『マンハント:謎の連続爆弾魔ユナボマー』第2話「真偽」あらすじと感想 ネタバレ注意 !

海外ドラマ『マンハント:謎の連続爆弾魔ユナボマー』
  • 『マンハント:謎の連続爆弾魔ユナボマー』第2話「真偽」
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※ネタバレしています。

『マンハント:謎の連続爆弾魔ユナボマー』第2話「真偽」のあらすじ

ユナボマーから送られてきた56ページにおよぶ声明文「産業社会とその未来」の鑑識作業に関わらせてほしいとフィッツはコールに頼むが、鑑識作業を待てと命令される。

そんな中、ユナボマーから航空機を爆破するという爆破予告の手紙が届く。 本物の手紙だと示すため、ユナボマーはニューヨークタイムズに送った手紙の識別番号553254394の最初の2桁を書いていた。

手紙の識別番号553254394はアラン・ミンクスの社会保障番号だった。 アランは6年前の爆破現場でパソコンのレンタル店「レンテック」で逮捕。 レンテックではユナボマーが目撃され、似顔絵が描かれ、ユナボマーはそれから6年、犯行をやめていた。

アランはユナボマーの活動していた大部分の期間、アイオワの刑務所に服役していたことが判明、犯人ではなかった。

そして、ユナボマーから「航空機に爆弾を仕掛けようとはしていない」という新たな手紙が。 フィッツは航空機爆破が本当か狂言か見極めるように指示される。

フィッツは手紙の誤字の修正の仕方や爆弾の細かい部分に大量のエポキシ樹脂が塗られていたことを知り、ユナボマーは誰にも欠陥を見られたくなく、自分自身への評価が大事だと分析する。 フィッツは航空機爆破は狂言だと分析し、空港の業務は再開。航空機は無事に航行する。

フィッツは相棒のタビーや鑑識のアーニーと共に声明文の分析をはじめる。声明文でユナボマーは人間がテクノロジーの奴隷となり、支配されていると指摘。 自由になる唯一の方法をすべてを吹き飛ばすことだという。

フィッツは声明文の言葉の中に、なまりなどユナボマーの出身地や性格を示す言葉がないか探すことにする。

1997年、フィッツはユナボマーことテッド・カジンスキーから有罪答弁を引き出すようにFBIに頼まれ、刑務所に。

ユナボマーはフィッツのことを自分の理解者だと感じ、フィッツもテクノロジーの奴隷となっている現状に気付き、目を覚まし、本当の意味で自由だという。 ユナボマーのIQは168もあり、フィッツが有罪答弁を引き出すためFBIの上層部に送り込まれたことを見抜いていた。

ユナボマーのペースで面会は終わり、ユナボマーは刑務所の監房へと戻っていくのだった。

『マンハント:謎の連続爆弾魔ユナボマー』の評価は? 登場人物やキャスト・第1話のあらすじと感想 ≫

『マンハント:謎の連続爆弾魔ユナボマー』第2話「真偽」の感想

ユナボマーから爆破予告が届く

フィッツはユナボマーの声明文を読むことが許されず、コールに言葉遊びで対抗。 「U SUCK あんたは最悪だ」と頭文字で言って見せるのでした。

1枚の手紙から、頭がよく、他人と話すのが苦手、父親ともうまくいっていないことまでわかってしまうとは怖いですね。

ユナボマーからは爆破予告の手紙が。 手紙に書かれていた識別番号553254394から、アラン・ミンクスが容疑者として浮上しますが、犯人ではなく、偶然、社会保障番号が一致しただけでした。

アランがしていたタトゥー ピュアウッドは本物の白人という意味。ユナボマーではありませんでしたが、白人至上主義者で「血は水よりも濃い」というタトゥーまでしていました。

意味を知らずにピュアウッドという言葉だけだと、木のことだと思いましたが、まさか人種差別の意味があるとはゾッとしますね。

そこでフィッツは「water 水」を「ワダー」と発音。 そのなまりでからかわれることに。 広いアメリカの中でもなまりや方言があるんですね。

ユナボマーはテクノロジーを批判

ユナボマーからは爆破予告は悪ふざけだという手紙が。 爆破予告が本当かどうか見極める、責任重大な仕事を任されたフィッツ。

手紙の誤字の修正の仕方や、爆弾の接着方法から、爆破は狂言だと導き出しましたが、航空機が本当に爆破しないまでは緊張感がすごかったですね。

ユナボマーの声明文の中身をフィッツ以外誰も読もうとせず、指紋などを調べる分析だけしていたというのも、驚き。

犯人の動機や思想よりも、物的証拠が何よりも重んじられていたようです。 声明文の中から、フィッツが発したような「water ワダー 水」という出身地や階級、性格を示す言葉がないか言語分析を始めることに。

言葉にはやはり性格が出てしまうようです。

声明文の中でユナボマーは「世の中の中心は人ではなく機械だ」「人間が支配していたのにいまやテクノロジーの奴隷だ」と指摘。

「我々人類はもはや操作された社会の歯車に過ぎない。もはや服従するほかはない」「現代では服従することが最重要だ」という言葉は、FBIの構造そのもののようです。 コールは幾度となくフィッツに服従していればいいいと指示していますね。

1995年の声明文ですが、現在でも古臭くなく、むしろ、テクノロジーによる人間の奴隷化はさらに進んだと言えるかもしれませんね。 テクノロジーが進み、便利で自由な社会が実現するはずが、そのテクノロジーのせいで服従するほかなくなっているのかも…。

スマホは便利ですが、常にスマホに縛り付けられていると言えますね。

確かに引き込まれる内容の声明文ですが、「自由になる唯一の方法はすべてを吹き飛ばすことだ」というのは短絡的すぎます。

それでも、ユナボマーの話には納得できる点や、現代社会を鋭く批判した点も。 IQが168もあるというのも驚き。ユナボマーはハーバード大学を卒業し、数学の学位を取得していたそうです。

頭が良すぎて、普通の人には見えないものを見抜いていたのでしょうか…。

フィッツは有罪答弁を引き出そうとするが…

1997年、ユナボマーの思想にすっかり影響されていたフィッツ。話すことがユナボマーの声明文とそっくりなのが心配ですね。

確実にユナボマーを有罪にするための自白をフィッツに引き出してもらいたいFBI。

1994年には、フットボール選手のOJシンプソンが元妻とその友人を殺害したとして逮捕されましたが、刑事裁判では無罪に、民事裁判では殺人を認定する判決が下ったOJシンプソン事件が。『アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件』としてドラマ化もされました。

1989年、メネンデス兄弟は両親を殺害したとして、終身刑に。ドラマ『Law & Order True Crime』ではメネンデス兄弟事件が題材になっています。

「お前が奴を知っている以上に奴はお前を知っている」という警告が何よりも恐ろしい…。

逮捕され、刑務所に収監されていても、嫌悪感を抱き続けられれば生きている、自由だというユナボマー。

他に誰もいないのに赤信号で止まり、支配されていることに気付いたフィッツ。 普段、無意識のうちにしていることは、自分の本当の意思ではなく、ただ従って、服従しているだけなのかもしれませんね。

娯楽や抗うつ剤で気をそらされ、自由を欲さないようにされ、それでもだめなら、精神科病棟、それか刑務所に入れられるというユナボマー。

ユナボマーのことを頭のイカれた爆弾魔だと決めつける方がずっと簡単ですが、主張の中には共感できる部分もあり、引き込まれてしまうのが、恐ろしい。 それでも、ユナボマーは人を殺した殺人犯。

フィッツが影響を受けてしまったのも無理はないですが、人を殺したという事実は消えません。

有罪答弁を引き出すどころか、完全にユナボマーのペースで進む面会。 フィッツもさらに精神的に追い詰められていきそうで、不安ですね。

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