- 『MACGYVER/マクガイバー』シーズン1第13話「ラージブレード」
- MACGYVER Season1 Episode13 "Large Blade"
※ネタバレしています。
今日も世界を救うため任務に励んでいるマクガイバー達。カザフスタンでヴィクターという凶悪犯を捕まえたジャックとマクガイバーは、シンシアが操縦する脱出用ヘリに乗り込み無事に脱出する。ジャックは上機嫌でライリーとボーザーに証拠写真を送り、無線で楽しく会話していたが、ボーザーのある一言で凍りつく。 (Super! drama TVのエピソードより)『MACGYVER/マクガイバー』シーズン1第12話「ドライバー」前回のあらすじと感想はこちら≫
あらすじと感想
カザフスタン共和国 アスタナ
ターゲットのコードネーム エルヴィスことヴィクター・ヘンリーを拘束するが、大男のヴィクターは大暴れ。ジャックは何度も頭突きされ、脳震とうに。ヴィクターは結束バンドを破壊したため、ブルーシートとコードを巻きつけ、ベルトで拘束する。ヴィクターの仲間が迫る中、ジャックとマクガイバーはシンシアが操縦するヘリに乗り込み脱出する。
ブルーシートで急遽作った結束バンドのかわりはまるで拘束着。 結束バンドを1本しか持ってこなかったジャックに熱力学第二法則 「エントロピーは不可逆的で無秩序に向かう」と教えるマクガイバー。結束バンドを1本しか持ってこなかったジャックは総スカンをくらうことに。
コードネームのエルヴィスはややこしい。 いつもはここで最初の任務は終了するところですが、今回は任務が続くことに。
南カザフスタン上空
ヴィクターは病院を爆破した罪で国際刑事裁判所で戦犯として裁かれることになっている悪党。ジャックはご機嫌で、記念撮影大会。写真で、ヴィクター本人だと確認される。
ジャックは新しいボスが自分ではないと知り、がっかり。新本部長はマチルダ・ウェーバー(通称マティ)。 ジャックとは因縁の仲で、CIA時代に南米で1年半一緒だったという。
登場前から新本部長の数々の逸話が!破壊神と呼ばれ、スパイ界の伝説。国家安全保障局(NSA)の長官を泣かせた、 電話を先に切ったらプーチンから謝罪の電話がかかってきたなど数々の伝説が。 あのプーチンが謝ってきたとは!!! ジャックの白髪の原因にもなったというマティ。驚くような話ばかりで、新本部長の正体が気になる展開に。
ヘリで脱出したが、ヴィクターの仲間が地対空ミサイルを撃ってくる。1発目はパイロット シンシアの超絶技でかわせる。 2発目はマクガイバーがアルミブランケットを細かく切って、紙吹雪のようにばらまき、信号を妨害できる「チャフ」代わりにする。 ミサイルはかわせるが、ヘリのそばで爆発し、その衝撃でヘリは敵地の広大な森に墜落してしまう。
ヘリが墜落
パイロットのシンシアは脚が挟まって、骨折してしまい、マクガイバーが応急手当をする。ジャックは敵に見つからないように火を消す。救助がくることを望むが、トランスポンダ―は丸焦げ、墜落地点は特定されない。さらにヴィクターはジャックの銃を奪い逃亡していた。
濾過作用のある木から飲み水を確保。唯一の通信手段の衛星電話は水浸し。乾燥剤になる生米のかわりに木炭を電話といっしょに密閉容器に入れて乾かすことに。 その間に逃亡したヴィクターを探すことにする。
マクガイバーはシンシアにヘリの残骸にシートのクッションを巻きつけて松葉杖を作る。生米で電話を復活させようとするのは、海外ドラマで水没した証拠のケータイを直そうとするシーンでよく見ますね。
ライリーは墜落前後の衛生写真を比べて、ヘリの墜落現場を特定しようと考える。 マクガイバーはきっと合図を送ってくるとライリーは信じていた。 「竹や松の樹液でヘリを作ってジャックが操縦してる」 「ココナッツで電話を作ったけど、通話時間が限られて使えずにいる」と不安な中で冗談を言い合うライリーとボーザー。 森の中で、マクガイバーのサバイバル能力が試されることになりました。
ヴィクターを追跡
墜落でケガをしたヴィクターの血痕を追うマクガイバー、ジャック、シンシア。
シンシアは空軍のパイロットで夫もそうだと話す。松葉杖が重すぎると指摘するジャック。確かにヘリの着陸部分で作った松葉杖は重そうです。木の枝でよかった気が…。 ここでマクガイバーは結婚してしまったサラのことを持ち出し、サラに気持ちを伝えるべきだったとジャックを批判。 前回のエピソードの雰囲気だったら、きっとサラに告白していれば、ジャックを選んでいそうでしたね。
ヴィクターの血痕は途絶えていた。ヴィクターはジャックから奪った銃弾の火薬で傷を焼いて、葉っぱで手当てしていた。 敵もマクガイバー顔負けのサバイバルテクニックで対抗してきますね。
ヴィクターの仲間は地対空ミサイルのSA-7グレイルを積んだトラックでヴィクターとマクガイバーたちを探していた。 衛星電話はバッテリーは使えるようになったが、回路は濡れていてまだ使えない。 「デシメーター(decimator)で乾かすの急げない?」とジャックが間違えていたデシケーター(desiccator)は乾燥器のことだそう。
ハンフリー・ボガートの『黄金』という映画を見たことないのかと尋ねるジャック。ジャックは映画や音楽などにはくわしいですね。ジャックは血痕がなくても、高度山岳作戦訓練(Advanced Mountain Operations School)略して AMOSをうけているので、ヴィクターを追跡できるという。高度山岳作戦訓練は特殊部隊の訓練として実際にあるそうです。 ヴィクターが滑った痕跡を見つけたジャックは、シンシアがときめいたかマクガイバーに確認する始末。
捜索ヘリが出動
ライリーは墜落現場を発見するが、熱反応はなし。 ボーザーがCIAに命令を出し、CIAの働きかけでアメリカ軍基地から墜落現場に捜索ヘリのブラックホークが出動する。 嵐が近づく中、ヘリを見つけたマクガイバーは気づいてもらおうとスイスアーミーナイフを広げて反射させ合図を送る。 しかし、ヴィクターが銃を撃ってくる。
一方、シンシアは低体温症になってしまう。火をおこすと敵に居場所がバレてしまうが、仕方なく火をおこす。 樹液を着火剤にして衛星電話のバッテリーを使い、 火をつける。マクガイバーひとりでヴィクターを追うことに。銃を撃ってきたのが利き手ではなく左手だったと気づいていたマクガイバー。 ヴィクターは墜落で右半身をケガしていた。
ボーザーはマクガイバーのおじいちゃんたちと行ったキャンプの思い出を語る。マクガイバーのおじいちゃんはボーザーの揃えたランタン、浄水器、コンロを取り上げて、 サバイバルに必要なのは知識と自然だと話す。
用を足しに行ったボーザーは熊に遭遇。マクガイバーに自分を大きく見せて威嚇しろと言われて、うなり声をあげたら、熊は逃げたという。 ボーザーはこの状況はマクガイバーにとっては屁でもないと話す。
またマクガイバーのおじいちゃんのお話しが。マクガイバーのおじいちゃんはボーザーにとっても印象的な人だったようです。 それにしても、熊と遭遇した話は危機一髪でしたね。「熊と出会ったら、死んだふりをしろ」というのはウソなので要注意。熊に襲われたという事件の話を読むと、恐怖を感じる体験が書かれていてゾッとしますが、助かってよかったですね。漏らして、しばらく眠れなくなったボーザーもさぞ怖かったでしょうね。いざ熊に遭遇したら、恐怖で固まって何もできなくなりそうです。
雷の電気を利用する
マクガイバーはツルで編んだ縄で岩や木の枝が落ちるように細工して、ヴィクターの気をそらせ銃を奪い、ツルで拘束。 衛星電話は乾いたが火をおこしたときにバッテリーがショートして使えなくなっていた。 マクガイバーは雷鳴を聞いて、失敗すれば即死の危険な策を思いつく。
1752年のベンジャミン・フランクリンがおこなった凧の実験ではライデン瓶がタコ糸にとりつけられていた。ライデン瓶は蓄電を可能にした世界初の装置。 マクガイバーはライデン瓶をバッテリーの代わりにして衛星電話を使えるようにするつもりだった。
絶縁性の容器に塩分を含んだ水を入れて、足かせの鎖の金属を巻きつけ、集電板を刺し、静電気を集めるライデン瓶を作る。
あとは雷の電気を集めるだけ。マクガイバーはベンジャミン・フランクリンの実験は神話で、タコ糸に電気が伝わっていたら感電死していたはずという説もあると、この状況で知りたくない情報を披露。
アメリカの100ドル紙幣に肖像が描かれているベンジャミン・フランクリン。雷が電気だと明らかにしたことは知っていましたが、命懸けの実験だったんですね。 同じような実験をしたフランスの科学者は、ライデン瓶ではなく、自分の身体に電気が流れ、感電死してしまったそうですよ。雷雲が近づいているときに、凧あげをするのは危険なので、やめましょう!
ジャックはマクガイバーとともに 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』みたいに雷で電力確保をすることに。 コロナ現象が起こる中、ライデン瓶に雷が落ち、成功。シンシアのジャンプスーツのファスナーを切り取って、導線にして衛星電話につなぎ、電源を入れることに成功する。 現在地の座標を送る。
死を覚悟したマクガイバーとジャック。マクガイバーの言い残すことが「昇進残念だった」のが残念すぎましたね。 耳鳴りを再現した音がリアルでした。
ヴィクターの仲間のトラックが迫るが、救助にきたヘリが攻撃して仲間は逃げ出す。
天使の街 CITY OF ANGELS
フェニックス財団で、シンシアは森であったことを報告。 マクガイバーとジャックに命の恩人だと感謝する。 ロサンゼルス 「Los Angeles」という都市名は、スペイン語で「天使たち」を意味するため、ロサンゼルスは「天使の街」とも言うそうです。
新しい本部長が来ると知ったジャックは緊張。ジャックはマティにCIAをクビにされたらしい。『ターミネーター』の「また来る」"I'll be back"と言われたときのように不安に駆られていた。 登場したマティはジャックに辛辣な冗談を言い、マクガイバーはクリップ坊やと呼ばれる。マティはクウェートで問題が発生したため早速出動してもらうと指示する。
今回のクリップは稲妻の形? 新しい上司のマティには、クリップで遊んでいたことを怒られてしまいましたが、これからクリップアートを見ることはできるのでしょうか。
引退したか、死んだかと思ったとマティに言われてしまったジャック。ジャックとの因縁の関係も気になるところ。 厳しそうな新しい本部長によって、チームはかわってしまうのでしょうか…。
新しい本部長マティ・ウェーバーを演じているのは、 メレディス・イートン(Meredith Eaton)。 『ボストン・リーガル』でベサニーを演じ、 『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』ではキャロル・ウィルソンを演じています。登場人物・キャスト
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ドラマの中で流れた曲
- L.A.- THE NAKED BROTHERS BAND
- Like a Boss - THE LONELY ISLAND
気になったセリフをPick Up
「ずっと前から噂は聞いてた。現場で奇抜なことするって。まさか命をゆだねることになるとはね。」"You know, for years I've heard about your... unusual field skills. But I never thought that my entire life would depend on it."
ヘリのパイロット シンシアのセリフ。新本部長マティと同じく、マクガイバーのことも伝説になっていそうですね。
今回のマクガイバーの主なスパイ技術
- ブルーシートとコードを巻きつけ、ベルトで拘束する。
- アルミブランケットを細かく切って、紙吹雪のようにばらまき、信号を妨害できる「チャフ」代わりにする。
- 濾過作用のある木から飲み水を確保。
- 乾燥剤になる生米のかわりに木炭を電話といっしょに密閉容器に入れて乾かす。
- ヘリの残骸にシートのクッションを巻きつけて松葉杖を作る。
- 樹液を着火剤にして衛星電話のバッテリーを使い、 火をつける。
- 絶縁性の容器に塩分を含んだ水を入れて、足かせの鎖の金属を巻きつけ、集電板を刺し、 静電気を集めるライデン瓶を作る。ライデン瓶に雷の電気を集め、衛星電話のバッテリーのかわりとして利用する。
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