- 『マスケティアーズ パリの四銃士』シーズン1第2話 「鮮やかなトリック」
- The Musketeers Season1 Episode2 "Sleight of Hand"
あらすじ
潜入捜査をするダルタニアン
ダルタニアンは大量の火薬を盗んで牢獄に入っているヴァディムの計画を聞き出すため、違法な決闘をしてわざと逮捕される。
ヴァディムと同じシャトレの牢獄に入ったダルタニアンは、ヴァディムが金貨を消す手品を見る。ヴァディムは「トリックの秘訣は人の目をそらすこと」だとダルタニアンに教える。
聖金曜日、アンヌ王妃は模範囚に恩赦を与えるためシャトレの牢獄に慰問に来ていた。王妃の護衛のため銃士隊もシャトレの牢獄に。
ヴァディムは王妃を人質にとり、共犯者のフェリックスの助けを借りて脱獄。ダルタニアンも共に脱獄する。
共犯者のフェリックスはダルタニアンを信用せず、計画に入れることに反対する。しかし、ヴァディムは信用できる男だとダルタニアンを仲間に加える。 ヴァディムは国王陛下を暗殺し、反乱をおこして新しいフランスをつくるという計画をダルタニアンに打ち明ける。
もくじに戻るヴァディムの計画が国王夫妻の暗殺だとわかる
ダルタニアンはヴァディムを尾行。ヴァディムの愛人がシュゼットだと突き止める。しかし、ダルタニアンを信用していないフェリックスに見つかってしまい、ダルタニアンは愛人に会いに行く途中だとごまかす。コンスタンスに愛人のフリを頼み、ダルタニアンは銃士隊のアトス、アラミス、ポルトスに国王夫妻の暗殺計画があることを報告する。
これ以上の潜入捜査は危険だと思われたが、ダルタニアンは潜入捜査を続行。公にはお尋ね者のダルタニアンは親衛隊の衛兵に追い詰められたところをミレディに助けられる。ミレディは銃士隊ではなく、こちら側につくようにダルタニアンを誘惑する。
ヴァディムの愛人シュゼットに話を聞くと、ヴァディムは以前ルーヴル宮殿で働いていたことがわかる。
王室の侍従長ラヴォワによると、ヴァディムは王室の宝庫からダイヤの首飾りを盗んでいた。
ダルタニアンはヴァディムに裏切り者のスパイだとバレてしまう。 ヴァディムの仲間が集まったアジトに銃士隊は踏み込むが、もぬけの殻。 ヴァディムの仲間たちは地下道トンネルに逃げ込んでいた。
もくじに戻るヴァディムの狙いは宮殿の財宝だった
王室ではノートルダムの復活祭のミサのあとに民衆に姿を見せるのが伝統になっていた。国王を暗殺をするならこの機会を狙うと推測された。
枢機卿は欠席するよう助言するが、国王は暗殺の危険があっても公務を投げ出さないとミサに出席することを決める。
銃士隊は国王と王妃を警護。フェリックスと仲間は爆弾を投げ、国王夫妻を殺そうとするが爆弾は火薬が抜いてある不発弾だった。
無事に国王夫妻が逃げると、宮殿から爆発音が。ヴァディムの狙いは国王夫妻の暗殺ではなく、王室の宝庫にある財宝を盗むことだった。
殴られて気絶していたダルタニアンは宮殿の下にある地下トンネルで火薬の樽に縛りつけられていた。何とか縄をほどき、導火線を切るが、扉を開けると何本もの導火線が点火。大爆発が起こる。
財宝を盗んで逃亡するヴァディムを追い詰めたダルタニアンはヴァディムを刺す。川まで逃げるが、その傷が原因でヴァディムは死亡する。
ミレディは逃亡しようとしているシュゼットの喉を切り裂く。そして、枢機卿にはダイヤの首飾りは見つからなかったと報告し、シュゼットが持っていた盗まれたダイヤの首飾りを自分のものにする。
もくじに戻る登場人物
- フランス国王 ルイ13世
- 銃士隊のトレヴィル隊長とリシュリュー枢機卿を信頼。頼りないところがある。
- アンヌ王妃
- フランス国王 ルイ13世の王妃。スペインの出。
- トレヴィル隊長
- 銃士隊の隊長。国王に信頼されている。
- アトス
- 銃士隊の銃士。剣の名手。ミレディとは過去に因縁があるらしい。
- アラミス
- 銃士隊の銃士。銃の名手。
- ポルトス
- 銃士隊の銃士。
- ダルタニアン
- ガスコーニュからやってきた血の気の多い青年。
- リシュリュー枢機卿
- 国王に信頼されている側近。親衛隊を率い、国を思い通りに動かそうと陰で画策。邪魔な銃士隊を目の敵にしている。
- ミレディ
- 枢機卿の指示で暗躍するミステリアスな女性。
- コンスタンス
- ダルタニアンを幾度となくピンチから救った。下宿屋を営んでおり、ジャック・ミシェル・ボナシューと結婚している人妻。
まめ知識
- 聖金曜日
- キリスト教の祭日で復活祭(イースター)前の金曜日のこと。アンヌ王妃が模範囚に恩赦を与えるために牢獄を訪れた日。
感想
今回はまだ銃士ではないダルタニアンが危険な潜入捜査に。最初は本当に見捨てられたのかと思いました。アラミスが言っていた銃士のモットー「皆は自分のために "Every man for himself"」は「皆は一人の為に、一人は皆の為に "One for all, all for one"」のもじりでしたね。
事情を知らなかったコンスタンスはダルタニアンを心配。コンスタンスがアラミスを平手打ちするのが痛快!しかも、二度目はバックハンド。どうやらダルタニアンは下宿屋を営んでいるコンスタンスの家に下宿することになったようです。
ミレディは魔性の女ぶりを発揮。ミレディは前回殺人の罪をなすりつけて罠にハメたにもかかわらず生き延びたダルタニアンを見込んで、銃士隊ではなく枢機卿側につくように誘惑。ミレディは守護天使というより、悪魔のささやきっぽい・・・。最後はちゃっかりダイヤの首飾りを自分の懐に。
アラミスは手を出してはいけない女性に恋してしまう癖があるよう。枢機卿の愛人アデルのつぎはアンヌ王妃。アラミスはアデルの死を知らず、枢機卿を選んでパリを出たと思い込んでいます。助られたお礼としてアンヌ王妃はアラミスに十字架のネックレスをプレゼント。
身を挺して爆弾の衝撃を防ごうとした姿を見て、アンヌ王妃もさらにアラミスに惹かれてしまったみたいです。ポルトスの言う通り、身近な女を狙えと忠告したくなるのもわかりますね。
ヴァディムは仲間のフェリックスもあざむき、強盗を決行。国王夫妻暗殺計画は宮殿から目をそらせるための陽動作戦でした。宮殿の地下に避難路のトンネルがあるというのも、いかにも王室という感じでいいですね。
導火線が一本だけでなく大量にあったのは、さすが大がかりなトリックを仕掛けただけのことはあって抜かりなし。ダルタニアンがいなければ、強盗は成功したに違いない・・・。
ミレディはわすれなぐさの花が好きなよう。前回、アトスが回想の中でミレディに贈った花もわすれなぐさでしたね。ダルタニアンの枕の上にもわすれなぐさが・・・。
この次はどんな事件がおこるのか楽しみですね。
もくじに戻る気になったセリフをPick Up
- 「トリックの秘訣は人の目をそらすこと」
"The secret to a good trick.Make people look the wrong way."
宮殿の強盗を企てたヴァディムのセリフ。手品も強盗計画もヴァディムには同じ。