『グッドドクター 名医の条件』シーズン1 第5話「偽りの希望」あらすじと感想 ネタバレ注意!

  • 『グッドドクター 名医の条件』シーズン1 第5話「偽りの希望」
  • The Good Doctor Season1 Episode5 "Point Three Percent"
アメリカ版 海外ドラマ『グッドドクター 名医の条件』

※ネタバレしています。

あらすじ

ERに重度のアナフィラキシーショックで搬送されたウィルクス。激しい腹痛も訴え、膵臓にも病変が。がんかもしれないと生検することになるが、生検中にウィルクスは2度目のアナフィラキシーを起こしてしまう。

クレアはエキノコックスという寄生虫がアレルギー反応の原因だと突き止める。ウィルクスの体内には脳も含め、4つもエキノコックスによるのう胞ができていた。 のう胞が潰れて、アナフィラキシーショックを起こしていたことが判明する。

トップクラスの神経外科医でもあるグラスマンが手術を担当し、無事、のう胞は取り除かれるのだった。

ウィルクスと息子のケヴィンは間を取り持ってくれていた母親が亡くなり、ギクシャク。ジャレッドはウィルクスとケヴィンの間を取り持ち、父と息子は和解する。

ショーンは死んだ弟に生き写しのエヴァンに遭遇。エヴァンは転んで腕を骨折していた。眼振に気付いたショーンはCTスキャンで検査し、異常が見つかる。エヴァンは骨のがん 骨肉腫の末期だとすでに診断されていた。両親はがんであることをエヴァンに隠していたが、エヴァンはすでに自分が骨肉腫だと知っていた。

ショーンはエヴァンを弟スティーヴと重ね合わせ、エヴァンを救おうとカルテや医学書を調べ尽くす。ショーンは0.3%の確率でエヴァンが治療可能なランゲルハンス細胞組織球症(LCH)かもしれないと突き止める。それを確認するため骨髄穿刺をしようとするが、両親に見つかり、激怒されてしまう。

エヴァンには塞栓ができ、動脈が詰まったため手術が行われる。その手術中にクレアは肋骨にも骨肉腫が転移しているのを見つける。 エヴァンはやはり骨肉腫だった。

ショーンは死んだ弟のスティーヴの誕生日にプレゼントした本「アラバマ物語」の結末をエヴァンに読み聞かせる。 それは弟スティーヴが転落事故で亡くなり、最後まで読むことのできなかった部分だった。

『グッドドクター 名医の条件』シーズン1 第4話「眠れぬ夜に」前回のあらすじと感想はこちら≫

感想

寄生虫のエキノコックスに感染していたウィルクス

確執のある父と息子が登場。ジャレッドが間を取り持つことになりましたね。 アナフィラキシーで搬送されたウィルクス。 息子ケヴィンとのハグのせいで、のう胞が潰れて激しいアレルギー反応を起こしたというのが皮肉…。

のう胞の中には、寄生虫のエキノコックスが!

エキノコックス症 - Wikipedia

原因は、主に キタキツネや イヌ・ ネコ・ タヌキ・ オオカミ等 イヌ科をはじめとする 肉食動物(イヌ科以外の例外もあり)の糞に混入したエキノコックスの 卵胞を、 水分や 食料などの 摂取行為を介して、 ヒトが 経口感染する事によって発生するとされる、 人獣共通感染症である。卵胞は、それを摂取したヒトの体内で幼虫となり、おもに 肝臓に寄生して発育・増殖し、深刻な 肝機能障害 を引き起こすことが知られている。肝臓癌と誤診され外科手術時にエキノコックス症と判明することもある。

体の中で、増殖しているのが恐怖…。キツネや犬から感染することもあるそう。ということは、ウィルクスが飼っていた犬のペニーから感染してしまったのかもしれませんね。

院長のグラスマンがのう胞を取り除く手術を担当。トップクラスの神経外科医だったグラスマン! グラスマンも優秀な外科医だったんですね。

脳にあるのう胞はまるでピンポン玉のよう…。脳みそがリアル。 のう胞を取り除くのを、まるで出産のように言うグラスマン。「この子は父親似だな」というのが面白いですね。

ジャレッドが亡くなった母親の代わりになってくれたおかげで、父と息子は和解できたようです。「正直は最善の策 ウソは心の中の石」とクレアが作った言葉をアレンジして「恨みは心の中の石」だと父親のウィルクスに助言。ちゃっかり いいとこ取りするのはジャレッドらしいかも。 ジャレッドにもイギリス人の不動産開発業をする父親が。

お互いを思いあっているのに、うまく伝えられず、すれ違っていた親子。タイで人妻と不倫していた息子のケヴィンは、長年続いてきたウィルクス商店を継いでくれそうですね。

弟そっくりの患者エヴァン

ショーンはERで弟のスティーヴそっくりのエヴァンと遭遇。 ただの腕の骨折ではなく、末期の骨肉腫だったエヴァン。まわりを明るくするいい子でしたね。ショーンともすぐ仲良しに。 ショーンが好きだというリアのことも追及。ショーンはお隣さんのリアに恋をしているよう!

辞書を読んでいた時に、「ガネット先生はキャリピジアン(callipygian)」だと言っていた弟のスティーヴ。 キャリピジアン(callipygian)の意味は「お尻のかたちがいい」。おませな子のスティーヴ。 エヴァンもリアはセフレかと聞いてくるあたりがそっくり。

両親はエヴァンに病気のことを隠していましたが、エヴァンはとっくに自分が骨肉腫だと気付いていました。自分の症状で検索して病名を絞り込むなんて賢いですね。

エヴァンが自分はがんだと知らないと思い、弟のスティーヴなら真実を知りたいと思うはずだとエヴァンに真実を話すべきだと考えるショーン。誕生日プレゼントをバラしてしまったとき、弟のスティーヴが怒りながら「正直で嬉しいよ」と言ったことが根拠のよう…。それは言葉通りじゃなく皮肉じゃ…。

意味をなさない質問は、通常 皮肉とみなされ、みんな皮肉で応じると学んだ」と言っていたショーンでしたが、このころはまだ皮肉がわからなかったようです。

ウソが下手なショーンはエヴァンにもウソがバレバレ。 「死ぬのは怖くない」というエヴァン。神様も天国も信じず、死んだら全部終わりだと達観しているのがすごいですね。

「神様が僕を病気にしたと思うのは、ひどすぎる。運が悪かったと思うほうがいい」とも言うエヴァン。確かに神様がいるなら、なぜこんなにひどいことが起こるのか憤りたくなる気持ちはわかりますね。子どもながらも、哲学的。

ショーンはエヴァンを救おうとカルテをダブルチェック。「人はみんな死ぬ。それを受け入れたら楽になる」と言うショーン。 クレアが言うように「簡単に受け入れられない」のが現実。「死と闘うことで生きてる」という言葉も、心に残りました。

ショーンはエヴァンががんではないかもしれないと思うが…

ショーンはエヴァンのカルテや医学書から、エヴァンが骨肉腫ではなくランゲルハンス細胞組織球症(LCH)の可能性があると指摘。ショーンの中ですべての情報がつながっていくのが モーショングラフィックスで表現されているのがスタイリッシュ。

しかし、ランゲルハンス細胞組織球症(LCH)の可能性はたった0.3%だけ。 塞栓症のオペ時には、肋骨への転移が見つかり、エヴァンは骨肉腫だと確定。クレアがオペ中に見つけたのは、治療可能なランゲルハンス細胞組織球症の症状かと思ったら、骨肉腫だと裏付けるものでした。

自分の余命がわずかだと知っても、両親を慰めるため信じていない天国におばあちゃんもおじさん、おばさんもいると言うエヴァン。本当に強い子ですね。 間違っていたショーンにも「偽りの希望だったけど、一瞬でも最高の気分だった」と口にするエヴァン。なんでこんないい子が死ななければならないのかと、つらい気持ちに。

ショーンはエヴァンに「アラバマ物語(原題:To Kill a Mockingbird 物まね鳥を殺すのは)」を読み聞かせ。「アラバマ物語」は黒人女性への暴行容疑の裁判を通して、偏見や人種差別を描いているそうで、映画化もされています。

アラバマ物語 (小説) - Wikipedia

『 アラバマ物語』(アラバマものがたり、原題: 英語: To Kill a Mockingbird(物まね鳥を殺すのは))は、 米国の作家である ハーパー・リーが1960年に出版した 小説で、「 アメリカ南部」の アラバマ州で起きた 黒人の 白人女性への 暴行容疑に対しての 裁判で、まわりの白人 陪審員の 偏見と 人種差別 を描いている。その内容から米国の高校では教材としてしばしば用いられている。

弟スティーヴの誕生日に「アラバマ物語」をプレゼントしていたショーン。どうやら図書館からパクった本だったようですね。 弟のスティーヴが亡くなり、最後まで読めなかった「アラバマ物語」。弟のスティーヴが読めなかった結末の部分をエヴァンに読み聞かせることで、ようやくしおりを外せるように。

「アラバマ物語」の「相手の立場に立って動いて見なければ、本当のところはわからないと彼はかつて言ったのだ」という言葉が印象的。このドラマのテーマにもなっているようですね。

弟が最後まで読めなかった本をエヴァンに読み聞かせていたと分かっていくシーンは感動的。 涙を流さずにはいられない…。

エヴァン役を演じているのは、亡くなったショーンの弟スティーヴ役も演じているディラン・キングウェル(Dylan Kingwell)。ディラン・キングウェルはNetflixオリジナルドラマ『レモニー・スニケットの世にも不幸なできごと』にも出演しています。

『グッドドクター 名医の条件』シーズン1の登場人物・キャスト

『グッドドクター 名医の条件』シーズン1の登場人物・キャストの紹介はこちら≫

ドラマの中で流れた曲

  • Run the Jewels - RUN THE JEWELS
  • Forest - ROGUE WAVE

気になったセリフをPick Up

「偽りの希望はとても残酷なんだ」

"False hope, Shaun. It's just plain cruel."

院長グラスマンのセリフ

エヴァンが骨肉腫ではない可能性が0.3%あるというショーンに対するグラスマンのセリフ。弟のスティーヴそっくりのエヴァン。骨肉腫だと確定する悲しい結果でしたが、ショーンがエヴァンと出会えてよかったですね。最後は感動的!

『グッドドクター 名医の条件』シーズン1のエピソードリストと登場人物・キャストはこちらへ≫

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