- 『マスケティアーズ パリの四銃士』シーズン1第5話 「吹きだまりの帝王」
- The Musketeers Season1 Episode5 "The Homecoming"
あらすじ
ポルトスは身に覚えのない罪で死刑を宣告される
ポルトスは誕生日の夜に飲み過ぎて泥酔。次の日、ポルトスが路上で目を覚ますと頭を撃ち抜かれた男が隣に倒れていた。
ポルトスは逮捕され、裁判の結果、殺人罪で絞首刑になってしまう。しかし、ポルトスは移送中に助けられ、生まれ育った「奇跡の町 "The Court of Miracles"」と呼ばれるスラム街に連れてこられる。
ポルトスを助けたのは幼なじみのシャロンだった。シャロンは「奇跡の町 」の吹きだまりの帝王 になっており、ポルトスの元恋人フリーと付き合っていた。
もくじに戻るポルトスの無実を証明するため捜査を開始
ポルトスが人を殺したとは思えないアトスとアラミスはポルトスの無実を証明するために捜査を開始する。
ポルトスが殺したと思われている男性は、「ニュルンベルクの卵」と呼ばれる懐中時計に彫ってあった名前から身元が判明。殺された男性はジャン・ド・モーヴォワザンという貴族の息子だった。
父親のエミールに話を聞くと、ジャンは数か月前からカルベール通りで部屋を借りていたという。ジャンの部屋を訪ねると書類が燃やされ、痕跡が消されていた。
燃え残った書類には3000㎏の火薬購入の申請書が。申請書にはジャンの名前で署名されていた。
そして、新教徒(プロテスタント)の牧師で有名なフェラン牧師の礼拝と説教の予定が書かれた案内も見つかる。アラミスはカトリックのモーヴォワザンが新教徒の教会を爆破しようと計画したのではないかと考える。
フェラン牧師に話を聞くと父親のエミールはカトリックに改宗したが、モーヴォワザン家は代々 新教徒で、ジャンは新教徒の信徒だったという。フェラン牧師に火薬購入申請書の署名を見せると、牧師はジャンではなくエミールの筆跡だと断定する。
もくじに戻るエミールの計画が明らかに
エミールは没落したモーヴォワザン家を再興するため、「奇跡の町」を破壊し、一帯の土地をまとめて莫大な地価を手に入れようと企んでいたのだった。宗教は関係なく、金目当てだと判明する。
枢機卿はパリの再建に目障りな「奇跡の町」を破壊する計画に一枚かんでいた。
エミールは住民ごと「奇跡の町」を爆破するためにシャロンを協力者にし、火薬の入った樽を「奇跡の町」に運び込ませていた。
ポルトスは誕生日の夜に何があったのか思い出す。ジャンの死体のそばにいたのは父親のエミールだった。エミールは「奇跡の町」の爆破に反対する息子のジャンを撃ち殺したとトレヴィル隊長に告白する。 ポルトスを気絶させ、殺人の罪を着せたのはシャロンだった。
もくじに戻る爆破計画を阻止
シャロンはフリーと「奇跡の町」から出て行こうとする。フリーは爆破を止めるため考え直すようにシャロンを説得するが、ポルトスをかばい肩を撃たれてしまう。
アトスは導火線に火をつけようとしていたエミールの従者を阻止。エミールの爆破計画は失敗する。
ポルトスはシャロンと争いになる。ポルトスはシャロンに情けをかけるが、シャロンはナイフでポルトスの背後から襲いかかろうとする。それを見たアラミスはシャロンを剣で刺す。シャロンはポルトスの腕の中で息を引き取った。
エミールは自白書をしたため、貴族としての誇りを保つため銃で自らの命を絶つ。
フリーはポルトスとキスを交わし別れるが、ちゃっかりポルトスの財布を盗んでいく。
迎えにきたアトスとアラミス、ダルタニアンとともにポルトスは「奇跡の町」をあとにする。
もくじに戻る登場人物
- フランス国王 ルイ13世
- 銃士隊のトレヴィル隊長とリシュリュー枢機卿を信頼。頼りないところがある。
- アンヌ王妃
- フランス国王 ルイ13世の王妃。スペインの出。
- トレヴィル隊長
- 銃士隊の隊長。国王に信頼されている。
- アトス
- 銃士隊の銃士。剣の名手。ミレディと結婚していた。
- アラミス
- 銃士隊の銃士。銃の名手。
- ポルトス
- 銃士隊の銃士。母親は奴隷だった。
- ダルタニアン
- ガスコーニュからやってきた血の気の多い青年。
- リシュリュー枢機卿
- 国王に信頼されている側近。親衛隊を率い、国を思い通りに動かそうと陰で画策。邪魔な銃士隊を目の敵にしている。
- ミレディ
- 枢機卿の指示で暗躍するミステリアスな女性。アトスとは結婚していた。
- コンスタンス
- ダルタニアンを幾度となくピンチから救った。下宿屋を営んでおり、ジャック・ミシェル・ボナシューと結婚している人妻。
感想
今回は銃士たちが刑事のように事件を捜査。アトスが筆跡が違うことを突きつけるのは、まるで刑事ドラマを見ているようでしたね。
メロン・バージョンのウィリアム・テルごっこは恐怖・・・。アトス曰く、シラフじゃ当たらない。目隠しでしようと言ったポルトスにさすがのアラミスもムッとしていましたね。
国王のメランコリーとメロン・コリーをかけたメロン・ギャグも炸裂。 「どう思う?枢機卿。 何ともメロン・コリーな事態だが。”What do you think Cardinal? About this whole - melon-choly business?”」 おやじギャグに自分で爆笑する国王。これには枢機卿も苦笑い・・・。
事件は宗教がらみかと思いきや、金でした。没落貴族が家を再興するため、地上げ屋に。ちなみに封蝋をする前に手紙に細かい砂をかけていたのはインクを吸い取らせるためだそう。
吹きだまりの帝王シャロンとエミールが手を組んでいたのは意外でしたね。
最後は、フリーをめぐる三角関係のもつれでシャロンとポルトスの争いに発展。
ひとりポルトスを疑ったダルタニアンはアトスとアラミスの視線で、ポルトスを疑ったことが露見。「そんなめっそうもない"Never even crossed my mind."」という気まずさのまざったセリフはおもしろかったですね。
この次は何がおこるのか楽しみです。
もくじに戻る気になったセリフをPick Up
「でも、俺は外でも見つけた。誇れる連帯感を」"And, then I found those things somewhere else. A brotherhood with honor."
「奇跡の町」で暮らしてきた幼なじみのシャロンに語ったポルトスのセリフ。苦労して銃士になったポルトス。銃士隊の結束が固いことが今回も明らかになりましたね。
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