめない」とすぐに手術の同意書にサインするボビーが強い。 ゲーマーとしてのキャリアが終わるかもしれないのに、どこまでもポジティブ・シンキング。

「ゲーマーはいつまでもゲーマーだな」とグラスマンも尊敬していましたね。 手術中に全身麻酔の合併症「悪性高熱症」が起きてしまったボビーですが、無事、手術は成功。

グラスマンが手術中に挙げていた人の名前は障害がありながらも、活躍している人たち。

ロック・バンド「デフ・レパード」のドラマー リック・アレンは1984年に交通事故で左腕を切断。 右腕と両足だけで演奏できる電子ドラムを使用し、バンドのドラマーに復帰し、30年以上活躍しているそう。

Rick Allen | Def Leppard

Drums Percussion Backing Vocals Full Name: Richard John Cyril Allen Birthdate: Fri, 1963-11-01 Birthplace: Derbyshire, UK Current Residence: California, US Rick joined Def Leppard at the age of 15, right before the band signed their record contract.


リッチー・パーカーは生まれつき両腕のないNASCAR(ナスカー)のエンジニア。

テリー・フォックスは骨肉腫で右脚を切断。義足をつけてガンの研究資金を募るため、アメリカ大陸を横断するマラソンを走り、22歳の若さで亡くなったカナダのランナー。

テリー・フォックス - Wikipedia

骨肉腫で右足を 切断した後、がん研究資金を募るために、1980年4月12日、 ニューファウンドランド州の セント・ジョンズから「 希望のマラソン」( Marathon of Hope)を開始した。鉄のような固い意志で、 北アメリカ大陸を横断して バンクーバー島の ポートレンフリューを目指し、 義足をつけて毎日 フルマラソンと同じ42kmを走り続けた。目標は完走と100万ドルの募金を集めることだった。しかし143日目の9月1日5,373kmを走ったところで、癌の肺への転移のため オンタリオ州 サンダーベイ 付近でマラソンを断念し入院。1981年6月28日、テリーは22歳の若さでこの世を去った。


ジム・アボットは生まれつき右手の手首から先がない障害を抱えながらも、投手としてメジャーリーグで野球選手として活躍。

ジム・アボット - Wikipedia

生まれつき右手の手首より先がなかったにも関わらずでエースとして活躍する一方、 アメリカンフットボールの クォーターバックとして同校を州大会優勝に導いた。野球選手としての実力が評価され、卒業後の 1985年の MLBドラフト36巡目(全体826位)で トロント・ブルージェイズから指名を受けたが、契約せず ミシガン大学に進学。チームを2回のビッグ・テン大会優勝に導いた。 ...


左半身に障害が残ったボビーですが、その障害にも負けず、またプロのゲーマーとして活躍できる日もくるかもしれませんね。「自分に何ができて、何ができないか、誰からも指図はされるな」とボビーが言うシーンが感動的。

グラスマンが言っていたラテン語「aut libertatem aut mortem mihi da オウ トゥ リバターテム オウト モーテム ミヒ ダ」は 「我に自由を与えよ。しからずんば死を与えよ」という意味。イギリスに抵抗し、アメリカに独立をもたらした弁護士パトリック・ヘンリーの名文句として知られています。

パトリック・ヘンリー - Wikipedia

パトリック・ヘンリー(英:Patrick Henry)は、 スコットランドから入植したジョン・ヘンリーの息子として、 バージニア植民地の農園において誕生した。パトリックは幼い頃から本に慣れ親しむというよりは、むしろバージニア植民地の森や川といった自然に親しんでいた。このようなパトリックに ラテン語、 ギリシャ語、さらには 数学を教え込んだのは、 牧師 をしていた伯父と教養豊かな父親であった。

セクハラされるクレア

ハズレを引いたクレアはコイル先生につき、コンパートメント症候群になったヘイゼルの筋膜切開を任されることに。

クレアに治療を任せるコイルはいい人かと思いきや、とんだセクハラ野郎でした。まさにハズレ…。

患者のヘイゼルがエクササイズのやりすぎでコンパートメント症候群にまでなってしまったのも、投資家の男の失礼な発言のせい。コンセプトと足首の太さにはまったく何の関係もないのに、「資金集めと脚の太さと反比例する」というのがひどすぎる…。

「そんな男どもと関わらない仕事をすればいい」というきれいな妹ですが、それには修道女になるしかないと指摘するクレア。しかし、修道女も男性聖職者から虐待されているという告発が…。

聖職者が修道女を「性奴隷」に、児童虐待問題で揺れる教会に新たな打撃 バチカン

【2月9日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王(Pope Francis)が5日、同教会の聖職者が修道女を「性奴隷」のように扱い、それが今も続いている可能性があると公に認めたことで、同教会全体を揺るがす性的虐待問題は新たな局面に入った。

ただ同じ人間として尊重されたいだけなのに、男性に、何もできない存在として過度に守ろうとされたり、セクハラされたり、美人かどうかなど見た目で判断されたりと、女性というだけで数々の問題にさらされることに。 でも、そんな男性は一部で、コイルのような男ばかりじゃないはずだと信じたいですね。

ジャレッドはクレアにセクハラをしたコイルをロッカーに押し付けたせいで、クビに。 このままコイルには、おとがめなしなのでしょうか…。クビになってしまったジャレッドはどうなってしまうのかも心配ですね。

ショーンはパニック状態に

グラスマンにセラピストのメリッサと会うようにしつこく言われたショーンはついにパニックが頂点になり、爆発してしまいました。

しびれを切らし、無理やりメリッサに会わせようとしたグラスマンを殴ってしまったショーン。

今までも落ち着こうと弟のスティーヴになでられたように、自分の髪をなでたり、おもちゃのメスを握りしめて落ち着こうとしてきたショーンも限界だったようですね。

ショーンの父親代わりのグラスマンはショーンを心配するあまり、無理強い。ショーンを思ってのことは十分わかりますが、あんなに嫌がっているのに無理にセラピストと会わせなくても…。 パニック状態になったショーン演じるフレディ・ハイモアの演技がすごかったですね。

ショーンの部屋からは、服も写真もなくなっていました。ショーンは一体どこに!?  「もうここには戻らない」というグラスマン…。ショーンのことが気がかりですね。

クレアにセクハラするコイル役を演じるのは、『メンタリスト』の FBI捜査官オラーフリン役や『イーストエンドの魔女たち』のダッシュ・ガーディナー役で知られるエリック・ウィンター(Eric Winter)。

ちなみにエリック・ウィンターの奥さんは、『デビアスなメイドたち』でカルメン・ルナ役を演じるロゼリン・サンチェスです。

『グッドドクター 名医の条件』シーズン1の登場人物・キャスト

『グッドドクター 名医の条件』シーズン1の登場人物・キャストの紹介はこちら≫

ドラマの中で流れた曲

  • Ordinary Man - EELS
  • Wake Up - ALL SONS & DAUGHTERS

気になったセリフをPick Up

「自分に何ができて、何ができないか、誰からも指図はされるな」

"Don't ever let anyone tell you what you can and can't do."

ボビーのセリフ

ショーンに助言するプロゲーマー ボビーのセリフ。自分のことは自分で決めたいとはっきりグラスマンにセラピストのことを断ったショーン。パニック状態になってしまったショーンは、どこへ…。

『グッドドクター 名医の条件』シーズン1のエピソードリストと登場人物・キャストはこちらへ≫

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