- 『BONES (ボーンズ)-骨は語る-』シーズン12【ファイナルシーズン】 第3話「老兵は死なず」
- "BONES" Season12 Episode3 "The New Tricks in the Old Dogs"
※ネタバレしています。
硫酸が入ったドラム缶の中から遺体が発見される。アンジェラの復顔で被害者は86歳のジェームズ・フェルベックと判明。バジリの分析により、被害者は長い円筒形のもので胸を殴られていたことが判る。カミールは杖が凶器ではないかと推測する。ブレナンとブースは被害者が住んでいた高齢者施設を訪ねて、交際していたバーバラという女性に彼の死を伝える。 (FOXのエピソードより)『BONES (ボーンズ)-骨は語る-』 シーズン12【ファイナルシーズン】 第2話「人工知能革命」前回のあらすじと感想はこちら≫
簡単なあらすじと感想
硫酸の中にジェームズ・フェルベックが
不法投棄された硫酸の中から86歳のジェームズ・フェルベックの遺体が見つかる。老人ホームに入所していたジェームズはルーファス・タッカーと詐欺で組んでおり、資産家のバーバラを狙っていた。 詐欺師のジェームズは従軍していたとウソの経歴を自慢げに話し、実際に従軍していたレッド・ハドモアはウソを見抜き、激怒。杖で殴り合いになり、骨粗しょう症で骨がもろくなっていたジェームズを殺してしまっていた。
くさいスムージー
今回は、高齢者施設が舞台。三角関係のもつれかと思いきや、詐欺師ジェームズ・フェルベックのホラ話が原因でした。犯人だったレッド・ハドモアをおじいさんのように慕っていたブースには残念な結果でしたね。
死体を発見したのは、実験しに来た子どもたち。ドラム缶に入った硫酸に砂糖を投入し、巨大なヘビ花火に!「科学はクール!」だと親指を立てて大興奮のボーンズ。
硫酸を不法投棄していたグッドライフ・ケミカル社の弁護士は、スムージーがかかっただけなのに、硫酸がかかったと大騒ぎ。さっきまで硫酸は危険じゃないと言っていたのに、まるっきり言うことが変わった弁護士は除染と称して、アワアワの刑。イヤな弁護士にはいい気味でしたね。
オーブリーが言っていたラブ・カナルの環境汚染とは、 1979年にニューヨークで起きた 有害な化学物質を含む廃棄物による環境汚染事件のこと。
ジャンクフード好きなオーブリーが体の浄化のために飲み始めたブラック・ケールとチアのスムージー。「ラクダのケツから出た有毒な屁みたいなにおい」「サルのケツみたいなにおいがする」とブースには大不評。考えただけで、気持ち悪い…。そんなにひどいんでしょうか。
ブレナン博士の健康講座によると、ブラック・ケールはビタミンKが豊富で、抗酸化作用があるため傷が早く治るそう。
オーブリーのくっさいスムージーは、弁護士のおじさんにかかって活躍。硫酸並みに危険なスムージーと化したのでした。 最後は、スムージーにチョコレートシロップを大量投入。さらに、マズそうに。チョコレートシロップを入れたら、余計ひどい味になりそうです。
ヘビ花火に入って死にたいと、うらやましがるジャック。変わってる…。
シルバー・アラートは行方不明になった高齢者のリスト、 アンバー・アラートは子どもが誘拐や行方不明になったときに出される警報のことです。
ブラックメタルとヘヴィメタルのファンになっていたボーンズ
なんとシーズン4第21話の事件以来ブラックメタルとヘヴィメタルのファンになっていたボーンズ。その事件に登場したバンド「スカーレイ」はノルウェー語で頭蓋骨という意味。復元した顔がアイアン・メイデンのマスコットのエディみたいと指摘。
元気な容疑者のお年寄りたち
老人ホームでおしりをつねられるブース。そして、ボーンズは入居者に割と近いうちに死ぬと相変わらず場違いな発言…。
お年寄りたちはみんな元気でしたね。 科学捜査用ライトALSで血痕を探して見つかったのは、シーツのシミ。「昇天した」という例えが見事…。
ルーファス・タッカーが犯人だと思ったバーバラは杖で殴りかかり、さらに止めようとした職員に肘鉄を食らわせる威勢のよさ。強すぎるおばあちゃん。「自分一人でナニしてな!」と言い放つバーバラおばあちゃん、言葉のキレもすごかったですね。
詐欺の相棒だったルーファス・タッカーが好きな女優はドナ・リード。ドナ・リードは1954年に『地上より永遠に』で アカデミー助演女優賞を受賞、『素晴らしき哉、人生!』にも出演しています。
硫酸風呂の殺人者ジョン・ジョージ・ヘイグのおかげで、被害者が硫酸に浸かっていた時間が判明。 ジョン・ジョージ・ヘイグは The Acid Bath Murderer(硫酸風呂の殺人者)と呼ばれたイギリスの連続殺人犯。 1944年から犯行を開始し、ドラム缶に硫酸を入れて、死体を溶かして処理していたそう。
溶かすと言えば、『ブラックリスト』や『エレメンタリー』などの海外ドラマでは、死体を溶かす業者が出てきたりしますね。 『ブレイキングバッド』では硫酸ではなく、フッ化水素で死体を溶かしていましたね…。怖い。
詐欺師だった被害者のジェームズ・フェルベックは恋に落ちていた
「プレストン・アレクザンダー・ヒルデンブランド三世」とジャックの母方の祖父の名前を付けた人形を実験でぶったたくジャック。利己的でドケチな億万長者だったジャックのおじいちゃん。
長年の憂さを晴らす殴打は321PSI。PSIは ヤード・ポンド法での圧力・応力の単位で、 重量ポンド毎平方インチ(pound-force per square inch)のこと。 そういえば、ジャックはもともとお金持ちでしたね。プレストン・アレクザンダー・ヒルデンブランド三世という大仰な名前がおかしいです。
もう一人子どもを作ることを考えるジャックとアンジェラ。ジャックの車いすが壊れたのは、アンジェラと車いすの上で愛し合ったからでした。 一方、婚約中のカムとバジリは難民の子どもを養子にもらうことに。 そして、これ以上子どもが欲しくないボーンズはブースに精管切除をするよう提案するも、中止に。
詐欺師だったジェームズ・フェルベックは、バーバラに本気で恋に落ち、骨粗しょう症の治療薬を売ったお金で私立探偵を雇い、絶縁状態だったバーバラの娘を見つけようとしていました。 命を危険にさらしてまで、バーバラと娘の再会させようとしたジェームズ・フェルベック。最後は、ほっこりしましたね。
被害者の詐欺の相棒ルーファス・タッカーを演じているのは、『HAWAII FIVE-0』でオーガスト・マーチ役を、映画『カールじいさんの空飛ぶ家』ではカールじいさんの声を演じたエドワード・アズナー(Edward Asner)。
元軍人で、犯人のレッド・ハドモアを演じているのは、ハル・ホルブルック(Hal Holbrook)。2007年のショーン・ペン監督作の映画『イントゥ・ザ・ワイルド』では、アカデミー助演男優賞にノミネートされ、『サン・オブ・アナーキー』や『THE EVENT/イベント』などのドラマにゲスト出演しています。
バーバラを演じているのは、ジューン・スキッブ(June Squibb)。2013年の映画『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』では、84歳にしてアカデミー賞助演女優賞に初ノミネート。『ゴースト ~天国からのささやき』『デビアスなメイドたち』『コード・ブラック 生と死の間で』など数多くのドラマにゲスト出演しています。
「The New Tricks in the Old Dogs」という英題は"You can't teach an old dog new tricks."(年をとった犬に新しい芸を教えることはできない)ということわざからきているようです。
登場人物・キャスト
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捜査に関する専門用語など
今回の助手は… アラスト・バジリ- ALS - Alternative Light Sourcesの略で、科学捜査用ライトのこと。
- ジョン・ジョージ・ヘイグ - 別名 硫酸風呂の殺人者 。イギリスのシリアルキラー。
- PSI - ヤード・ポンド法での圧力・応力の単位で、 重量ポンド毎平方インチ(pound-force per square inch)のこと。
- 行軍骨折 - 長時間の歩行で 中足骨が疲労骨折すること。軍隊の行軍でよく発生するため、行軍骨折と呼ばれるようになった。
気になったセリフをPick Up
「俺はスナイパーだ。スナイパーは空砲を撃ったりしない。」"I'm a sniper, you hear me? And snipers-- they do not fire blanks."
ブレナンに精管切除をうけてと言われたブースのセリフ。絶妙な例えをするブースなのでした。
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