最終回『アメリカン・ホラー・ストーリー:体験談』第10話 「第十章」あらすじと感想 ネタバレ注意!

  • 最終回『アメリカン・ホラー・ストーリー:体験談』第10話 「第十章」
  • American Horror Story: Roanoke Episode10 "Chapter 10"
『アメリカン・ホラー・ストーリー:体験談』

※ネタバレしています。

ロアノークの家から生還したリー・ハリスは、殺人の裁判や愛娘フローラの拒絶に苦しみながらも、希望を持ち続けていた。だがテレビのインタビュー中にフローラが行方不明になったと知らされる。血の月の夜、再びロアノークの家にスピリット・チェイサーズが撮影のためにやって来た。偶然出会ったリーはすぐ帰れと忠告する。 (FOXのエピソードより)
『アメリカン・ホラー・ストーリー:体験談』第9話 「第九章」前回のあらすじと感想はこちら≫

あらすじと感想

「ロアノークの悪夢」のイベント

2016年3月15日、大ヒットした「ロアノークの悪夢」のファンイベントが開かれる。「ペイリーフェスト」というのは、ペイリー・センター・オブ・メディア主催のテレビ映像の祭典のことだそう。

ファンサービスで大盛り上がり。リー以外ほとんど、みんな死んでしまったと分かっているので、なんだかむなしいですね。それにしても、司会者の化粧と髪型がすんごい!バービーみたいでしたね。

YouTube映像

ロンドンからファンイベントに参加し、リーに絵のプレゼントしたファンの1人は、YouTubeで「ロアノーク2」はただの便乗商法だと批判。

ネットでは「ロアノーク2」はリアルかフェイクか論争が起こっていた。 一方、逃げたポーク家の息子ロットはYouTubeでリーに復讐すると犯行予告。銃を手にしたロットの笑いが不気味…。

ドキュメンタリー番組「崩壊」

「崩壊」(crack'd)というドキュメンタリー番組で、リーの裁判の経緯が放送される。リーは「ロアノーク2」でポーク家の母親、モネ、ポーク家の息子ジェサップたちを殺したとして起訴される。

犯行映像が残っていたが、ポーク家のマリファナの種は幻覚を誘発、さらにリーが肉を切り取られたトラウマで心神耗弱状態だったと弁護側は主張。同情的な陪審員のおかげで無罪に。 検察は自白ビデオをもとに元夫メイソン殺害の罪でも起訴するが、リーは無罪になる。 しかし、娘のフローラを失ってしまう。

ドキュメンタリー番組になったリーの裁判。リーは髪型がかわって印象も一変。実際の裁判映像とされる画像が粗かったり、法廷画が出てきたり、手が込んでいましたね。

圧倒的に不利かと思われたリーの裁判の評決は何と無罪! 疑わしいのに無罪になったときには 、『アメリカン・ホラー・ストーリー』と同じライアン・マーフィー、ブラッド・ファルチャックが製作総指揮でドラマにもなった『アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件.』を思い出してしまいました。

メイソン殺害の裁判では娘のフローラが証言台に。まさか失踪していたフローラが犯行を目撃していたなんて…。結局、幽霊プリシラの話で、証言の信用性がなくなり、リーは無罪に。

番組「ラナ・ウィンターズ・スペシャル」

リーは体験を本に書き、ベストセラー。講演会で高収入を得る。番組「ラナ・ウィンターズ・スペシャル」では生中継でリーとラナ・ウィンターズは対談。

ラナはフローラが祖父母のもとから消えたのはリーが誘拐したからではないかと糾弾。そこに銃声が。ポーク家のロットがリーを殺そうとやって来る。ロットはリーを撃とうとする直前に警官に射殺される。

ラナ・ウィンターズが登場したときはオードリーが生き返ったのかとびっくり。雰囲気が違うと思ったら、オードリーを演じたサラ・ポールソンが別の役で登場していました。

ラナ・ウィンターズはシーズン2の『アメリカン・ホラー・ストーリー:精神科病棟』の中で、精神科病棟に閉じ込められた同性愛者の記者として登場しています。 こんなところでつながっていたとは!

ラナ・ウィンターズには息子でサイコパスの殺人鬼「ブラッディ・フェイス」を正当防衛で殺害した過去が。

ダイアン・ソイヤーやバーバラ・ウォルターズのインタビューは断ったというリー。どちらも実在の人物で、 ダイアン・ソイヤーはABCワールド・ニュースのアンカーを務めていたジャーナリスト。バーバラ・ウォルターズは『トゥデイ』、『ザ・ビュー』の司会、『ABCイヴニング・ニュース』の共同アンカー、『ABCニュース』の記者を務めていたことがあります。

生中継でポーク家のロットは死亡。放送事故発生で、カラーバーが。生中継のはずなのに、ピー音が。なのに射殺シーンはきっちり放送されてしまうのでした。

「スピリット・チェイサーズ」の11月18日放映分

幽霊の証拠をつかむ番組「スピリット・チェイサーズ」の11月18日放映分。 ブラッドムーンの日、「スピリット・チェイサーズ」は超常現象の真偽を確かめるためフェンスで囲まれ、立ち入り禁止になった呪われた家に不法侵入。

霊能者クリケット役だったアシュリー・ギルバートも番組に参加。

「アサイラム以来だ」と興奮するボブ。シーズン2『アメリカン・ホラー・ストーリー: 精神科病棟』(別題『アメリカン・ホラー・ストーリー アサイラム』)の舞台になった精神科病棟(アサイラム)のことを指していたのでしょうか。精神科病棟(アサイラム)にも「スピリット・チェイサーズ」は行ったようですね。

バーナード・マドフ以来最大のペテンかと言われるロアノーク・ハウスと呼ばれる呪われた家。バーナード・マドフは元NASDAQ会長で、史上最大級の巨額証券詐欺事件の犯人。

『グッド・モーニング・アメリカ』『60ミニッツ』にも撮影許可が下りなかったロアノーク・ハウス。 『グッド・モーニング・アメリカ』はABCで放送されている報道番組・朝の情報番組で、 『60ミニッツ』はCBSの調査報道番組のこと。

不法侵入する「スピリット・チェイサーズ」。「スピリット・チェイサーズ」のオープニングや音楽によって、まるで本当にありそうな番組みたいに。 ロアノーク・ハウスの「ここに悪魔がいる」という落書きからして、またしても、嫌な予感が。

ブラッドムーンの夜になり、測定値が上昇し、怪奇現象が多発。霊能者クリケット役のアシュリー・ギルバートはプリシラのボンネットを発見。そんな中、娘を捜しにリーが現れる。リーは今すぐ逃げろと警告。豚人間やブッチャーに襲われ「スピリット・チェイサーズ」の一行は死亡。

リーが現れたときは、幽霊が出たと思い、ビビりました。「もし少しでも脳みそがあるなら逃げて」とリーが警告したのに、襲われて逃げたときには手遅れ…。

熱探知カメラに映った這いずり回るチェン一家の幽霊が気持ち悪い。上から襲ってきたときもゾッとしました。。霊能者クリケット役のアシュリー・ギルバートは「クロアトアン!」と叫ぶも、豚人間に一刀両断。

幽霊を追い払う呪文もなく、もう何をしてもダメみたいですね。パトカーが現れたときは、助かるかと思ったのですが、そんなに甘くなかった…。矢が警官たちにも突き刺さることに。 嫌な予感が的中し、ブラッドムーンの惨劇再び…。

フローラは幽霊になりたがっていた

ロアノーク・ハウスにはプリシラの不気味な声が。リーのもとにはフローラが現れる。ニュースでは、リーがフローラを人質にロアノーク・ハウスに立てこもったと報道。

フローラは殺されて、幽霊になればプリシラをブッチャーから守れると考え、死ぬつもりだった。それを聞いたリーは自分が幽霊として残ってプリシラ守ると約束。リーはプリシラに銃を持たせ自分を殺させ、ロアノーク・ハウスをガス爆発させて燃やす。

フローラは保護され、パトカーで走り去る。 ブラッドムーンが昇る中、たいまつを持ったブッチャーたちは燃えるロアノーク・ハウスへ向かうのだった。

立てこもり事件として大々的に報道されるロアノーク・ハウス。「ロアノークの悪夢」で教授を演じたウィリアム・ヴァン・ヘンダーソンはニュースに出演し、リーの香水はゲランの シャリマーだったとどうでもいい情報を。

インタビューしたラナ・ウィンターズは自分とリーを重ね、リーには娘が全てで何かをつかんだら食らいついたまま離さない骨をくわえた犬だと表現。

ついに炎上した呪われたロアノーク・ハウス。フローラが幽霊になるつもりだと知ったときは、衝撃が。森の中にいるときはベリーを食べていたというフローラ。

母親が父親を殺すところを目撃してしまったのは相当ショックだったはず。そのせいもあって幽霊のプリシラと暮らしたかったのかもしれませんね。そんな娘のため、リーは自分がかわりになる決心を。娘のために命を犠牲にする母の愛に感動。

ギレルモ・デル・トロが製作総指揮を務めた映画『永遠のこどもたち』や映画『仄暗い水の底から』を思い起こさせるようなラストでした。

プリシラと並ぶ幽霊になったリー。切なすぎる…。娘と暮らすことはできなくなりましたが、本当の意味でフローラを取り戻すことができたのかもしれませんね。

それでも、家が燃えてもブッチャーたちが消えることもなく、惨劇が起こりそな予感。人質事件で来ている警察官たちや報道陣もブッチャーの犠牲に? 血の惨劇はまだ終わりそうにないですね。

呪われた家で死んだ人たちは今もロアノークの森でさまよっているのかも…。

最後は感動的でしたが、「崩壊」(crack'd)や「ラナ・ウィンターズ・スペシャル」、「スピリット・チェイサーズ」やニュース番組などいろんな番組が出てきて混乱。どれも、リアルに作られていましたね。あらゆるものがエンターテイメントとして消費され尽くされていくという風刺だったのでしょうか。

『アメリカン・ホラー・ストーリー:体験談』はこれで最終回。 ホラーという名にふさわしく幽霊が登場し、呪われた家を舞台にこれでもかと死人が。ドキュメンタリー番組風やリアリティ番組風、ホラー映画風など、いろいろな番組の要素や手法が取り入れられていました。

次の『アメリカン・ホラー・ストーリー』シーズン7は『アメリカン・ホラー・ストーリー:カルト(原題) / American Horror Story: Cult』。 カルトの視点から見た2016年の大統領選がテーマになっています。

エヴァン・ピーターズが6人のカルトリーダーを演じる予定。サラ・ポールセンやシャイアン・ジャクソン、エマ・ロバーツ、『GIRLS/ガールズ』のレナ・ダナム、『ARROW/アロー』のコルトン・ヘインズが出演すると発表されています。

『アメリカン・ホラー・ストーリー:カルト』は、アメリカでは2017年9月から放送が開始。日本で放送されるときが楽しみですね。

登場人物

『アメリカン・ホラー・ストーリー:体験談』登場人物・キャストの紹介はこちら≫

気になったセリフをPick Up

「なりたい自分を思い描く。どんなに完璧な自分をイメージできたとしても、頭の中で思い描いた通りには生きられないの。」
"You picture how you want to be and it's so wonderful and flawless... ...but you can't ever live up to that picture you imagined."

完璧な親になるのは難しいと娘のフローラに語ったリーのセリフ。娘のために犠牲になったリー。娘を思う気持ちは誰よりも強いものでした。

『アメリカン・ホラー・ストーリー:体験談』のエピソードリストと登場人物の一覧はこちらへ≫

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