【終】『エクソシスト』シーズン1【最終話】第10話「3つの部屋」あらすじと感想 ネタバレ注意!

  • 『エクソシスト』シーズン1【最終話】第10話「3つの部屋」
  • The Exorcist Season1 Episode10 "Three Rooms"

※ネタバレしています。

あらすじと感想

トマスはアンジェラに取り憑いている悪霊パズズと とことん戦う覚悟をするが、天井に叩きつけられ、気絶。メキシコの亡くなった祖母の夢を見せられる。 トマスは夢の中のマーカスにいままでの過ちを責められて苦しめられるが、トマスはすべての過ちを認めた上で、エクソシストになることが本当の自分だと気付く。

目覚めたトマスはケイシーたち家族と悪魔祓いを開始。悪霊と統合してアンジェラはいなくなってしまったと思われていたが、アンジェラは隠れ家に隠れていて魂は無事。アンジェラも悪霊と戦い、悪魔祓いは成功する。

一方、マーカスはベネットと拘束され、ブラザー・サイモンは灰の儀式でどちらか一人を悪霊と統合させようとしていた。

マーカスはバカにされているマリア・ウォルターズと悪霊を統合させ、脱出。教皇のパレードではブラザー・サイモンや司祭たちが教皇を殺そうと待機していた。急に耳をつんざく音がし、パレードの観客や警備の人たちは苦しみだす。しかし、ブラザー・サイモンや司祭たち、マーカスや教皇には効いておらず、マーカスは教皇を殺そうとするブラザー・サイモンの喉をロザリオの十字架で切り裂く。

その後、引っ越したアンジェラやケイシーたち家族は木に囲まれた家で穏やかに暮らしていた。

『エクソシスト』シーズン1第9話「162」前回のあらすじと感想はこちら≫

アンジェラはまだ悪霊と統合していなかった

悪霊とのすさまじい戦いに終止符が打たれました。統合して、もう元には戻らないと思われていたアンジェラ。 しかし、隠れ家に隠れていて無事! 

小さい頃、取り憑かれていたアンジェラ(リーガン)は自分を守るために、隠れ家を作り上げていて、今回 その隠れ家のおかげで助かっていました。

取り憑かれているアンジェラは極悪非道。それに、とことんまで戦うと決めゼリフを言ったトマスを一発で吹き飛ばして気絶させてしまいました。

完全に統合していないと気付いて、アンジェラの隠れ家に近づいてくる悪霊は真っ黒。爪で壁をひっかいて近づいてくるのが、ゾッとします。

悪霊はアンジェラの隠れ家に入るため、家族を拷問。ハンマーをスピンさせて、痛めつける相手を決定。キャサリンの膝をハンマーで殴るようにケイシーに強要…。しなければ、父親の両腕をもぎ取ると脅す悪霊はまさに鬼畜!

キャサリンは自分で自分の膝を殴り、部屋には悲鳴が鳴り響くことに。その様子を見て、悪霊の憑いたアンジェラはとってもうれしそう…。アンジェラの歪んだ笑いがおそろしいですね。

夢を見せられるトマス

気絶したトマスは夢を見せられることに。夢で見せられた場所は子どものころ、祖母と住んでいた部屋。そこにはマーカスの姿をした悪霊が! 

祖母の最期は悲惨なものだったと、最期を看取れなかったトマスの罪悪感を利用して、苦しめる悪霊。トマスの祖母がせきをして歯が抜けたり、髪の毛が頭皮ごとはがれ落ちる様子は気味が悪いですね。 さらに、猫に食われたという祖母の顔! これは精神的にもキツイ…。

トマスの祖母の死に立ち会えなかった罪悪感は、映画『エクソシスト』でカラス神父が母親を看取れなかったことの罪悪感へのオマージュだそう。

マーカスの姿をした悪霊は他にもトマスの欠点を挙げて、攻撃。そのマーカスの目は赤くなっていましたね。 包丁を握らされて、自殺に追い込まれていくトマス。しかし、ケイシーの声でトマスは教会で祈るところを思い出し、自殺は大罪だと気付くことができました。

さらに、トマスは自分の過ちをすべて認め、エクソシストになることが本当の自分だと断言。このシーンは感動的でしたね。悪霊の惑わしを断固として拒否し、強くなって目覚めたトマス。 今度は悪霊の憑いたアンジェラがやられる番。 トマスが十字架をかざし、「キリストの力がお前を圧倒する」 "The power of Christ compels you"と唱えると今度はアンジェラが吹っ飛びました。

「キリストの力がお前を圧倒する」 "The power of Christ compels you"は映画『エクソシスト』でも悪魔祓いに登場したフレーズです。

トマスと悪霊の壮絶な戦いで、家の壁には亀裂が走り、物は飛び交い、混乱状態。ヘンリーやキャサリン、ケイシーは逃げようとしますが、ケイシーは残って聖書を拾い、悪魔祓いに参加。ヘンリーやキャサリンもそれに加わり、家族で聖書の言葉を唱えて、悪魔祓いに協力することに。

家族の声が聞こえたアンジェラは隠れ家のドアを開けると正面切って悪霊と格闘。隠れ家に入れてしまったときは、乗っ取られてしまわないか心配でしたが、アンジェラは悪霊パズズをボコボコに。

トマスや家族の団結、アンジェラの精神的な強さがパズズよりも勝ったようですね。 外と中、両方の攻撃で悪霊は弱体化。

悪魔祓いでアンジェラの体は宙に浮き、目や鼻からも血が…。最後は、ボキッと背中の骨が折れる嫌な音が。 アンジェラの目のもう一つの瞳は消え、パズズはひとり隠れ家の部屋に取り残されることに。

これで悪霊のパズズは本当に死んだのでしょうか? それとも、地獄に送り返されただけで、また戻ってくる可能性はあるのでしょうか?

マーカスは教皇暗殺を阻止

マーカスはベネットと共に倉庫に拘束。ビニール袋をかぶせられていたベネット神父は生きていました! よかったですね。

しかし、目は腫れ上がり、傷だらけで拷問されたとがありありと分かる姿に。

ブラザー・サイモンに「獰猛なあばれ犬」と呼ばれるマーカス。   マーカスとベネットは刃物で手首を切られ、出血多量で死ぬ前にどちらかが悪霊に取り憑かれるか、死ぬか決断を迫られることに。刃物についた血を嬉々として舐めるブラザー・サイモンが不気味。

「教会にとって、お前の魂など濡れた洗濯物。やつらはお前をねじ上げ、善の部分を一滴残らず搾り取って、破門した。」というブラザー・サイモン。独特の表現ですね。それでも、マーカスは仲間になることを拒否。

ゾウと盲人の寓話を例にして、マーカスは自分は神の姿を見たと言うのでした。 ゾウと盲人の話はインド発祥の寓話だそう。

群盲象を評す - Wikipedia

13世紀、ペルシア人の詩人でスーフィズム教師の ジャラール・ウッディーン・ルーミーは、その著書『』の中でこの話を詩にしている。ルーミーはサナイの影響を強く受けており、この詩のヒントもサナイの詩集から得ているが、話を「暗闇の中のゾウ」と少し変化させている。この詩は、ある ヒンドゥー教徒が 暗闇 ...

灰の儀式(ヴォカレ・プルヴェレ)が行なわれ、マーカスとベネットは悪霊に取り憑かれる危機に直面。 悪霊に取り憑かれることを望んでいるマリア・ウォルターズはまたバカにされ、牛 呼ばわり…。 マーカスはそんなマリアを挑発して、灰がマリアに入り込み、悪霊が自分たちに取り憑かないようにしました。 マリアはドラキュラの下僕のようだと言うマーカス。ドラキュラの下僕とは小説『吸血鬼ドラキュラ』に登場するレンフィールドのことだそう。

もう少しでベネットに取り憑きそうだった悪霊。ベネットにはアナという妹がいたようですね。 マリアは念願の悪霊に取り憑かれますが、口からは泡を吐くことに。

体が耐えられずに死んでしまうかと思いきや、マリアは教皇暗殺失敗の後、警察本部長と会っていましたね。 マリアにはまだ他の計画がありそうです…。

拘束を解いたマーカスはふらふらになりながらも、教皇の命を守るためにパレードへ。 耳をつんざくような音が鳴り響いたのは神の御業だったのでしょうか?

「明けの明星がよろしくと言っていたぞ」と教皇に言うブラザー・サイモン。 明けの明星はラテン語でルシファー。ルシファーは悪魔や堕天使の名前です。

そんなブラザー・サイモンの首を十字架で切り裂いたマーカス。教皇暗殺を阻止することができました。耳をつんざくような音でパレードの観客たちは何が起こったのかわからなかったようですね。ブラザー・サイモンが死んだ事件は迷宮入りしそう。ブラザー・サイモンの首を切り裂いたロザリオはバーナデット院長にもらったものでした。

その後…

無事に悪霊たちの計画を阻止し、一段落。 ランス一家は引っ越して、穏やかに暮らしているようです。キャサリンはハンマーの膝のケガで杖をつき、アンジェラは車イスの生活。無傷ではいられなかったアンジェラたちですが、家族で幸せに暮らしているようで一安心ですね。

悪霊が死んだときに神を見たと打ち明け、マーカスにエクソシストとして鍛えてほしいと頼むトマス。 マーカスも神の姿を見たと言っていましたね。エクソシストは神の姿を見ると言う神秘的な体験をしているようです。「そうやってハマるんだ。無料サービスは初回だけ」というマーカスが面白い!

トマスはリスクを承知でエクソシストになる道を選び、マーカスと2人で悪魔祓いをすることになりそうですね。

『エクソシスト』シーズン1はこれで最終回。壮絶な悪魔祓いが終わり、トマスとマーカスはいい相棒になったようです。怖いと言うよりも、ぞっとするような不気味な雰囲気のドラマでした。

『エクソシスト』シーズン2は舞台を変え、身寄りのない子供たちの施設がある絶海の孤島で巻き起こる不可解な現象を描いているそうです。 トマス神父を演じているアルフォンソ・ヘレラやマーカスを演じるベン・ダニエルズ、ベネット神父役のカート・イジアワンはシーズン2も続投しています。

スターチャンネルでは、『エクソシスト 孤島の悪魔』というタイトルで放送されています。シーズン2でのトマスやマーカス、ベネットの活躍を見るのが楽しみですね。

『エクソシスト』の登場人物・キャスト

『エクソシスト』シーズン1の登場人物・キャストの紹介はこちら≫

ドラマの中で流れた曲

  • Chinar - EsKOMITAS

気になったセリフをPick Up

「僕には何もないって? それは違う。僕には愛がある。希望もある。神を信じる心も。どれも弱みじゃない。そのおかげで本当の僕になれる。エクソシストだ。」

"You said I have nothing. You were wrong. I have love. I have hope. And I have faith. These things are not weaknesses. They make me what I am. An exorcist."

トマスのセリフ

悪霊に自分の過ちを責められながらも、エクソシストになることを決意したトマスのセリフ。悪霊に負けずに立ち上がるトマス。これからのエクソシストとしての活躍をシーズン2で見たいですね。

『エクソシスト』シーズン1のエピソードリストと登場人物・キャストはこちらへ≫

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