- 『エレメンタリー ホームズ & ワトソン in NY』シーズン7【ファイナルシーズン】 第11話「黒幕の流儀」
- Elementary Season7 Episode11 "Unfriended"
※ネタバレしています。
『エレメンタリー ホームズ & ワトソン in NY』シーズン7 第11話「黒幕の流儀」のあらすじ
乱射事件を計画しているとオーディンの処刑リストにのっていたコンラッドは両親を殺し、自分も自殺したとニュースになる。 しかし、コンラッドは無理心中ではなく、オーディンが送った刺客によって、両親共々殺されていた。
強敵であるオーディンを捕まえるため、シャーロックの協力の呼びかけに応じたのは、シャーロックの父親モーランド・ホームズだった。
シャーロックはスチュワート・プリングルズという架空の人物が製薬会社を爆破しようとしていると思わせ、スチュワートを殺しに来たオーディンの刺客を捕らえることに成功。 スチュワートを殺しに来たオーディンの刺客は小学校の教師アニー・スペルマンだった。
アニーはネットのプリントショップ スワグマシンのアカウントを共有し、届け先からターゲットの名前や住所を知らされ、殺しの指示を受けていた。 アニーはすでに3人を殺害しており、そのうちの一人はカブトガニの青い血から細菌汚染検査に使うライセート試薬を生産するラボの科学者タリア・バッカロだった。
タリアには人を殺そうとしていた形跡はなく、タリアの弟コリンの動画分析会社 フレームシフトがタリアの死後、オーディンのオドカー社に買収されていた。 オーディンはフレームシフト社のアルゴリズムを手に入れるため、無実のタリアを殺害していた。
フレームシフト社のアルゴリズムがあれば、動画に移りこんだ人物の情報や殺意を抱いている人間がわかり、何十人、何百人も救えるとオーディンはタリア殺害を正当化していた。
無実のタリアを殺したことを知ったアニーは小学校であった乱射事件をきっかけに銃を所持するようになり、射撃練習場でケイトという女性に勧誘されたことを話す。
シャーロックはついにグレッグソン警部にオーディンのことを打ち明け、捜査に協力を頼む。
シャーロックの父モーランドは中国政府のツェンに頼み、中国やインドなどがオドカー社検索エンジン締め出そうとしていると噂を流し、株価を暴落させる。
オーディンは取締役会から辞任を迫られるが、中国政府のツェンの上の人間は莫大な情報をコントロールできるオーディンに取りこまれ、時代遅れの権力者とみなされたモーランドは殺されていた。
『エレメンタリー ホームズ & ワトソン in NY』シーズン7 第10話「路地裏の美女」 前回のあらすじと感想はこちら≫『エレメンタリー ホームズ & ワトソン in NY』シーズン7 第11話「黒幕の流儀」の感想
コンラッドは自殺していなかった
両親を殺し、自殺したと思われたコンラッドでしたが、実はオーディンが送った刺客によって殺害されていたことが明らかに。
シャーロックたちに非暴力で止めようとしたのは間違いで、自分たちがしていることが正当だと示すため、コンラッドだけでなく両親まで殺すとは、極悪非道ですね。ただの暗殺者集団になっている…。
オーディンの悪事を暴くため、いくつかの筋に協力を求めていたシャーロック。 それに応えてくれたのはシャーロックの父 モーランド・ホームズでした。 息子シャーロックのために駆けつけるなんて、やはり父親ですね。
アイリーン・アドラーの世界的な犯罪組織を解体していたモーランド。 心強い味方でしたが、あんな最期を迎えるとは…。
オーディンは無実の人間も殺していた
オーディンには警察署にも同志がおり、世界中の捜査機関や諜報機関にもその魔の手を伸ばす影の権力者。
そのオーディンの悪事を暴くため、シャーロックは架空の人物スチュワートをつくり上げ、爆破計画があるとオーディンに思わせることに成功。 そして、スチュワートを殺しにやってきた刺客は小学校の教師アニー!
まさか小学校の教師が殺しを請け負っていたとはびっくりですね。さらに驚きなのは小学校で銃の乱射事件が起こったという衝撃的な事件がきっかけでアニーが勧誘されたこと。
小学校で乱射事件が起こるなんて、想像しただけで悪夢ですね。ネットのプリントショップのお届け先の情報から殺しの指示が出されていたことも発覚。 アカウントを共有して、ターゲットの情報を送るとは、まるでスパイ。
小学校の教師アニーがすでに3人も殺していたこともショッキングでしたが、3人殺した証拠が鍋つかみというのも何だか軽すぎて不気味でしたね。
アニーの手袋からは青い血が。青い血の銅のにおいからカブトガニの血を採取していた科学者が殺されていたことを思い出したジョーン。さすが医療には詳しいですね。
実際に、カブトガニの血からはライセート試薬(LAL)が抽出されているそう。 ライセート試薬はワクチンや注射薬などの医療器具に入りこんだ人を死に至らしめることもある毒素を検出できる唯一の天然資源。
血を採取されたカブトガニは海にかえされるそうですが、ほとんどが死んでしまうそうです。 カブトガニは絶滅が危惧され、ライセート試薬の代替品もありますが、規制がハードルに。
コロナワクチンによる需要増でカブトガニはさらに絶滅が危惧されています。 カブトガニの血がこんなに人間のために役立っていたことも知りませんでした。
オーディンが科学者のタリアを殺した動機は、カブトガニではなく、タリアの弟コリンの会社を買収するため。
無実のタリアを殺してまで手に入れたかったのはコリンの会社の動画分析のアルゴリズム。 そのアルゴリズムでは動画に映りこんだ殺意を抱いている人間を分析することまで可能に。
それによって何十人もの命を救ったというオーディン。 「ひとりの命くらいなんだというんだ」というオーディンの言葉には、罪の意識は一切なし。 無実のタリアを殺したことも正当化できるなら、どんな殺人でも正当化できてしまうことに…。
まるで神のように振る舞うオーディンが恐ろしいですね。
シャーロックの父モーランドが殺されてしまう
シャーロックの父モーランドは中国政府の有力者ツェンと交渉し、オーディンを辞任に追い込むことに成功。 しかし、オーディンはツェンのさらに上の人間を取り込み、モーランドを亡き者にしてしまいました。
中国政府はオーディンの情報で国家の体制を変えることもできると恐れ、オーディンに取り込まれることに。 中国政府に協力し、反体制派の人間の居場所を教えたオーディン。 国までオーディンの思いのままになるとは…。
IT技術や情報は民主化に役立つこともあるけれど、一方で独裁化を強化するものにもなってしまう危険性があるというのが怖いですね。
SFだったはずのディストピアの世界にどっぷりと漬かっている現代。 映画『マイノリティ・リポート』の犯罪予測まで可能になる世界はすぐそこにありそう…。
権力者と友人だったはずのモーランドも時代の流れには逆らえず、あっさり殺されてしまうとは驚きました。
息子シャーロックのために駆けつけたモーランドですら勝てなかったオーディン。 もうオーディンを倒すにはグレッグソン警部やベル刑事たち信頼できる仲間しか頼れそうにないですね。
シャーロックは殺された父親のためにもオーディンを捕らえることができるのでしょうか…。
ドラマの中で流れた曲
- 特になし