- 『クワンティコ』シーズン2第8話「裏切りと真実」
- Quantico Season2 Episode8 "ODENVY"
※ネタバレしています。
あらすじと感想
CIAの訓練施設ファームでは、感謝祭の休暇前に大切な人に対して作り話をでっち上げ、疑い深い人とは関係を断つように言い渡される。
AICに選ばれなかったアレックスは任務から外されることに。一方、AICに選ばれたライアン、レオン、ダイアナは汚い仕事をさせられ、AICに従うようにその様子を撮影されていた。
10か月後、アレックス、ハリー、レオン、セバスチャン、ダイアナはリバティ・ビルの屋上にある生物兵器をバーナーで破壊しに行くミッションを開始。
屋上にある生物兵器は空調につながっていて、ビル内部にしか充満しないようにセットされていた。 生物兵器は自殺用だとアレックスたちがFBIに連絡しようとしているとテロリストたちが乱入。
アレックスは触れると生物兵器が起動するレーザーの向こうへ犯人に追いやられる。 追いやった人物はライアンだった。
『クワンティコ』シーズン2第7話「限界を超えて」前回のあらすじと感想はこちら≫ライアンも犯人の一味
ライアンがテロリスト側に! 最近、人質事件のほうに出てこないと思っていたら、犯人側として久しぶりに登場しました。市民解放戦線を名乗っているグループの正体はやはりAICのようですね。
ライアンも、ライアンの管理官だったニマも、 ミランダもAIC。 もう全員AICかと思えてきますね。
CIAの訓練施設ファームは、感謝祭で休暇。 休暇中でも課題が出されました。 休暇で帰省する訓練生たちには、家族や友人に作り話を信じ込ませるように指示。
感謝祭とは
感謝祭(サンクスギビング)はアメリカの祝日。毎年11月の第4木曜日と定められています。
アメリカに入植した人たちが厳しい環境の中、ネイティブ・アメリカンの人々にトウモロコシ栽培を教えてもらい、農作物の収穫をお祝いしたのが始まりだとか。
今では、家族や友人が集まる行事になっていて、七面鳥(ターキー)を食べるのが定番。 ちなみに2017年のアメリカの感謝祭は11月23日。アメリカでは金曜日も休みになり、4連休になることが多いそう。
感謝祭 - Wikipedia
感謝祭の朝には、 大統領が二羽の 七面鳥を屠殺される運命から恩赦する(Turkey Pardon)という行事が、 ホワイトハウスで行われる。 ニューヨーク市の 百貨店 メイシーズでは、 1924年から毎年( 第二次世界大戦のために 1942年から 1944年まで中断されたことを除き)巨大な風船を用いたパレード「 メイシーズ・サンクスギヴィング・デイ・パレード」が恒例行事となっている.また、通常は 日曜日と月曜の夜しか行われない NFLの試合が3試合( 1970年以降、 ダラス・カウボーイズと デトロイト・ライオンズのホームゲーム2試合が行われるのが通例だったが、 2006年 以降、それ以外のチームのホームゲームが持ち回りで開催)行われる。
訓練生たちの作り話は…
- アレックス ムンバイに移り住んでグランドセントラル駅爆破の手記を書く。
- ライアン FBIの潜入捜査。(ウソというかそのまま…)
- レオン ニューヨーク・タイムズの仕事で会えなくなる。
- セバスチャン 家族には教会の仕事。教会には同性愛を矯正する治療に行くと言う。
- ハリー アメリカで父親の行方を捜していると言う。
セバスチャンはハリーにキスしたのが気まずいのか、お互いにピリピリ。
1960年代には同性愛は病気として治療の対象だったそう。 現在でも保守的な地域では「コンバージョン・セラピー」という手法で矯正するということが未だに行なわれているようです。
同性愛の"矯正"治療「コンバージョン・セラピー」経験者が語る トランプ政権で起こりうるクィア迫害とは
トランプ政権が始動するまであと2カ月弱。ドナルド・トランプ次期大統領とマイク・ペンス次期副大統領がLGBT関連の諸問題にどのように関わってくるのか、そろそろ考えてみなければならない―コンバージョン・セラピーもだ。 コンバージョン・セラピーは今まで共和党が打ち出してきた中でもっとも 反LGBT的な ...
アメリカでも、まだそんなことをしているなんてびっくりですね。 リーが使っていた部屋で寝ているセバスチャン。リーはファームを去ったようです。
AICに選ばれたのは、ライアン、レオン、ダイアナの3人
潜入捜査中のシェルビーはレオンに心を開かせようと、全米ライフル協会の会員だと言ってみたり、オルタナ右翼について話したりと必死。
全米ライフル協会(NRA)は銃愛好家による圧力団体。 圧倒的な資金力で銃規制を阻止することで有名ですね。
全米ライフル協会 - Wikipedia
全米ライフル協会 National Rifle Association of America
オルタナ右翼は日本で言うネトウヨのようなもの。 トランプ大統領の支持層の1つとして話題になりました。
シェルビーの管理官になったニマのアドバイスで、判事である父親が母親に暴力をふるっていたとウソをレオンに話すシェルビー。 レオンにとってはシェルビー(偽名ジェーン)が最も親しい人のよう。
作り話をする相手がいないと寂しいことを言っていたレオンもAICに選ばれていました。 そして、作り話のテストに落ちていたダイアナもAICに。
拷問の演習ではダークな一面を見せたダイアナ。 作り話をでっち上げるのは不合格。リディアがでっち上げた養父母を傷つける話も拒否しました。 ダイアナが育ったというジンバブエ。つい最近、ムガベ大統領に対して軍がクーデターを起こしたことでニュースに。
ライアン、レオン、ダイアナの3人がAICに選ばれたようです。
さっそく、汚い仕事を分担してやらされた3人。拉致させて、始末させた男は何者だったんでしょう。 弱みを握られた3人はAICの言いなりになるしかなさそう…。 人質事件では、ライアン、レオン、ダイアナの3人は全員テロリスト側!?
ライアンはアレックスにプロポーズ
シェルビーがレオンに近づいたことは結果的には良い方向に。 シェルビーの最悪の行ないは恋人だったケイレブの父親と寝たこと。ケイレブはシーズン2に登場するのでしょうか。
ライアンはアレックスにプロポーズ。タイミングは微妙な気がしますが、アレックスの答えはイエス!
AIC選ばれなかったアレックスは任務から外されてしまいましたが、アレックスは独自に調査を進めるようです。1人で突っ走るアレックス! さすがに無謀じゃ…。
ハリーはMI6に成果を報告
ハリーはイギリスに帰国。 CIAとMI6の試験的プログラムではなく、EU離脱後のアメリカの情報源を確保するためにハリーは送り込まれていました。
エリオットの姉シャーロットがMI6のハリーの管理官。 シャーロットを演じるのは、ララ・パルヴァー(Lara Pulver)。『SHERLOCK/シャーロック』の「ベルグレービアの醜聞」ではSMの女王アイリーン・アドラーを演じています。
【『SHERLOCK』名シーン15】その5:シャーロックと女性たち編
多くの視聴者が心待ちにしていた『SHERLOCK シャーロック』の最新シーズンが、英米両国でまもなく放送スタートとなる。名シーンの第5弾として、シャーロック(ベネディクト・カンバーバッチ)と彼を取り巻く女性たちのシーンをご紹介しよう。【関...
ハリーを演じるラッセル・トーヴィー(Russell Tovey)も『SHERLOCK/シャーロック』の「バスカヴィルの犬(ハウンド)」に出演しています。
イギリスのEU離脱(Brexit ブレグジット)が国民投票で決定したのは2016年6月23日。 このエピソードがアメリカで放送されたのは、2016年11月27日。 イギリスのEU離脱は現在も交渉中ということで、タイムリーな話題ですね。
シャーロット姉さんの現実的なセリフが印象的。「自国の利益を優先することで我が国は発展してきた。世界のためだって顔してるけど、大事なのは女王と自分の国。」
暗号文が書かれたメモも登場し、スパイっぽさが出ていましたね。
ハリーの恋人で自殺したエリオットの姉夫婦とは昔から親しかった模様。 4人で写った写真が飾られていました。
エリオットとシャーロットの父親は権力者のよう。MI6の幹部なのでしょうか…。
オーウェンは自分のミスで外されたことを知る
自分を引退に追い込んだ人物を探していたオーウェン。娘のリディアはオーウェンのミスで協力者のヘレン・シャープが死に、ミス続きで外されたと真相を明らかに。
CIAの陰謀だと思っていたオーウェンですが、自分のミスが原因。 もっと深〜い陰謀があるかと思っていたら、あっさり解決したようです。 しかし、オーウェンはこれで納得するのでしょうか?
軍はビルごと破壊する計画を立てていた
10か月後、人質事件解決のためアメリカ北方軍のリチャーズ大将が登場。
リチャーズ大将を演じるのは、 ライラ・ロビンズ(Laila Robins)。
Laila Robins Photos Photos: New York Stage And Film's 2012 Season Launch With The Cast Of "Abigail/1702"
Laila Robins Photos - Actress Laila Robins of the New York Stage And Film production "Abigail/1702" speaks with the media during the New York Stage And Film's 2012 Season Launch at Joe Allen Restaurant on June 12, 2012 in New York City.
『グッド・ワイフ』や『パーソン・オブ・インタレスト』など数多くのドラマにゲスト出演。『HOMELAND/ホームランド』シーズン4ではアメリカの駐パキスタン大使マーサ・ボイドを演じています。
>リチャーズ大将は人質ごとビルを無人機で攻撃する計画を立てていました。 アレックスたちにも皆殺しの危機が!残された時間は48分。「悪い知らせと無茶なプランがある」と言うハリー。「いい知らせと悪い知らせ」じゃなく、無茶なプランを提案。無茶なプランは換気ダクトを進むこと。案外、普通の案でしたね。
ビル内部にしか生物兵器の影響がないことが判明。自殺用ということにびっくりですね。以前第3話「隠された顔」では、袖口に毒のカプセルが隠してありましたが、犯人たちは本当に自殺を考えているようです!自殺を覚悟した人間に立ち向かうのは、難しそう…。
レイナと対面したテロリスト側のニマ。 ニマは6か月前に市民解放戦線に加わり、アメリカからの解放を目指すとレイナに説明。 「生き延びるためには汚い手を使ってでも戦うしかない」と主張するダーク・ニマが出現しました。
1人になったら、泣いていたニマ。 レイナに言ったことは、他のテロリストたちに疑われないようにするため? それとも、生物兵器によるレイナの死を覚悟したから? ニマがレイナに言ったことは本心なのでしょうか。
ビルごと攻撃されそうなアレックスたち。 ライアンも犯人側! 次回はどうなるのか楽しみですね。
英題の"ODENVY"はFBIを指すCIAの暗号だったそうです。
登場人物・キャスト
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ドラマの中で流れた曲
- A Dream of You and Me - FUTURE ISLANDS
- Harlem River - KEVIN MORBY
- Fall From Grace - FUTURE ISLANDS
気になったセリフをPick Up
「一番難しいウソは自分へのウソではない。相手を守るため、愛する者につくウソだ。」"The toughest lies are not the ones we tell ourselves, but the ones we tell those we love to keep them out of harm's way."
感謝祭に課題を出すオーウェンのセリフ。ニマがレイナに話したことも、愛するものを守るためのウソだったのでしょうか…。
『クワンティコ』シーズン2のエピソードリストと登場人物・キャストの一覧はこちらへ≫