- 『エレメンタリー ホームズ & ワトソン in NY』シーズン7【ファイナルシーズン】 第10話「路地裏の美女」
- Elementary Season7 Episode10 "The Latest Model"
※ネタバレしています。
『エレメンタリー ホームズ & ワトソン in NY』シーズン7 第10話「路地裏の美女」のあらすじ
路地で女性のモデル カミールの遺体が発見される。遺体が発見された路地では18年前にもブロードウェイのスターだったオータム・クリアリーが絞殺死体が発見されていた。
シャーロックはオータム・クリアリーの首の傷が当時の恋人ハンプトン・バンダーウェイのひし形のカフスでついたことに気付く。オータム・クリアリーを殺した犯人はハンプトンだった。 ハンプトンがカミールも殺したと思われたが、ハンプトンは10年前に死んでいた。
しかし、オータム・クリアリーもカミールも殺された場所は同じビルで、ビルの秘密のエレベーターから路地へと遺体が運び出されていた。
秘密のエレベーターからカミールの遺体を運び出したのは今のビルのオーナーでモデルの下着を盗んでいたペイトン・トラスクだったが、カミールを殺してはいなかった。
カミールには同じくモデルをしていた姉レジーナがいたが、10か月前にヘロインの過剰摂取で亡くなっていた。 カミールは探偵のバクスター・リムを雇い、姉の死を調べていたが、探偵も殺されていた。
レジーナはスタンガンで撃たれた後、ヘロインの過剰摂取の事故に見せかけて殺されていたことが発覚。カミールも探偵も窒息死させられる前にスタンガンで撃たれていた。 探偵が残していた写真からレジーナは覆面DJのパンダソルトと付き合っていたことが分かる。
レジーナはパンダソルトとの子どもを妊娠、出産していた。 依存症だったレジーナは子どもを養子縁組業者に渡すつもりだったが、パンダソルトが子育てに協力すると聞き、子どもを手放すのをやめるつもりだった。
ドラッグを断つ手助けをする団体の女性は養子縁組業者との橋渡し役で、レジーナが子どもを渡さなければ仲介料がもらえなくなるとレジーナを殺害し、子どもを奪っていた。 団体の女性はスタンガンが証拠となり、逮捕される。
一方、オーディンはシャーロックたちに80%の確率で殺人を犯す可能性のあるウェスリー・コンラッドの調査を依頼しに来る。
ポッドキャストを配信しているコンラッドはイギリスのコーンウォールで起こった古い事件について、新たな説を語っていた。その説をイギリスの映画人バートラム・イワンが盗用し、ドキュメンタリー映画『悪魔の足』を製作したとして、コンラッドは激怒。
費用もかさみ、盗用の訴訟は難航。コンラッドは銃も購入していたため、オーディンは『悪魔の足』の試写会で乱射事件が起こると予測していた。
シャーロックはオーディンのようにコンラッドを処刑するのではなく、殺人を犯すことのないようにコンラッドを手助けしたり、銃を奪い取ることで犯行を阻止しようとする。 試写会は無事に終わるが、コンラッドは肉切り包丁で両親を殺害後、自殺してしまう。
オーディンはコンラッドを処刑すべきだったと後悔し、殺さずに殺人者予備軍を見張るシャーロックの手法にかえるつもりはないと断言するのだった。
『エレメンタリー ホームズ & ワトソン in NY』 前回のあらすじと感想はこちら≫『エレメンタリー ホームズ & ワトソン in NY』シーズン7 第10話「路地裏の美女」の感想
路地で女性の遺体が
シャーロックはVR(仮想現実)を使って、カンニング事件を解決。まさか背面跳びでオフィスに忍び込んだとは驚きですね。 VRが事件解決に利用されるのも、新鮮。
路地で女性の遺体が発見された事件は18年前と同一犯による連続殺人事件かと思われますが、遺体が捨てられた場所が同じだっただけでした。 それにしても、ニューヨークで有名な殺人現場を巡るツアーというのが怖い…。
18年前のオータム・クリアリー絞殺事件の犯人はハンプトン・バンダーウェイだったと判明。未解決事件だったのに、シャーロックがカフスで犯人をすぐに特定してしまうのがすごい。 これで、カミーユが殺された事件も解決かと思いきや、ハンプトンは10年前に死んでいました。
ハンプトンは金持ちの最低な暴力夫で、所有していたビルに愛人たちを住まわせており、殺したオータム・クリアリーを秘密のエレベーターで運び出し、路地に遺棄。 秘密のエレベーターや通路があるビルというのが、不気味ですね。
そして、再びこのビルで殺人が発生したとき、現在のビルのオーナーが秘密のエレベーターでカミーユの遺体を遺棄。 2回も遺体を運ぶのに使われたエレベーターでしたが、現在のビルのオーナー ペイトン・トラスクが下着を盗むのにも利用していたようです。
盗んだ下着を着用する変態だったトラスク…。 カミーユを殺した人と遺体を動かした人は別の人でした。
カミーユは姉レジーナの死の調査を探偵に依頼。
レジーナはヘロインの過剰摂取に見せかけられて、殺されていたのでした。殺人を見逃していた検視官。 こんな風に殺人が事故死で片づけられるとは、おそろしいですね。
殺人だと断定されなければ、犯人は野放しのまま。 レジーナが殺される前に出産したことまで見逃されており、赤ちゃんの存在まで知られていませんでした。
赤ちゃんの父親は覆面DJのパンダソルト。「クズのパンダ」という歌詞が印象的でしたが、パンダの覆面DJよりもインパクトがあったのが、MCオートキャットの猫の覆面。 メタリックな猫の被り物が近未来的でしたね。
ヘロインを断つのを支えていた団体の女性がレジーナを殺害した犯人。 赤ちゃんを養子縁組業者に渡し、仲介料を手に入れるため、赤ちゃんを手放すことをやめたレジーナを殺害していました。
レジーナを殺害しただけでなく、レジーナの死を調べるカミーユと探偵までも殺害。 スタンガンを使う手口で3人も殺害したというのが、怖すぎる。
せめて赤ちゃんだけはやさしい養父母に引き取られているといいですね。
シャーロックは殺人を阻止しようと動くが…
オーディンは人脈が広いようで、シャーロックが頼ろうとしたイギリスの諜報機関MI6もイスラエルの諜報機関モサドも、インターポールまでもオーディンの味方…。
それでも、今回、オーディンはシャーロックに協力を依頼してきました。 ポッドキャストを配信しているコンラッドが殺人を犯す確率は80%。
アメリカでは実際にあった凶悪犯罪を扱ったポッドキャストが人気だそう。 コンラッドはイギリスのコーンウォールで1910年に起こった事件を推理し、ポッドキャストで語っていましたが、イギリスのバートラム・イワンが盗用し、映画化。 その映画のタイトルは『悪魔の足』。
『悪魔の足』は小説シャーロック・ホームズシリーズのひとつで、1910年に発表されています。 小説の『悪魔の足』では、コンラッドが推理したようにモーティマーが珍しい毒草の根を暖炉へ投げ入れ、きょうだいたちを毒殺したとシャーロック・ホームズが見抜いています。
コンラッドが乱射事件を引き起こさないように行動を起こすシャーロック。 しかし、結局、コンラッドは人を殺し、自殺してしまいました。
試写会で乱射事件を起こすのではなく、両親を殺害し、自殺してしまうとは誰にも予測できなかったはず。 コンラッドの件がうまくいけば、殺さずに犯罪を予防する手法へオーディンの気持ちをかえさせることができたかもしれませんが、結果は悲劇に。
それでも、人の心をネット上だけから読み取って、どんな行動を起こすのか正確に推測するのが難しいことは確かですね。
処刑をし続けるオーディンを止めるのはさらに難しくなりそう。 シャーロックとオーディンの対決はどうなっていくのでしょうか…。
ドラマの中で流れた曲
- Rocksteady (Gigi Barocco Remix) - THE BLOODY BEETROOTS
- Skull & Bones - A.A. BONDY