- 『MACGYVER/マクガイバー』シーズン1最終回 第21話「シガーカッター」
- MACGYVER Season1 Episode21 "Cigar Cutter"
※ネタバレしています。
数年前、マクガイバーとジャックはカイロである任務に就いていた。そして現在、あのカイロでの地獄をどうにか切り抜けた2人だったが、当時の話を語ろうとしない。ジャックにいたっては「カイロの日」には任務を受けないことに決めていた。ところがその「カイロの日」にマティから呼び出しがかかってしまう。 (Super! drama TVのエピソードより)『MACGYVER/マクガイバー』シーズン1第20話「ホールパンチ」前回のあらすじと感想はこちら≫
簡単なあらすじと感想
数年前、悲惨な「カイロ」での任務を切り抜けたマクガイバーとジャック。その日は呪われた日だと、ジャックは任務を休むつもりだったが、マティから招集がかかる。
新しいフェニックス財団の研究員ミルトン・ジトが紹介される。しかし、ジトは偽物。偽ジトはボーザーを刺し、「組織」のダニエルを解放。「組織」の部隊がフェニックス財団に侵入し、生物兵器を盗もうとしていた。
偽ジトはマードックの隣の独房の男で、マードックが訓練し、送り込んできたことが判明。偽ジトはボーザー特製の特殊マスクで逃げようとするがマティに撃たれて拘束、ダニエルはライリーともみ合いになり銃で死亡する。
マクガイバーはジャックやロボットのスパーキーと共に父親探しの旅へ。マードックは脱獄しようとしていた。
「カイロ」の真相が明らかに
数年前、エジプトの首都カイロ。ノリノリのジャックが歌っていたのは、 スティーヴ・マーティンの「King Tut」という曲。 「King Tut」はツタンカーメン王という意味。ジャックがこの歌を選んだのも古代エジプトつながりでした。
古代エジプトであがめられた「マウ」という猫。壁画にも描かれ、エジプトのカイロで発見された個体から繁殖、改良された「エジプシャン・マウ」という品種の猫もいるそう。
アヌビスはエジプト神話に登場する犬の頭部を持ったミイラづくりの神。ミイラで遊んじゃうジャック…。 「失われたアーク(聖櫃)」のようなものを見つけたマクガイバーたち。「失われたアーク(聖櫃)」とは映画『インディ・ジョーンズ 』シリーズの1作目の『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』。
中には核汚染を引き起こす汚染爆弾(dirty bomb ダーティー・ボム)が! 当時、マクガイバーの仕事を知らなかったボーザー。大ピンチなのに、シリアル補充の話で電話。ボーザーに隠すのは大変だったようです。
敵のファーハドが迫り、ミイラの棺の中に身を隠すジャック。ミイラに指を当てて「シーっ」とさせるのには、笑ってしまう。 ジャックが捕まり、マクガイバーは汚染爆弾を起動して脅すも、逆に感謝されてしまうことに…。 死ぬことを恐れていないファーハドには通用せず。そんな危機的状況から何とか生き延びたマクガイバーたち。
切り抜けた方法はくわしくは描かれていませんでしたが、いままで話に出てきた「カイロ」の真相がようやく明らかになりました。
「カイロ」の日は休むルールだというジャック
現在、ジャックはエジプト料理を持って「カイロ」の日をお祝いしようとマクガイバーの家に。 玄関でお出迎えするサングラスをかけたシロクマがかわいい。
エジプト料理のケバブ、コフタ、ピタパン、ババガヌーシュを差し入れ。コフタとはミートボールのような料理で、ジャックが大量に買っていたババガヌーシュは焼きナスのディップのことだそう。ババガヌーシュはアラビア語で「甘やかされた父親」という意味で、固形物が食べられなくなった父親に娘がナスをペースト状にして食べさせてあげたというお話から名づけられたそうです。 ババガヌーシュという名前が印象的で、面白いですね。
マクガイバーには父親に送った手紙が宛先不明で届かず、送り返されてきました。第3話で手紙を書いていましたね。 郵便局の人が頑張った跡が…。
ジャックは「カイロの日」だけは仕事を休むというルールを設定。「カイロの呪い」をおそれるジャック。ミイラで遊んじゃったからかぁ…。 マティに呼び出され、渋々フェニックス財団へ。 新しくメンバーになったメタマテリアルの専門家ミルトン・ジト博士が紹介されました。
マクガイバーを万能型と褒めるジト博士。「ケッセル・ランを12パーセク以内で飛ばせる。」と対抗するジャック。『スターウォーズ』のエピソード4でハン・ソロが言ったセリフだそう。パーセクというのは天文学で距離を表す単位で、「1パーセクは約3.26光年」。ちなみに「光年」も時間の単位ではなく、距離の単位。
ケッセル・ランというのはスパイスが採れる惑星ケッセルへの航路のことで、ハン・ソロはミレニアム・ファルコンの速度を答えるはずだったのですが、「パーセク」を速度の単位と勘違いしてしまったジョージ・ルーカス監督がそのまま撮影してしまったそうです。
【ハン・ソロなんでムッとしたの?】「ファルコン号 ケッセルランを12パーセク問題」を今さら解説 | THE RIVER
の劇中には、旧三部作(オリジナルトリロジー)ファンへ捧げる オマージュ要素 が、たくさん散りばめられています。特に旧三部作の中でも1977年公開の第一作『エピソード4 新たなる希望』からの引用が多く見られ、今作を監督したJJエイブラムスが、何を目指して製作していたか、そこからもよく分かります。 ...
ジャックが信じるホログラムのチェスも『スターウォーズ』に登場するもの。ウインクが気持ち悪いとボーザーにつっこまれるスターウォーズマニアなジャック。マティにも爆風をうけたと散々な言われようのジャックでした…。
ジト博士は偽物だった
人工知能搭載のロボットには「スパーキー」という名前がつけられていました。女の子を誘って承諾される可能性が15%だとはじき出す「スパーキー」。数字で出されるとキツイ…。「スパーキー」は『スターウォーズ』のC-3POっぽいですね。
ジト博士に職場を案内していたボーザー。実は本物のジト博士は殺されていたことが判明。偽ジトはビリビリと顔のマスクを外しました!!刺されてしまったボーザー。
大出血していても、ライリーに手を握ってもらったことを喜ぶボーザー。意外に元気そうで一安心。タオルとコードで止血されるのは、痛そう…。 さらに、ポリオールとジイソシアネートが硬化するのを利用して止血。アイアンマンになれたと言うボーザー。 ロボットのスパーキーがキャスター付きの机を担架代わりにするといいと教えてくれました。
偽ジトは「捕まりにきた」と言っていた「組織」のダニエルを解放。指紋から偽ジトの正体はジェイソン・テナントで、以前、英国特殊空挺部隊(SAS)に所属していたことが判明。
偽ジトを演じているのは、『SUPERNATURAL/スーパーナチュラル』で悪魔のクラウリーを演じているマーク・シェパード。
偽ジトは刑務所でマードックの隣の房。マードックがまたしても登場。フェニックス財団の職員を一人残らず始末したいという夢を語るマードック。偽ジトに3000万ドルの報酬と殺しの極意も伝授。偽ジトは博士号を取得したというマードック。殺しの博士号とは、ゾッとしますね。
ダニエルともみ合いになるライリー
サーバー室に侵入し、財団のネットワークを乗っ取る「組織」のダニエル。
乗っ取られたネットワークを取り戻すため、データセンターへ急ぐライリーとジャック。 ドアがロックされているため、温室に行こうというジャックにライリーは反発。「おっさんの趣味は後にして!」とつっこむライリーに、「全国のおっさんに謝れ!」と切り返すジャック。2人のケンカが面白いですね。
温室の隣はサーバールーム。ジャックは肥料爆弾で壁を爆破しようと発案。マクガイバーは指向性を持たせるために、金属製の机をL字に置いてチェーンで固定するようにアドバイス。マクガイバーならぬジャックガイバーになりきったジャックは壁を爆破。
エレベーターに閉じ込められたボーザーとマクガイバーは机のパイプで扉を開け、脱出。 キャスター付きのオフィスチェアを担架の代わりにしてボーザーを搬送しました。 「死んだらクビ」とボーザーを励ますマティ。厳しいけれど、やさしいですね。
ジャックのもとへ向かうマクガイバーには偽ジトが襲いかかってきました。マードックによる殺し屋レッスンを受けた2人が対決!蛍光ペンでナイフに対抗するマクガイバーにがっかりした偽ジトでしたが、マクガイバーはホワイトボード用のスプレーで反撃。電気スタンドのパイプを武器に。
サーバールームで復旧の作業をしていたライリーはダニエルに襲われることに。訓練のおかげか技をかけて戦っていましたが、銃をめぐって、もみ合いになり、ダニエルは死亡。動揺するライリーが心配…。
追い詰められた偽ジトは弱点であるマクガイバーの父親のことを持ち出してきました。 そういえば、マクガイバーは自分の手で殺したいってマードックが言っていたような…。銃声の隙に逃げた偽ジト。
「組織」の部隊もフェニックス財団に侵入。ジャックはカイロの呪いだと力説。 病欠するべきだったと悔やむのでした…。確かに、ここまでくるとカイロの呪いも信じたくなりますね。
「組織」の部隊の目的は生物兵器
「組織」の部隊は地下9階の保冷庫から生物兵器を盗もうとしていました。 この生物兵器は第1話でマクガイバーが取り戻したもの。
銃撃戦になったジャックたちのもとには、マティが財団の部隊を引き連れて援護に来てくれました! 壁にできた銃弾の穴がすごいことに…。
地下8階に来たマクガイバーたちは床に消防斧で穴をあけ、ニトロメタンとエチレンジアミンでPLXという液体爆薬を製造。 切った消火用ホースを導火線にして、さらに消火用ホースを命綱にして、地下9階に一気に降下。
爆発に向かって走ると言った時には、びっくり。隠れるんじゃなくて、向かっていくなんて! ジャックが敵を放り投げた時には、画面ごとグルンと回転。
偽ジトを含めて敵はあと7人。ラボからマスクが消えていることに気付いたボーザー。 ボーザーは変装している偽ジトが職員の中に紛れ込んでいるのを発見。
決死の力を振り絞って、スプリンクラーを作動。防水加工ではない偽ジトのマスクはドロドロに。 偽ジトは人質をとりますが、マティが脚を撃って、偽ジトは終わり。色々な御託を並べようとしていた偽ジトはあっさりマティに倒されてスッキリ。
ウイルスのある保冷庫に入ったマクガイバーは液体酸素を噴射して、反撃。それでも、殴られて倒れたマクガイバーは冷却剤のホースを切って、酸素にさらし、炎上させると脅迫。 「カイロ」の時のようにハッタリをかまし、三度目ならぬ二度目の正直を試すマクガイバー。しかし、また「カイロ」の時のように上手くはいかず、ハッタリは失敗。
本当に冷却剤で炎上させ、スイスアーミーナイフでガラスを破壊して脱出。 ガラスが割れてよかったですね。防弾仕様だったら、死んでいたかも…。
ビルを半壊させたマクガイバーたち。壁を爆破、床を爆破、保冷庫も爆破。ビルはボロボロ…。 それでも、敵を防いだと褒めてくれるマティにジャックはハグを要求。マクガイバーにもハグを要求しますが、2人とも拒否。あいかわらず、暑苦しいジャックでした。
マクガイバーは極寒のシベリアへ。古代のウイルスをクレバスに落とし、あるべき場所に返すことに。 第1話のコモ湖での任務は8か月前だったんですね。
マードックは脱獄
入院中のボーザーに付き添うライリー。数日も付き添ってくれていたなんて! 毛布を持ってお見舞いに来たというジャック。第11話でマクガイバーからジャックへのクリスマスプレゼントだったダラス・カウボーイズの袖付き毛布?
マクガイバーからはダクトテープで作ったバラの花。 お見舞いの花にもなるなんて、ダクトテープ万能説がまた裏付けられましたね。
マクガイバーはジャックとロボットのスパーキーと父親捜しの旅に出発。まずは、ラスベガスへ。
マードックの私物「失楽園」の初版本は没収。「失楽園」の初版本は第12話でマードックが要求した本。 本には破り取られていたページが。
マードックは「失楽園」のページの紙を詰め込み、自殺を偽装。 鼻の穴にまで突っ込んだ姿が滑稽ですが、斬新な自殺偽装…。「失楽園」に重要な情報が隠されていると思いきや、そうではなかったようです。
ギロリとした目が怖いマードックはついに、野に放たれてしまいました。 マードックの殺しのリストのトップになったマティやマクガイバーたちが心配ですね。
今回は『MACGYVER/マクガイバー』シーズン1の最終回。 アメリカではシーズン2が放送中です。マクガイバーの父親は登場するのでしょうか?
登場人物・キャスト
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ドラマの中で流れた曲
- King Tut - STEVE MARTIN
気になったセリフをPick Up
「知らないほうが身のためでも、幸せとは言えない。何事にも代えがたい経験だよ。」"Ignorance is safer but it isn't bliss. I wouldn't change what's happened for anything in the world."
入院しているボーザーのセリフ。マクガイバーの本当の仕事を知って、危険な目に遭ってきたボーザー。ラボで働いていれば、安全かと思っていたらそうではありませんでしたね。それでも、ボーザーはすべてを受け入れることにしたようです。
今回のマクガイバーの主なスパイ技術
- タオルとコードで止血。
- ポリオールとジイソシアネートで傷口を固めて止血。
- 肥料爆弾で壁を爆破し、指向性を持たせるために、金属製の机をL字に置いてチェーンで固定するようにアドバイス。
- ホワイトボード用のスプレーや電気スタンドのパイプを武器に。
- 床に消防斧で穴をあけ、ニトロメタンとエチレンジアミンでPLXという液体爆薬を製造。切った消火用ホースを導火線にして、さらに消火用ホースを命綱にして、地下9階に一気に降下。
- 冷却剤のホースを切って、酸素にさらし、炎上させる。
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