- 『マスケティアーズ パリの四銃士』シーズン1第7話 「魔女にされた伯爵」
- The Musketeers Season1 Episode7 "A Rebellious Woman"
あらすじ
ラロック女伯爵が逮捕される
国王のパレードで、王妃に女性の教育を求める嘆願書を渡そうと馬車に飛び乗ったテレーズは馬車にひかれて命を落とす。
テレーズは女性の教育に熱心なニノン・ド・ラロック女伯爵が開くサロンの生徒だった。そして、同じくニノン・ド・ラロック女伯爵の生徒だったフルールは行方不明に。
リシュリュー枢機卿はニノン・ド・ラロック女伯爵の莫大な財産を没収し、海軍を刷新する資金にあてようと考える。
枢機卿はニノン・ド・ラロック女伯爵を陥れるために、ミレディをラ・シャペル夫人として潜入させる。
アトスたちは行方不明になったフルールの居場所をラロック女伯爵に聞くが、ラロック女伯爵は知らないという。アトスは屋敷を捜索するがフルールは見つからない。 アトスはラロック女伯爵キスをされ、夕食に誘われる。
アトスはラロック女伯爵をテレーズの遺体がある安置所へ連れていく。アトスとラロック女伯爵はお互いのことを話し、ひかれあう。しかし、安置所から戻るとラロック女伯爵の屋敷は親衛隊に荒らされていた。
親衛隊は隠し部屋にいたフルールを発見。ラロック女伯爵は誘拐の罪で逮捕されてしまう。
もくじに戻るセスティーニ神父がローマからやってくる
枢機卿の旧友ルカ・セスティーニ神父はローマからパリに非公式の訪問に来ていた。セスティーニ神父は国王のパレードでカバンを盗まれてしまう。
セスティーニ神父はフランスがカトリックと対立するプロテスタントのスウェーデンと協定を結ぶことを教皇が不満に思っていると枢機卿に伝える。
そして、枢機卿に教皇からだと言い、聖なる遺物であるパドヴァの聖アントニオの膝の骨を渡す。
もくじに戻る魔女裁判が開かれる
ラロック女伯爵は女性たちを守っていただけにもかかわらず、誘拐と魔女の疑いをかけられてしまう。
聖十字修道院で魔女裁判が開かれることに。アラミスはラロック女伯爵を慰めようと以前 王妃に贈られた十字架を渡す。
フルールは何もやましいことはないと証言するが、ミレディ扮するラ・シャペル夫人はラロック女伯爵にいかがわしいことをされたとウソの証言をする。
ラ・シャペル夫人が元妻だと気づいたアトスは抗議するが聞き入れられない。ラロック女伯爵は有罪を言い渡され、火あぶりの刑に処せられることに決定。しかし、王妃が自白しない限り死刑は控えるように要請する。
王妃はラロック女伯爵の首に十字架がかかっっているのを見て、アラミスの恋人だと誤解。アラミスは理不尽な死に直面していたラロック女伯爵を慰めたかっただけだと誤解を解く。
もくじに戻るリシュリュー枢機卿が毒を盛られる
枢機卿は何者かに毒を盛られ、苦しみ倒れる。アトスたちは毒を盛った犯人を捜すが、セスティーニ神父は魔女であるラロック女伯爵がやったのだと主張。
意識が回復した枢機卿はミレディにラロック女伯爵の自白をとるように命令。ほかのサロンのメンバーを殺すと脅されたラロック女伯爵は自白。翌日、火あぶりの刑が執行されることになる。
アトスは遺体安置所でセスティーニ神父が盗まれたカバンを見つける。カバンを盗んだ犯人は枢機卿と同じ症状で死んでいた。カバンには毒の入っていたビンが。カバンを盗んだ犯人はビンの中身が酒だと思って飲んでしまい死亡していた。
枢機卿を狙ったのがセスティーニ神父だと気づいたアトスたちは枢機卿のもとへ急ぐ。セスティーニ神父は枢機卿にとどめを刺そうと、枢機卿にナイフで襲いかかり、アトスに撃たれて亡くなる。セスティーニ神父に渡された聖なる遺物の聖アントニオの膝の骨には毒が仕込まれていた。
アトスはラロック女伯爵の火あぶりをやめるように説得。枢機卿はラロック女伯爵が処刑されたことにして、すべての財産を没収する。 助かったラロック女伯爵はアラミスに十字架を返す。
自分を毒殺しようとした教皇に枢機卿は灰になったセスティーニ神父を聖なる遺物が入っていた箱に入れて送り返す。
ラロック女伯爵はパリを去り、貧しい娘たちのための学校を開くことにする。ラロック女伯爵はミレディのバックには枢機卿がついていて危険だと警告。
ダルタニアンはコンスタンスがフルールの父親を勉強が続けられるように説得したことに感激する。ダルタニアンはコンスタンスに愛を告白し、激しく求めあう。
もくじに戻る登場人物
- フランス国王 ルイ13世
- 銃士隊のトレヴィル隊長とリシュリュー枢機卿を信頼。頼りないところがある。
- アンヌ王妃
- フランス国王 ルイ13世の王妃。スペインの出。
- トレヴィル隊長
- 銃士隊の隊長。国王に信頼されている。
- アトス
- 銃士隊の銃士。剣の名手。ミレディと結婚していた。
- アラミス
- 銃士隊の銃士。銃の名手。
- ポルトス
- 銃士隊の銃士。母親は奴隷だった。
- ダルタニアン
- ガスコーニュからやってきた血の気の多い青年。
- リシュリュー枢機卿
- 国王に信頼されている側近。親衛隊を率い、国を思い通りに動かそうと陰で画策。邪魔な銃士隊を目の敵にしている。
- ミレディ
- 枢機卿の指示で暗躍するミステリアスな女性。アトスとは結婚していた。
- コンスタンス
- ダルタニアンを幾度となくピンチから救った。下宿屋を営んでおり、ジャック・ミシェル・ボナシューと結婚している人妻。
感想
ニノン・ド・ラロック女伯爵を演じているのは「THE TUDORS〜背徳の王冠〜」シーズン3でジェーン・シーモア役だったアナベル・ウォーリス。ルカ・セスティーニ神父役は「THE FALL 警視ステラ・ギブソン」で北アイルランド警察の警視長を演じていたジョン・リンチ。
女性への教育が魔女裁判にまでなるとは恐ろしい時代ですね。ラロック女伯爵が希望と自由の象徴として身に着けていたブローチはミソサザイという鳥だそう。命は助かったけど悪いことをしていないのに財産をすべて没収とはひどい。でも、ラロック女伯爵なら学校を開いて、たくましく生きていけそうです。
アトスはまたしてもミレディに翻弄されていましたね。別の時代に、別の人生で知り合いだったというアトスですが、かなり引きずっているよう。ダルタニアンがミレディとアトスの関係に気づくのも近い??
本で親衛隊と戦うアトスとアラミスにはびっくり。本も武器になるんですね。
医学にくわしいアラミスは毒を盛られた枢機卿を手当て。ひまし油とからしを飲ませて、胃洗浄。ひまし油は下剤としても使われたそうです。教皇も枢機卿を殺すために神父を殺し屋として送りこむとは・・・。聖なる遺物に毒を仕込むのが常套手段とは卑劣なやり方ですね。最初はてっきりフルールが水に毒を入れたと疑ってしまいました。
「これまでの悪行を上回る徳をまだ積めてない。 このまま死んだら地獄に落ちる。"My account with God is not yet balanced. I am afraid... that if I die... I shall go to hell." 」と言う枢機卿ですが、まだ徳を積む気があったのかという驚きと、悪行を上回る徳を積んでも、悪行が帳消しにはならないのではないかという疑問が・・・。「もう地獄にいる。 気付いてないの?"We're already in hell. Don't you recognise it?"」というミレディの返しも辛辣。
教皇を「イタリア人クラブを束ねる聖職者 "It's an Italian club, and largely a clerical position."」 と言い放つ枢機卿。 現実主義の枢機卿が憎めないのは、強い愛国心が底にあるからかもしれませんね。
頑張って真相を調べてラロック女伯爵を火あぶりから助けたあとに「全部 神様の手柄かよ "How come God gets all the credit?" 」とむくれるポルトスには同情。 ダルタニアンとコンスタンスは結ばれましたが、コンスタンスの夫に知られたら大変なことになりそう。
この次は何がおこるのか楽しみですね。
もくじに戻る気になったセリフをPick Up
「今日 私はハッキリと未来の展望を見た。 誰であれ 国家であれ 神であれ 私の邪魔はできない」"Today I find my vision clearer than ever. Nothing, no person, no nation, no God will stand in my way."
毒を盛られて殺されそうになるも復活したリシュリュー枢機卿のセリフ。向かう所敵なしのリシュリュー枢機卿。次はどんな企みを考えているのか楽しみですね。
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