- 『マスケティアーズ パリの四銃士』シーズン1第1話 「敵か味方か」
- The Musketeers Season1 Episode1 "Friends and Enemies"
あらすじ
濡れ衣を着せられるアトス
舞台は1630年のフランス。ダルタニアンは父親のアレクサンドルと共に税負担が重すぎることを国王に陳情するため、ガスコーニュからパリに向かっていた。
その途中、一晩泊まろうとしていた宿で父親はアトスと名乗る銃士隊の制服を着た強盗に撃ち殺されてしまう。ダルタニアンは強盗に反撃し、一人を撃ち殺す。アレクサンドルは「銃士隊のアトス」と言い残し、息を引き取る。ダルタニアンはアトスを見つけ、父の敵を討つことを誓う。
ダルタニアンはパリに宿を見つけるが、スペインの使者メンドーサともめてしまう。メンドーサと泊まっていたミレディという女性に誘惑されたダルタニアンは一夜を共にするがメンドーサは殺され、ダルタニアンはミレディにその罪をなすりつけられてしまう。
殺人犯として追われるダルタニアンは追手をまくため、近くにいたコンスタンスにキスをする。逃亡中にケガをしていたダルタニアンは気絶。コンスタンスは仕方なく夫の家で手当てをする。復讐に燃えるダルタニアンは銃士隊のアトスを捜しに銃士隊の兵舎へ。
アトスはダルタニアンの父親を殺したことを否定するが、ダルタニアンは聞く耳を持たない。二人は決闘を繰り広げ、最後にはダルタニアン対アトス、アラミス、ポルトスの闘いになってしまう。ダルタニアンを心配してつけてきたコンスタンスが止めに入り、ようやく決闘はおさまる。
そんな中、アトスはダルタニアンの父や他の人たちを殺したとして強盗殺人の罪で捕らえられてしまう。
銃士隊が目障りなリシュリュー枢機卿はアトスを陥れようと、国王を焚き付ける。そして、国王はアトスを明日の夜明けに処刑するように命じる。
もくじに戻るアトスを陥れたのは親衛隊だった
スペインとフランスは開戦するか否かの緊張状態。フランスはスペインに対し強硬姿勢をとっていた。
スペインと和平協定を結ぶための親書を枢機卿には内密に届けさせるように国王は銃士隊のトレヴィル隊長に命じる。しかし、その命を受けたコルネの部隊は行方不明に。
国王の親書を届けるはずの修道院にはコルネもスペインの使者も到着していなかった。
濡れ衣を着せられたアトスを救うためにアラミスとポルトスはダルタニアンに協力を頼む。ダルタニアンは自分が撃ち殺した強盗の死体がまだ宿に残っているかもしれないことを思い出す。宿に残っていた死体が着ていた銃士隊の制服には二つの弾痕が。しかし、体には一つしか銃創がなく、制服の持ち主のコルネを撃ち殺して奪ったことがわかる。
近くの森では銃士隊の制服を奪われたコルネたちの死体が見つかる。そこにはスペイン金貨が落ちていた。パリではめずらしいスペイン金貨。ポルトスはカードで勝負した親衛隊のデュジョンがスペイン金貨を賭けていたことを思い出す。
親衛隊のデュジョンを捕らえたアラミスとポルトスは拷問をちらつかせて、アトスをおとしいれた犯人を聞き出す。デュジョンは親衛隊のゴーデー隊長の命令で国王の親書を盗み、さらにコルネを殺して鞍袋のスペイン金貨を奪って山分けしたと告白。アトスのフリをしてダルタニアンの父親を殺したのもゴーデーだと吐く。
もくじに戻るアトスは容疑が晴れ、釈放される
デュジョンからゴーデーが城門の外の廃墟に野営していることを聞き出したポルトスとアラミスとダルタニアン。
守りが堅い廃墟に侵入するためコンスタンスに娼婦のフリを頼み、番兵を油断させ入り込む。
ダルタニアンは父の敵を討とうとゴーデーの前に飛び出す。ダルタニアンはゴーデーを追い詰めるが、罪人ととして縛り首にされるべきだと殺さなかった。しかし、ゴーデーは後ろからダルタニアンを刺そうとし、ダルタニアンはゴーデーを刺し殺す。
盗まれた銃士隊の制服がゴーデーのもとで見つかったこととデュジョンの証言が認められ、アトスは処刑される間一髪のところで釈放される。
もくじに戻る真の黒幕は枢機卿だった
枢機卿は国王の親書の存在を把握しており、親書を手に入れていた。
さらに、枢機卿はミレディを使ってメンドーサをスペインから寝返らせていた。
すべては独り立ちしようとしている国王を意のままに操るために枢機卿が仕組んだことだった。思惑通り、親書がなくなった国王は焦って枢機卿に助けを乞い、すがりつく。
枢機卿は愛人のアデルが銃士隊のアラミスと恋仲にあると知り、殺害。そして、枢機卿が本当の黒幕だと話さなかったデュジョンをも毒殺する。
ミレディは人殺しを教会で懺悔するが、司祭に罵られる。激怒したミレディは司祭の首をロザリオで締め上げ、欲しいのは神の許しではなく、復讐だと言い放つ。
もくじに戻る登場人物
- フランス国王 ルイ13世
- 銃士隊のトレヴィル隊長とリシュリュー枢機卿を信頼。頼りないところがある。
- アンヌ王妃
- フランス国王 ルイ13世の王妃。スペインの出で、弟はスペイン王。
- トレヴィル隊長
- 銃士隊の隊長。国王に信頼されている。
- アトス
- 銃士隊の銃士。剣の名手。ミレディとは過去に因縁があるらしい。
- アラミス
- 銃士隊の銃士。銃の名手。
- ポルトス
- 銃士隊の銃士。
- ダルタニアン
- ガスコーニュからやってきた血の気の多い青年。
- リシュリュー枢機卿
- 国王に信頼されている側近。親衛隊を率い、国を思い通りに動かそうと陰で画策。じゃまな銃士隊を目の敵にしている。
- ミレディ
- 枢機卿の指示で暗躍するミステリアスな女性。
- コンスタンス
- ダルタニアンを幾度となくピンチから救った。ジャック・ミシェル・ボナシューと結婚している人妻。
まめ知識
- フランスの貨幣 リーヴル、スー
- フランス革命前は1リーヴル(Livre)=20スー(Sou)という貨幣制度だったようです。日本円に換算すると1スー=50~100円ぐらいだそう。
感想
『マスケティアーズ パリの四銃士』はフランスの小説家アレクサンドル・デュマが書いた『三銃士』が原作のドラマです。"musketeer"とは「マスケット銃士」という意味があるそうです。
『三銃士』は聞いたことがあるのですが、小説を読んだこともなく、フランスの歴史にも くわしくないので見る前は正直楽しめるか不安でした。でも、アクション満載で歴史に疎くても面白い!リシュリュー枢機卿率いる親衛隊"the Red Guards" VS トレヴィル隊長率いる銃士隊"the Musketeers"という構図をおさえておけば、話についていくことができました。
リシュリュー枢機卿を演じているのは『ドクター・フー』の12代目ドクター役としても有名なピーター・カパルディ。最初から腹黒さ全開。愛人のアデルは枢機卿にアラミスとの仲がバレ、アラミスのマスケット銃で殺害されてしまいます。わざわざアラミスのマスケット銃で殺すのが悪趣味というか、なんというか・・・。裏切り者に容赦ない冷酷さがよくでていました。
しかも、忠実な部下だったデュジョンも自分の関与が漏れないよう自らの手で毒殺。自分の手も汚すことをいとわないとは・・・。敵に回したらおそろしい策略家の枢機卿。この先も銃士隊を潰そうと画策してきそうです。
内密だった国王の親書の存在が枢機卿に知られていたことも気になります。まさか内通者がいるのでしょうか・・・。 ふと思ったのですが、枢機卿なのに女性を囲ってもよかったのかな?
ミステリアスな女性 ミレディは過去にアトスと愛し合っていたよう。なにか理由があって、アトスはミレディの首を切りつけて殺そうとし、ミレディを殺してしまったと思っているようです。失った愛の思い出なのかミレディにプレゼントしたわすれなぐさと思われる押し花のペンダントを身に着けている感傷的なアトス。ミレディとアトスの間に何があって、ミレディは復讐に走ることになったのか気になります。
アトスを強盗殺人の罪に陥れようとしたミレディ。でも、よく考えたら強盗する前に自分の名前を名乗るおバカな人はいませんよね。
『マスケティアーズ パリの四銃士』はシーズン1の10話とシーズン2の10話の合わせて20話が放送されるようです。イギリスではシーズン3の放送も決定済み。 この先の展開が楽しみですね。
もくじに戻る気になったセリフをPick Up
- 「男が考えも無しに決闘するから、ろくなのが残らない」
"If only men would think instead of fight, there might be more good ones left."
ダルタニアンの決闘を止めたコンスタンスのセリフ。みんな、もめ事があるとすぐ決闘で解決。命がいくつあっても足りないとは、このことですね。