- 『グッドドクター 名医の条件』シーズン1 第7話「22歩」
- The Good Doctor Season1 Episode7 "22 Steps"
※ネタバレしています。
あらすじ
自閉症のリアムがバス停を間違えてパニックになり、額にケガを負い、搬送されてくる。リアムはパニック状態だったが、自閉症だと見抜いたショーンが落ち着かせる。
リアムには黄疸と発熱の症状が。内視鏡で詳しい検査をしようとするが、胆道全体が瘢痕で厚くなり内視鏡が奥まで入らない。 ショーンは自閉症のリアムに話しかけて落ち着かせながら、MRI検査を行うが、リアムはパニックを起こして、暴れてしまいMRI検査ができなくなる。
原因を突き止めるため、リスクのある腹腔鏡検査を行うことが必要になるが、ショーンはリアムの目が充血してぶどう膜炎になっていることに気付く。 リアムの症状の原因はハーブ系のサプリ「カバの根」だと判明する。
両親は自閉症のショーンが手術することに反対するが、リアムはショーンにオペをしてもらいたいと主張する。 メレンデスもショーンの外科医の能力を認め、切開を任せる。 リアムは腸に穴が開き、オペで腸に大きな膿瘍が見つかるが、オペは無事に成功。
リアムは自閉症のせいではなく、ぶどう膜炎のせいで照明をまぶしがっていたのだった。
73歳で末期の心不全のグレンは、ペースメーカーを入れ、延命するはずだった。しかし、グレンは死にたいと病室から逃げ出してしまう。ジャレッドはグレンとお互いの人生について話し、グレンを励ますが、やはりグレンは死ぬことを望む。
ジャレッドはグレンの意思を尊重し、安楽死を手伝い、死を看取る。 医療ミスで患者を死なせてしまったクレアはカウンセリングを受けることに。 カウンセラーに誰かに気持ちを吐き出すべきとアドバイスされたクレアは、ジャレッドに話を聞いてもらうことにする。
グラスマンは高価なテレビが欲しいというショーンに家計費管理のソフトをすすめる。電気店のテレビでアメフト観戦するグラスマンとショーンは2人でスーパーボウルに行こうと約束するのだった。
『グッドドクター 名医の条件』シーズン1 第6話「決断と結果」前回のあらすじと感想はこちら≫感想
自閉症のリアムを担当するショーン
ショーンと同じ自閉症のリアムを担当することになったショーン。いままで、自閉症の人には会ったことのなかったショーンでしたが、リアムを落ち着かせる対応は的確でしたね。
額のケガだけでなく、黄疸にも気付いたショーン。原因はサプリメントの「カバの根」。リアムの両親は息子を気遣い、糖質制限やビタミン剤も飲ませていたようです。
「カバ」は南太平洋の島々で使われ、不安や不眠、更年期障害の民間療法として使用されてきたそう。 しかし、サプリメントの「カバ」には重篤な肝臓障害を起こす健康被害が発生していて、厚生労働省も注意喚起をしています。たとえ、サプリメントでも健康被害をもたらすものもあるので注意したほうがよさそうですね。健康になろうとして飲むサプリが逆に健康を害すことになったら、本末転倒!
カヴァ - Wikipedia
カヴァ(kava、学名 Piper methysticum)は コショウ科の 潅木、またそれから作られる南太平洋の メラネシアから ポリネシアにまたがる地域―― フィジー、 トンガ、 サモアなどで飲用される 嗜好品。 カヴァラクトンと総称されるいくつかの向精神物質群を含む。 カヴァ(kava)はトンガ語であり、 カバ、 カバカバ、 カヴァカヴァとも表記される。またカヴァを使った儀式もその名で呼ばれることがある。 ハワイ語では アヴァ('awa)、フィジー語では ヤンゴーナ(yangona)、ポーンペイ語では シャカオ (sakau)という。
原因ではありませんでしたが、糖質制限による高脂肪の食事で胆石ができやすいとは意外。ダイエットや健康によさそうな食事制限にも、メリットだけでなく、デメリットもあるようですね。
自閉症のリアムは検査をするのも難航。 「チックとけいれんはストレスへの神経学的反射」 自閉症の人がパニックになってしまうのは、それだけ大きなストレスがかかってしまっているせいだと思うと大変ですね。
ショーンは病室を歩き、歩数を確認。その歩数を淡々とリアムに聞かせて、リアムを落ち着かせるのでした。ショーンが病室を行ったり来たりしていたのはこのため。
検査室のキャビネットの窓の数や取っ手の数まで瞬時に分かったリアム! 普段、みんなが見過ごしてしまうものが、リアムにははっきりと見えるのかもしれませんね。
リアムの両親は自閉症のショーンに手術してほしくないと反対
同じ自閉症でもリアムのことが好きではないというショーン。「ドクターが患者を好きになる必要はない」と断言。
確かに、同じ自閉症を抱えているからと言って、自閉症の人と全員友達になれるはずもないですね。 同じ障がいがある人同士なら仲良くなるというのも、無意識の偏見なのかもしれませんね…。
リアムの両親にも自閉症のショーンに偏見が。自閉症の息子がいても、むしろ自閉症の息子がいるからこそ、自閉症で外科医のショーンが手術をすることに反対。
グラスマンは「クソ喰らえ」と両親に言ってやれとメレンデスに助言。最初はショーンに否定的だったメレンデスも、「完全に信頼しています」とリアムの両親にショーンの外科医の能力に太鼓判を押すのでした。ようやくメレンデスに認めてもらえてよかったですね!
それでも、リアムの両親はショーンにオペに参加してほしくないと転院を希望。しかし、リアム自身がショーンにオペしてほしいと主張するのでした。 リアム自身がはっきりと自分の意見を言ったのが、感動的。
ついにショーンはメレンデスにメスを渡され、切開を任されることに。弟におもちゃのメスを渡された時と同じくらいうれしかったようですね。
腸の壊死や大きな膿瘍が見つかる難しいオペも成功。「カバの根」、恐るべし…。
ショーンをオペから外そうとしたリアムの両親にも理解を示すのが、立派ですね。
「僕は両親に愛されなかった。だからカバのサプリをとることもなく、腸に膿瘍ができたりしませんでした」と言うショーン。 ショーンに同情するべきなのか、喜べばいいのか、笑えばいいのか、どうしたらいいのかわからない複雑な気持ちに…。
リアムは自閉症のせいで明るい照明を嫌がっているのかと思いきや、実はぶどう膜炎のせいでした。ぶどう膜炎には目の充血や、光をまぶしく感じるという症状がみられるそうです。
リアムの母親役を演じているのは、スパイドラマ『COVERT AFFAIRS/コバート・アフェア』でCIAの部長ジョーン・キャンベル役で知られるカリ・マチェット。
カリ・マチェット - Wikipedia
カリ・マチェット(Kari Matchett, 1970年3月25日 - )は、カナダ出身の女優である。
ジャレッドはグレンの安楽死を手伝う
ジャレッドは病室からいなくなった末期の心不全の患者グレンをさがすことに。
患者がいなくなることは「コード・グリーン」と言うようですね。他にも「コード・グリーン」にはテロで多数の死傷者が出そうな状況も指すそう。病院によっても違うことがあるようです。
ちなみに日本のドラマのタイトルにもなっている「コード・ブルー」は患者が急変し、蘇生処置が必要な患者が発生したという意味だそう。
お金持ちの家に生まれ、恵まれた環境で育ったと思っていたジャレッドですが、かなりの苦労人…。親と会うのはクリスマスだけで、18歳の時には両親は勝手に自宅を売却。ひどい親ですね。自宅を売却して、息子に知らせないなんて親というより、人間としてありえない!
「向こうも親をやめたんだ」という言葉が衝撃的ですね。
18歳で何もない中、まわりに支えられて医者を目指したジャレッド。 「自分は一人だと思ってもそうじゃない」と死にたいグレンを説得。ずっと「28歳」としか呼んでくれなかったグレンも「ジャレッド」と呼んでくれましたね。
「君が親の愛を得られなかったのは君が悪かったわけじゃない」と慰められるジャレッド。赤の他人でもまるで親子のような関係になれたグレンとジャレッド。 グレンは死を選び、ジャレッドが最期を看取ることに…。悲しいけれど、感動的な最期でしたね。
前回、医療ミスで患者を死なせてしまったクレアはカウンセリングを受けることに。メスを入れるときも躊躇してしまうクレア。 どんなに強くても、心をむしばまれてしまうとアドバイスされたクレアは、ジャレッドに気持ちを吐き出すことに。
生死にかかわる仕事は心もすり減ってしまいそうですね。
テレビが欲しいショーン
ショーンは高解像度ディスプレイでピクセルが見えないテレビが欲しいと宣言。1600ドル(約16万円)以上するテレビを購入しようと意気込むショーンに、グラスマンは生活費の心配を。ジェシカにはショーンに過保護すぎると指摘されていましたが、世話を焼かずにはいられないようです。
心配なグラスマンは家計簿ソフトまでショーンに紹介。 高解像度ディスプレイにこだわるショーンはテレビの構造まで熟知しているようです!
グラスマンの自宅でテレビを見ているのかと思ったら、電気店のテレビでアメフト観戦。ショーンとグラスマンは一緒にスーパーボウルに行こうと約束。
「スーパーボウル」はアメリカのナショナル・フットボール・リーグの優勝決定戦のこと。毎年2月に開催され、毎年テレビの最高視聴率を記録するアメリカの国民的スポーツイベントです。 前半と後半に行われる有名ミュージシャンのハーフタイムショーも話題に。
スーパーボウルのチケットは安くても、3500ドル(約35万円)以上するそうで、プレミアムチケットの最高額は5万ドル(約500万円)以上になるそう。 高すぎてびっくり…。 ショーンが欲しがってたテレビは最低でも2台買えそうですね…。
『グッドドクター 名医の条件』シーズン1の登場人物・キャスト
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ドラマの中で流れた曲
- Kennedy - DONOVAN WOODS
- Shine a Light - BANNERS
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「でも、間違えてもいい。何度間違えても。僕と同じだ」"But mistakes are good. You should make more. You're like me."
リアムを落ち着かせるために言い聞かせたショーンの言葉。リアムにとってショーンはあこがれの存在で同じだと言われたことがうれしかったようですね。視聴者にも「間違えてもいい」と訴えかけてくるようでしたね。
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