- 『マンハント:謎の連続爆弾魔ユナボマー』第4話「掲載か爆破か」
- Manhunt: UNABOMBER Episode4 "Publish or Perish"
※ネタバレしています。
『マンハント:謎の連続爆弾魔ユナボマー』第4話「掲載か爆破か」のあらすじ
ユナボマーは声明文をニューヨークタイムズとワシントンポストに掲載すれば、テロ行為をやめると取引を持ちかけてくる。
フィッツは掲載すればユナボマーは約束を守り、テロ行為をやめると指摘。さらに、ユナボマーの言う通り、声明文が新聞に掲載されれば、その思想や個人言語に見覚えのある人物からの情報提供も期待できると訴える。
しかし、テロリストと交渉しないという原則があり、FBIは掲載を躊躇。
そんな中、ユナボマーの封筒に残されていた文字の痕「ネイサン・Rに電話」は、ニューヨークタイムズのメールルームで働く男性が付箋に書いたただのメモだったことが判明する。
アッカーマンは迷った末、リノ司法長官に声明文のワシントンポストへの掲載を提案。 ワシントンポストはユナボマーが住んでいると思われるサンフランシスコのベイエリアでは、1か所でしか売られていない。
その販売所を監視し、ワシントンポストを購入した人物の身元を一人ずつ確認。 しかし、ワシントンポストを購入した人物の中にユナボマーは見つからなかった。
フィッツは声明文を掲載したことでユナボマーの知り合いが情報提供してくると期待していたが、役に立たない情報ばかりが集まり、アッカーマンにお役御免を言い渡されてしまう。
フィッツは自宅に戻るが、上の空。騒音を発する街灯を銃で撃とうとする。
一方、パリでは女性がワシントンポストの声明文を読み、「カジンスキー」の家へ電話。女性は声明文を書いた人物に心当たりがあるようだった。
『マンハント:謎の連続爆弾魔ユナボマー』第3話「毒樹の果実」 前回のあらすじと感想はこちら≫『マンハント:謎の連続爆弾魔ユナボマー』第4話「掲載か爆破か」の感想
ユナボマーは取引を持ちかけてくる
ユナボマーは新聞に自分の声明文を掲載すれば、テロをやめると宣言。
現在も未解決事件のゾディアック事件では、犯人が犯行声明文を新聞社に送り付けていたそう。
ゾディアックはマスコミや大衆を翻弄する愉快犯だったようですが、ユナボマーが声明文を掲載させたい理由は自分の思想を広めるためでした。
そして、ポルノ雑誌「ペントハウス」のオーナー ボブ・グッチョーネはユナボマーの声明文を雑誌に載せてもいいと提案。 ニューヨークタイムズとペントハウスの購読層がほぼ同じというのにはびっくり…。
コールはテロリストと交渉はしないの一点張り。そのコールが追っていた「ネイサン・R」はユナボマーとは全く関係ないと発覚することに。 2年も「ネイサン・R」を捜査していたのに、それがニューヨークタイムズのメールルームの職員のメモだったことに誰も気付かなかったというのが、哀しい…。
アッカーマンはリノ司法長官の秘書が発した「水 ワダー」という発音をきっかけに、新聞への掲載を提案することを決意。 定年間近のアッカーマンはどうしてもこの事件を解決し、自分の名前を残したいという気持ちが。
失敗を恐れていたアッカーマンでしたが、勇気を振り絞り、リノ司法長官に声明文の掲載を提案するのでした。
フィッツの言語分析だけでは根拠が薄いと、掲載するのはワシントンポストだけにして、サンフランシスコで一か所のワシントンポストの販売店を監視すると説明。
アメリカではニューヨークタイムズとワシントンポストは全国紙だそうですが、ワシントンポストはサンフランシスコでは手に入れにくかったようです。
大きな賭けにでたアッカーマンを激励するリノ司法長官。リノ司法長官はウェイコ事件での苦い経験があるようです。
ウェイコ事件は1993年にカルト教団ブランチ・ダビディアンの本部に強制捜査が行われ、長引いた結果、リノ司法長官が強行突入を決行。しかし、信者は投降せず、教団本部は炎上。死者81名を出す結果となったそうです。
リノ司法長官のデスクにはファイルが山積みに。ユナボマーのファイルの他に、1995年に起こったオクラホマシティ連邦ビル爆破事件やその犯人ティモシー・マクベイのファイルが。 リノ司法長官はオクラホマシティ連邦ビル爆破事件の捜査指揮を執ったそうです。
このころには、ユナボマーだけでなく、ウェイコ事件やオクラホマシティ爆破事件など、数多くの悲惨な大事件が発生していたようですね。
ジャネット・リノ(レノ)司法長官は実在した人物です。
フィッツは捜査から外される
「テクノロジーによって追い込まれた人類にもう逃げ場はない」と主張するユナボマー。声明文が掲載されたワシントンポストを買いに来ると思われましたが、大規模な監視作戦は失敗。
フードを被った怪しい男はユナボマーの似顔絵にそっくりでしたが、ただのドラッグの売人でした。 追跡するタビーが男を撃った時は、ついにユナボマーが捕まったのかと思いましたね。
監視作戦が失敗し、フィッツはお役御免に。 フィッツに放ったアッカーマンの言葉が強烈でした。
フィッツは特別でもユニークな存在でもなく、ただの馬鹿で、似たような馬鹿な奴が後任になるだけだとアッカーマンは断言。
17年間もユナボマーの正体に迫れなかったFBI。フィッツは言語分析でユナボマーの正体に誰よりも近づいたというのに、上司から馬鹿だと言われ、帰らされるとは…。
それでも、ちゃんと握手をするフィッツは大人でしたね。
自宅に戻り、家族と過ごすフィッツでしたが、上の空。 騒音を発する街灯に銃を向けるフィッツはすっかりユナボマーの思想に染まってしまったようです。
フィッツは捜査から外されてしまいましたが、パリでワシントンポストを見た女性はユナボマーの声明文の言葉や思想に思い当たることがあったようです。
そして、その女性が電話したのは「カジンスキー」のポストがある家! ユナボマーことテッド・カジンスキーの家族が声明文を読んで、気付いたようです。 フィッツの分析は当たっていましたね。
これでフィッツはユナボマーの捜査に戻ることができるのでしょうか…。
実在したリノ司法長官を演じているのは、『glee/グリー』のスー・シルベスター役で知られるジェーン・リンチです。